山口宇部道路

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ファイル:山口宇部道路.JPG
嘉川IC付近から山口市街方面

山口宇部道路(やまぐちうべどうろ)は、山口県山口市朝田から同県宇部市西岐波に至る道路朝田IC - 宇部東IC間は自動車専用道路)である。地域高規格道路山口宇部小野田連絡道路の一部であり、全線が山口県道6号山口宇部線に指定されている。

高速道路ナンバリングによる路線番号は、嘉川インターチェンジ (IC) - 宇部ジャンクション (JCT) 間が、山陽自動車道広島岩国道路を含む)と小郡道路とともに「E2」が割り振られている[1]。なお、朝田IC - 嘉川IC間、宇部JCT - 宇部南IC間には路線番号が割り振られていない。

概要

嘉川IC - 宇部南IC間は、1975年(昭和50年)2月27日に一般有料道路山口宇部有料道路として開通した[2]。同区間は全線が第3種2級の道路規格(一般道路規格)で建設され暫定2車線で開通していたが、このうち嘉川IC - 宇部東IC間は、2001年の山陽自動車道宇部下関線開通にあわせて第1種3級の道路規格(高速道路規格)への改築および4車線への拡幅が実施され、国道2号小郡道路とあわせて山陽自動車道並行する自動車専用道路(A'路線)に指定された[2][3][注釈 1]。一方、宇部東IC - 宇部南IC間は、暫定2車線の一般道路規格として存置されており、排気量125 cc以下の自動二輪車・原動機付自転車・小型特殊自動車・軽車両はこの区間に限り通行できる[2]。設計速度は、山陽自動車道に並行する一般自動車専用道路区間(第1種3級)が80 km/h、一般道路区間(第3種2級)が60 km/hであり[2]最高速度も同様の数値に設定されている。

朝田IC - 嘉川IC間は、おいでませ!山口国体の開催に合わせて無料の自動車専用道路として建設され、2011年(平成23年)7月31日に暫定2車線の自動車専用道路(最高速度70 km/h)で開通した[4]

有料区間は山口宇部有料道路として山口県道路公社が管理してきたが、同公社の廃止に伴い[5]、2012年(平成24年)3月28日から無料開放された[6][注釈 2]

流通センターIC - 長谷IC間では、中国自動車道と接続する小郡JCTの建設を進めてきたが、2016年(平成28年)3月27日に完成、供用を開始した[7]。2012年(平成24年)1月11日に同JCT建設に伴い施工中であった法面が高さ30 m、幅70 mに渡って崩落した[8][9]

インターチェンジなど

IC
番号
施設名 接続路線名 起点
から
km
BS 備考 所在地
- 朝田IC 県道204号宮野大歳線
国道9号山口バイパス
0.0 キロポストは0.1KPから 山口県 山口市
- 流通センターIC 2.7
34-1 小郡JCT E2A 中国自動車道 3.8 - 中国道 小郡ICの相互利用不可
- 長谷IC 県道214号新山口停車場長谷線 8.5
- 嘉川IC E2 小郡道路国道2号 13.8
- 由良IC 県道25号宇部防府線 17.0 2015年6月10日フルランプ化
- 嘉川・由良TB - 18.3 - 2012年3月28日廃止
- 阿知須IC 18.6
42 宇部JCT E2 山陽自動車道 宇部下関線 21.1 - 宇部市
- 宇部東・宇部南TB - 21.6 - 2012年3月28日廃止
- 宇部東IC 市道請川王子線 22.1 キロポストは22.1KPまで
- 片倉IC 県道219号西岐波吉見線 - 宇部南IC方面出入口
- 宇部TB - - - 廃止
- 岡の辻IC 市道岡ノ辻新浦線 - 朝田IC方面出入口
- 宇部南IC
(大沢西交差点)
国道190号
県道220号宇部空港線
-

上記のほか、片倉IC - 岡の辻IC間に1か所、岡の辻IC - 宇部南IC間に2か所平面交差点が存在する。片倉IC - 岡の辻IC間については、2008年に宇部料金所跡地付近に宇部臨空頭脳パークへの進入路として新設された。当初は上り線のみであったが、2012年3月28日の無料化に合わせて下り線からも利用できるように改良された。

ETC

ETCについては、当初は無線通信による通行ができなかった[注釈 3]が、2008年9月1日より嘉川・由良料金所、阿知須IC、宇部東・宇部南料金所、宇部東IC(嘉川方面のみ)にてETCによる無線通行を開始した[10]。なお、宇部東IC - 宇部南IC間のみの利用にはETCおよび、クレジットカードの利用ができなかった。

