小倉久寛
小倉 久寛(おぐら ひさひろ、1954年10月26日[1] - )は、日本の俳優、声優、ナレーター。体重70kg。血液型A型。所属はアミューズ。
三重県度会郡紀勢町(現大紀町)出身[1]。三重県立伊勢高等学校、学習院大学卒業[2]。
Contents
来歴・人物
紀勢町には多くの小倉姓の家があり、その由来は滋賀県の鈴鹿山脈にある小椋谷の木地師が木材を求めて移住したものと考えられている。久寛の家は江戸時代には木地師を辞めて林業を経営しており、祖父は紀勢本線を利用した石灰の採掘で財を成した。久寛の父は次男だったが、彼が中学の学生の時に実家の跡を継ぐはずだった長男が採掘所の落石事故で死亡したため、大学を出たら家業を継ぐことになった。同志社大学英文科で英文と哲学を学んだ後に家業を手伝うが、勉学への情熱は冷めず、「日本で最難関の試験に挑戦して鍛えたい」という理由で司法試験合格を目指して独りで上京。中央大学の司法試験受験志望者の勉強会「真法会」に入り、そこで懇意になった者達と小さな勉強会を作り1960年から試験に挑み続けるも、2年後にそのメンバーの中で自分だけ不合格になったため帰郷。その後も司法試験に挑み続けるも挑戦から10年目、久寛の中学進学を機にあきらめた。近所からは法律に詳しい人として頼りにされていた[3]。
幼少時に力道山にあこがれプロレスラーになろうと決意、腹筋運動など毎日トレーニングを行い、鉄下駄を着用していた。腹筋が割れるほどにまでなったが、背が伸びなかった。アントニオ猪木が好きだったという[4]。
1964年東京オリンピックを見て遠藤幸雄に憧れ、中学校で器械体操を始めたが、その時は1年で廃部となったためバレーボールに転向した[4]。
高校では同級生360人中320位という成績だったため、担任教師から「大学受験しても受験料の無駄」とまで言われるが強行、複数の大学を受験する。滑り止めは全て不合格だったが、偶然受験直前に見た参考書と全く同じ英語問題が出題されたことが幸いし、学習院大学に合格する[4]。
入学後、『空手バカ一代』に影響され、空手部に入部(三段を所有)。同時に女性からモテることを期待して陶芸部にも在籍。この時50人の部員中男性はわずか7人という状況であったがモテずにいた[4]。
同大学在学中に中村雅俊主演のテレビドラマ『俺たちの祭』に影響され役者を志し、たまたま『ぴあ』で団員を募集していた「大江戸新喜劇」に入団、そこで知り合った三宅裕司が『スーパー・エキセントリック・シアター』(SET)を旗揚げした際に斉藤洋介らとともに移籍する。大学卒業後、両親に役者希望であると告げられず、一旦は就職するもわずか2か月で退職、役者に専念した。SET草創期は「3畳一間家賃9千円の建物が傾いたアパート住まい」など貧乏暮しを経験するが、1980年代中盤からバラエティ番組を中心にテレビ出演が増え、1986年にはNHK『ヤングスタジオ101』の司会に
趣味は陶芸、プロレスやプロ野球の観戦、サクソフォーン(サックス)の演奏など[5]。またエレキギターも得意としている[4]。
エピソード
- 子供の頃、実年齢より老けて見られていて、高校時代のあだ名は「オッサン」だった。20歳の時に40歳に間違えられたこともあった[4]。
- 長年『ペット大集合!ポチたま』や後番組においてラブラドール・レトリバーのまさお君(だいすけ君、まさはる君も含む)にアテレコを担当[6]。
- 夫人には初デート時から「結婚してください」と求婚し続けており、本人曰く「100回以上は言った」とのこと[7]。
- 結婚発表の際にはマスコミから「美女と野獣」などと称された[8]。
- 頭の鉢が大きく、このため、時代劇出演の際の鬘も床山が苦労するほどだと言う[9]。
出演
テレビドラマ
- 大河ドラマ
- 連続テレビ小説
- 死者からの手紙(2001年、BShi) - 田中修一
- 月曜ドラマシリーズ / 風子のラーメン(2003年) - 朝日奈課長
- よるドラシリーズ / どんまい!(2005年)
- 土曜時代劇 / オトコマエ!(2009年) - 金太郎
- ドラマ10 / つるかめ助産院(2012年) - 沢本夕也
- 恋の三陸 列車コンで行こう!(2016年)
