尾道自動車道
尾道自動車道(おのみちじどうしゃどう、ONOMICHI EXPRESSWAY)は、広島県尾道市から広島県三次市へ至る高速道路(高速自動車国道)である。法定路線名では島根県側の松江自動車道と共に中国横断自動車道尾道松江線(広島県尾道市 - 島根県松江市)の一部である。略称は尾道道(おのみちどう、ONOMICHI EXPWY)。高速道路ナンバリング(高速道路等路線番号)では松江自動車道とともに「E54」が割り振られている。
Contents
概要
全線が新直轄方式で建設されているので全線通行しても料金が発生しない。ただし、山陽自動車道との接続部となる尾道JCT - 尾道TB間はNEXCO西日本の管轄区間[1]のため尾道北IC以南を通行するには高速道路通行分の料金が必ず発生する。
施行主体における事業名は「中国横断自動車道尾道松江線」で統一されており、報道でも「尾道松江線」として報じていた[2]が、2010年10月8日に事業主体である国土交通省と西日本高速道路から、南部の尾道JCT - 世羅IC間が2010年(平成22年)11月27日に開通することと、開通区間の道路名が「尾道自動車道」となることが正式発表された[1]。ただし、一部の工事請負者側の紹介サイトでは以前から「尾道自動車道」の呼称を用いていたものもあった[3]。
2010年(平成22年)11月27日に尾道JCT - 世羅IC間が開通。 その後、2014年(平成26年)3月30日に吉舎IC - 三次東JCT/IC間がそれぞれ開通し[4]、2015年(平成27年)3月22日に世羅IC - 吉舎ICの開通を以って全線開通となった[5]。
世羅ICの設置場所は国道432号を介して府中市北部の上下町にも近い(約10 km)。同地域はこれまで府中市南部へのアクセス面でも不利であったが、本路線の開通で利便性が高まった。
新直轄区間(無料区間)が60キロメートル (km) 以上ある松江自動車道と三次東JCTで接続するため、松江自動車道と合わせると尾道北ICから三刀屋木次ICまで100 km以上無料で通行できることとなった。
路線データ
沿革
- 1987年(昭和62年)
- 1998年(平成10年)12月:尾道松江線全区間が施行命令区間となる
- 1999年(平成11年)11月:甲山地区で広島県内初の用地幅杭打式を実施
- 2000年(平成12年)9月:用地買収に着手
- 2001年(平成13年)12月:尾道松江線吉舎 - 口和で用地買収に着手
- 2004年(平成16年)
- 2010年(平成22年)11月27日:尾道JCT - 世羅IC間開通[1]
- 2014年(平成26年)
- 2015年(平成27年)3月22日:世羅IC - 吉舎IC間開通により、全線開通。[5]尾道TB - 世羅IC間を国土交通省中国地方整備局福山河川国道事務所から国土交通省中国地方整備局三次河川国道事務所に移管。
接続する高速道路
インターチェンジなど
- IC番号欄の背景色が■である部分については道路が供用済みの区間を示している。また、施設名欄の背景色が■である部分は施設が供用されていない、または完成していないことを示す。未開通区間の名称は仮称。
- 各施設の位置は上り線と下り線で異なることがあるので留意のこと。
- BS(バス停留所)のうち、○は運用中、◆は休止中の施設。無印はBSなし。
- 英略字は以下の項目を示す。
- IC : インターチェンジ、JCT : ジャンクション、TB : 本線料金所
IC 番号 |
施設名 | 接続路線名 | 起点から の距離 |
BS | 備考 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
E76 西瀬戸自動車道へ接続構想あり[7] | |||||||
22-1 | 尾道JCT | E2 山陽自動車道 | 0.0 | 広島県 | 尾道市 | ||
尾道TB | 0.9 | 本線料金所 | |||||
1 | 尾道北IC | 国道486号 | 7.0 | ||||
2 | 世羅IC | 国道432号バイパス 道の駅世羅に隣接 |
19.2 | 世羅町 | |||
3 | 甲奴IC | 県道424号甲奴インター線 | 31.5 | 三次市 | |||
4 | 吉舎IC | 国道184号 | 39.6 | ||||
5 | 三良坂IC | 県道61号三次庄原線 | 44.0 | 地域活性化IC[8] | |||
21-1 1 |
三次東JCT 三次東IC |
E2A 中国自動車道 県道434号和知三次線 |
49.9 | ||||
E54 松江自動車道 三刀屋木次・宍道方面 |
SA・PA
尾道自動車道の本線上の休憩施設は設置されていないため、ICに近接する道の駅として道の駅クロスロードみつぎ(尾道北ICから約2.2km)、道の駅世羅(世羅ICに隣接)などがあり、国土交通省ではインフォメーションの中でこれらの施設を利用して休憩することを推奨している。
トンネル
- 木ノ庄トンネル (尾道JCT - 尾道北IC):2,830 m
- 岩根トンネル (尾道北IC - 世羅IC):1,210 m
- 貝ヶ原トンネル (尾道北IC - 世羅IC):210 m
- 宇津戸第一トンネル (尾道北IC - 世羅IC):1,140 m
- 宇津戸第二トンネル (尾道北IC - 世羅IC):670 m
- 別迫トンネル (世羅IC - 甲奴IC):542 m
- 三玉トンネル (甲奴IC - 吉舎IC):292 m
- 長田敷地トンネル (吉舎IC - 三良坂IC):993 m
- 三良坂トンネル (三良坂IC - 三次東JCT/IC):571 m
道路管理者
車線・最高速度・料金・交通量
区間 | 車線 上下線=上り線+下り線 |
最高速度 | 料金 |
---|---|---|---|
尾道JCT - 尾道北IC | 2=1+1 | 70 km/h | 有料 |
尾道北IC - 三次東JCT/IC | 無料 |
※一部区間に追い越し車線あり。
交通量
24時間交通量(台) 道路交通センサス
区間 | 平成27(2015)年度 |
---|---|
尾道JCT - 尾道北IC | 5,813 |
尾道北IC - 世羅IC | 8,199 |
世羅IC - 甲奴IC | 5,304 |
甲奴IC - 吉舎IC | 5,674 |
吉舎IC - 三良坂IC | 4,618 |
三良坂IC - 三次東JCT/IC | 5,740 |
(出典:「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 “尾道自動車道(中国横断自動車道尾道松江線)尾道JCT〜世羅ICが平成22年11月27日(土)15時~開通します。” (PDF) (プレスリリース), 国土交通省中国地方整備局福山河川国道事務所・西日本高速道路, (2010年10月8日) . 2010年10月9日閲覧.
- ↑ 尾道松江線、19.2キロ開通へ 中国新聞 2010年10月1日
- ↑ 大林組による木ノ庄トンネル竣工紹介など
- ↑ 4.0 4.1 小原勝(2014年4月3日). “尾道自動車道:一部区間開通 吉舎−三次東間”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ↑ 5.0 5.1 小原勝、石川裕士、高田房二郎、長宗拓弥(2015年3月23日). “中国横断道:尾道松江線が全線開通 地域活性の連携軸に”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ↑ 中国横断自動車道 尾道松江線の愛称が決まりました 2014年12月25日 広島県
- ↑ 広島県HP 広島県道路整備計画 2008(全県版) (PDF)
- ↑ “高速自動車国道へのインターチェンジの追加設置について (PDF)”. 国土交通省中国地方整備局 (2012年4月20日). . 2012年4月29日閲覧.
- ↑ 庄原市役所口和支所に設置。
- ↑ “尾道松江線の道路管理”. 国土交通省中国地方整備局三次河川国道事務所. . 2016閲覧.