また、山口宇部道路・小郡道路を介して山陽自動車道 宇部JCT - 山口南ICを通過した場合、前後の料金が通算されない[注釈 4]ため、ETC通勤割引についてはETC無線通行時の2度目の精算時[注釈 5]には割引が適用されない[11]。なお、宇部JCTから山陽自動車道宇部下関線経由で通行する場合には料金が通算されるため双方でETC通勤割引が適用になるほか、距離・回数に関係なく割引が適用されるETC深夜割引[12]および障害者割引[13]は、小郡道路を介した通行であっても双方で割引が適用になっていた。

無料化に伴い、ETC関連の機器はすべて撤去されている。

トンネル

ファイル:小郡トンネル.JPG
小郡トンネル入口
区間 トンネル名 長さ 備考
朝田IC - 流通センターIC 高場山トンネル 355 m[14]
小郡JCT - 長谷IC 小郡トンネル 1,915 m[14] 山口県が管理するトンネルの中で最長[14]

脚注

注釈

  1. なお、都道府県道が一部区間でも高規格幹線道路(高速自動車国道に並行する一般自動車専用道路)となることは珍しく、他に青森県上北郡おいらせ町から同県同郡六戸町を結ぶ第二みちのく有料道路青森県道8号八戸野辺地線の一部で、東北縦貫自動車道(八戸線)に並行する一般自動車専用道路として開通)のケースがあるのみである。
  2. 有料道路としての料金徴収期間は、当初は2005年2月26日までの予定であったが、高規格幹線道路への改築に伴い2027年1月3日まで延期となっていた。しかし、二井関成山口県知事は2011年1月25日の定例記者会見で、山口県道路公社を2012年3月末に廃止する前提として、2011年度の山口県予算で第三セクター等改革推進債(三セク債)を発行して債務を補填する予算方針を明らかにした。また同公社の廃止に伴い2012年4月に現在有料である嘉川IC - 宇部南IC間を無料化する方向で検討していることも同時に明らかにした。さらに2011年11月14日の記者会見で、山口宇部有料道路の無料開放日を2012年3月28日とすることが正式に発表された。
  3. 山陽自動車道からETCで入場しても料金所でのETCカード提示が必要。
  4. 山口南IC - 中国自動車道 下関JCT間の通行止時に迂回路として指定された時を除く。
  5. 宇部JCT→山口南IC間の山陽自動車道、あるいは山口南IC→宇部JCT間の山口宇部道路など。

出典

  1. 高速道路ナンバリング一覧”. 国土交通省. . 2017閲覧.
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 山口県の道路・2011(資料編) 有料道路 (PDF)
  3. 公社改革・山口宇部有料道路”. 山口県監理課 (2011年9月15日). . 2012閲覧.
  4. 山口県/道路建設課/地域高規格道路山口宇部道路・概要
  5. 知事記者会見録(平成23年1月25日実施分)”. 山口県広報広聴課 (2011年1月27日). . 2011閲覧.
  6. 知事記者会見録(平成23年11月14日実施分)”. 山口県広報広聴課 (2011年11月16日). . 2012閲覧.
  7. 山口宇部道路 小郡ジャンクションの供用開始について”. 山口県 (2016年2月9日). . 2016閲覧.
  8. “崩落:山口宇部道路で斜面70メートル 送電用鉄塔も倒壊--小郡JCT建設現場” (日本語). 毎日jp毎日新聞 (北九州市: 毎日新聞西部本社). (2012年1月12日). オリジナル2013年5月1日時点によるアーカイブ。. https://archive.is/20130501141412/http://mainichi.jp/area/seibu/ . 2012閲覧. 
  9. “斜面崩れ鉄塔倒れる/小郡JCT” (日本語). asahi.com - マイタウン山口(朝日新聞 (北九州市: 朝日新聞西部本社). (2012年1月12日). http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000001201120001 . 2012閲覧. 
  10. 山口宇部有料道路のETC運用開始について(山口県道路公社からのお知らせ)
  11. ETC通勤割引(山口県道路公社からのお知らせ)
  12. ETC深夜割引(山口県道路公社からのお知らせ)
  13. 障害者割引について(山口県道路公社からのお知らせ)
  14. 14.0 14.1 14.2 山口県の道路・2011(資料編) 主な道路トンネル・道路橋 (PDF)

関連項目

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