- なんて素敵にジャパネスク(1986年)
- キャッツ・アイ(1988年) - 神谷真人
- 土曜グランド劇場 / 明日はアタシの風が吹く(1989年)
- 新・西遊記(1994年) - 猪八戒
- 金田一少年の事件簿(1995年) - 仙田猿彦
- 竜馬におまかせ!(1996年) - 西郷隆盛
- 土曜ドラマ / ぼくの魔法使い(2003年) - 大村拓也
- 地獄少女(2006年) - 輪入道
- 愛の流刑地(2007年) - 井沢春男
- the波乗りレストラン(2008年) - 西野社長
- 火曜サスペンス劇場
- 冗談ストリート(1985年)
- 水曜ドラマ / あなたもスターになりますか(1987年) - 小倉久寛(本人役)
- 東京チャッカリ娘(1992年)
- 社長になった若大将(1992年) - 熊田真佐加
- 金曜ドラマ / ずっとあなたが好きだった(1992年) - 不動産屋の主人
- 新婚なり!(1995年) - 大和勝利
- 月曜ドラマスペシャル
- 「十津川警部シリーズ16」(1999年)- 若林刑事
- はなまるマーケット殺人事件(2000年)
- 月曜ミステリー劇場
- 「カードGメン・小早川茜」(2000年 - 2005年) - 小早川義伸
- 「税務調査官・窓際太郎の事件簿 10」(2003年) - 佐藤達夫
- 「警視庁三係・吉敷竹史シリーズ」(2004年 - 2006年) - 船田誠
- 恋する日曜日(2003年、BS-i)
- 愛の劇場 / 温泉へ行こう(2004年) - 横井一夫
- 恋うたドラマSP 第1夜「カムフラージュ」(2008年) - 山本健一
- ゴッドハンド輝(2009年) - 矢口稔
- ハンチョウ〜神南署安積班〜(2009年) - 望月清作
- 水戸黄門 第43部(2011年) - 高山権之丞
- 月曜ゴールデン
- 「守護神・ボディーガード 進藤輝」(2012年 - ) - 和田漠
- ぶっせん(2013年) - 老師
- 最強のオヤコ(2016年) - 金子弘
- 世にも奇妙な物語
- 「パパは犯罪者」(1991年) - 中田賢次
- クルクルくりん(1984年) - ヤスダ助手
- おヒマなら来てよネ!(1987年) - 八木プロデューサー
- 鬼平犯科帳 (中村吉右衛門) 第7シリーズ(1996年) - 亀吉
- 水曜劇場 / 恋はあせらず(1998年) - 福島正史
- Vの嵐(1999年) - ナレーション
- バスストップ(2000年) - 平岡由起夫
- 整形美人。(2002年) - 早乙女純一
- 離婚弁護士(2004年) - 写真館の店主
- 青春★ENERGY / お台場湾岸テレビ(2006年) - 小倉社長
- プロポーズ大作戦(2007年) - 安田係長
- 山おんな壁おんな(2007年) - 富永茂雄
- モンスターペアレント(2008年、関西テレビ制作) - 植松省吾
- 金曜エンタテイメント
- 「着物デザイナー 黛涼子の推理紀行3」(2002年) - 勅使河原正臣
- 「浅見光彦シリーズ」(2003年 - ) - 藤田克夫編集長
- 「おふくろシリーズ18」(2003年) - 松岡武彦
- 金曜プレステージ
- 「親父の一番長い日」(2009年) - 車田辰治
- 金曜プレミアム / アンダーウェア(2015年11月13日 - 12月4日、全4話)
- 痛快!婦警候補生やるっきゃないモン!(1987年) - カフェバー「ハスラー」のマスター
- さすらい刑事旅情編(1988年) - 原京平巡査
- 金魚のフン(1996年) - 金魚屋
- スカイハイ(2003年) - 四方山大吉
- 刑事部屋〜六本木おかしな捜査班〜(2005年) - 工藤初男
- 女刑事みずき〜京都洛西署物語〜(2005年 - ) - 山根均
- 相棒 Season4(2006年) - 轟木一郎太
- モップガール(2007年) - 平松琢巳
- コールセンターの恋人(2009年) - 柳幸一
- 王様の家(2011年、BS朝日) - 村越
- 仮面ライダーウィザード(2012年) - 輪島繁
- 土曜ワイド劇場
- 「赤と青の殺意」(1993年) - 江木
- 「森村誠一の終着駅シリーズ」(1994年) - 遠山刑事
- 「おかしな刑事」(2003年 - ) - 坂下純次
- 「家裁調査官・山ノ坊晃」(2016年 ‐ ) - 芦田誠
- 京都南署鑑識ファイル12(2018年) ‐ 飛松一郎
- ハイスクール大脱走(1991年) - 田島毅
- 孤独のグルメ Season3(2013年) - 大熊秀行
- 釣りバカ日誌〜新入社員 浜崎伝助〜 伊勢志摩で大漁! 初めての出張編(2017年) - 岩田源造
- 三匹のおっさん3〜正義の味方、みたび!!〜(2017年) - 栗田貴一
映画
- 紳士同盟(1986年) - 色川幸次郎
- 恐怖のヤッちゃん(1987年) - 卑屈な床屋
- BU・SU(1987年)
- 夢見通りの人々(1989年) - 里見春太 ※初主演
- バトルヒーター(1989年) - 新田満年
- 学校(1993年) - 自動車解体工場社長
- プロゴルファー織部金次郎(1994年) - 織部銀三郎
- あした(1995年) ‐ 山形ケン
- 大夜逃 〜夜逃げ屋本舗3〜
- ekiden 駅伝(2000年)
- ドッジGO!GO!(2002年) - 芋森隆夫
- 恋愛白書(2004年)
- ロード88 出会い路、四国へ(2004年) - 佐藤勇太
- 蝉しぐれ(2005年) - 小柳甚兵衛
- 逆境ナイン(2005年)
- 大奥(2006年) - 役人
- ジーニアス・パーティ(2007年)
- キラー・ヴァージンロード(2009年) - 小倉さん
- スイッチを押すとき(2011年9月、フェイス・トゥ・フェイス、リベロ)
- LOVE まさお君が行く!(2012年) - ナレーション
- 仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム(2012年) - 輪島繁
- 劇場版 仮面ライダーウィザード in Magic Land(2013年) - 輪島繁 / 仮面ライダーメイジ(声)
- 仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦(2013年) - 輪島繁
- 星籠の海 探偵ミタライの事件簿(2016年)
舞台
- 君となら〜Nobody Else But You(1997年、PARCO劇場)
- 音楽朗読劇「イキヌクキセキ〜十年目の願い〜」(2013年4月10日 - 13日、東京グローブ座)
- 恋と音楽 FINAL〜時間劇場の奇跡〜(2016年2月、パルコ劇場) - 30年後の修司 役[10]
- ミュージカル『狸御殿』(2016年) - 餅月満太夫 役[11]
テレビアニメ
- 電光石火バットマン(1990年) - ロビン
- おじゃる丸(1999年) - 木下
- レレレの天才バカボン(1999年) - バカボンのパパ[12]
- 十兵衛ちゃん -ラブリー眼帯の秘密-(1999年) - 初代柳生十兵衛
- 地獄少女 二籠(2006年) - ナレーション
- 深夜!天才バカボン(2018年) - 小倉パパ
吹き替え
- サブリナ(1996年 - 2003年) - セーレム・セーブルヘーゲン
- チキンラン(ドリームワークス) - ファウラー
- ブレイブ・リトル・トースターシリーズ(ブエナビスタ ホーム エンターテイメント) - 掃除機のカービー
- 美女と野獣(2017年) - コグスワース 役[13]
ナレーション
- しぜんとあそぼ「かいそうの森」(NHK Eテレ)
- NHKスペシャル「神の数式」(2013 NHK総合)
- 世界一周 魅惑の鉄道紀行(2016年4月18日 - 、BS-TBS) - コンシェルジュ(不定期)
ラジオ
- 小倉久寛のオグラでオグラだ!(1986年 - 1988年、ニッポン放送)
- 青春コール東京ハラギャーテーズ(1990年、ニッポン放送)
- 三宅裕司のサンデーヒットパラダイス(2011年7月31日・11月6日、ニッポン放送) - パーソナリティの三宅裕司がヘルニア手術等で休養・欠席に伴う代行
- 明日への伝言板(2009年10月 - 2010年3月、2010年10月 - 2011年3月 KBCラジオ・RKBラジオ・CROSS FM)
バラエティ
- 大きなお世話だ(1985年 - 1986年、日本テレビ)
- 森田一義アワー 笑っていいとも!(1987年10月 - 1989年3月、フジテレビ)木曜日レギュラー
- ヤングスタジオ101(NHK総合) - 司会
- ミチコ・オグラの見るがいいわ(1991年10月 - 1992年3月、日本テレビ)
- ぶらり途中下車の旅(日本テレビ)
- バリキン7 賢者の戦略(TBS)
- 美の巨人たち(テレビ東京系)
- ピアブーランド(2002年7月2日 - 2005年3月19日、キッズステーション)オグオグ 役
- いまどき!ごはん(2004年 - 2007年、テレビ朝日) - ナレーション
- ペット大集合!ポチたま(2000年 - 2010年、テレビ東京) - ナレーション
- 世界ふれあい街歩き(NHK) - ナレーション
- 痛快!ビッグダディ(2006年 - 2013年、テレビ朝日) - ナレーション
- 趣味悠々「石川鷹彦のもう一度はじめよう!フォークギター再入門」(2009年4月 - NHK Eテレ)
- にっぽん紀行(2009年9月、NHK総合) - 案内人・ナレーション
- 日曜ビッグバラエティ(2010年、テレビ東京) - ナレーション
- ポチたまペットの旅(2010年4月 - 、テレビ東京・BSジャパン) - ナレーション
- 解禁!(秘)ストーリー 〜知られざる真実〜(2010年10月 - 2011年3月 TBS) - ナレーション
- 今昔!古地図東京巡り(2013年2月17日、BS-TBS) - ナレーション
- コントの劇場 〜The Actors' Comedy〜(2013年4月26日 - 、NHKBSプレミアム)
- 今昔!古地図東京巡り(第2弾、2013年12月22日、BS-TBS) - ナレーション
CM
人形劇
- 加トちゃんケンちゃん ファンタジーワールド(1989年1月3日 TBS)『シンドバットの冒険』 - モジャ・小倉
- 西遊記外伝モンキーパーマ2(2014年4月 - 6月 JAITS) - 親玉妖怪・閻魔体毛
連載
- 「おぐちゃんの野球大好き!」(読売新聞三重県版〔伊賀版除く〕に2014年4月から掲載)
CD
- こいぬのうんち(2003年10月1日リリース) 三宅祐司プロデュース ピアブーランドで歌のコーナーで紹介されていた
- 小市民・小市民2・AWAN AWAN!! 嘉門達夫の曲でゲストとして参加
- 祭囃子〜ゲームトリビュート オープニングにて語りとして参加
脚注
- ↑ 1.0 1.1 “小倉久寛 〜タレント名鑑〜”. スポニチ Sponichi Annex 芸能 (スポーツニッポン新聞社). オリジナルの2016年3月4日時点によるアーカイブ。
- ↑ 草間俊介. “小倉久寛さんとポポ丸”. オピ・リーナ. 中日新聞社. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2018閲覧.
- ↑ “TVでた蔵「2015年4月24日放送 ファミリーヒストリー」”. ワイヤーアクション (2015年4月24日). . 2015閲覧.
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 「小倉久寛 ロングインタビュー」、『ラジオパラダイス』1987年11月号、三才ブックス、 75-81頁。
- ↑ 始めて間もない時期のぎこちない演奏は『笑っていいとも!』番組内コーナーの「しゃべるサックス」として人気を博した。
- ↑ “小倉久寛、おバカ犬“まさお君”を賞賛「犬界の寅さんです」”. オリコン (2012年2月29日). . 2015閲覧.
- ↑ “TVでた蔵「2014年12月14日放送 誰だって波瀾爆笑」”. ワイヤーアクション (2014年12月14日). . 2015閲覧.
- ↑ “今週の「邦流」のゲストは、小倉久寛さん”. くにまるワイド ごぜんさま〜(文化放送)番組公式サイト (2009年5月10日). . 2015閲覧.
- ↑ “小倉さんの小部屋 2009年7月10日”. アメーバブログ. サイバーエージェントブログ「小倉さんの小部屋」 (2009年7月10日). . 2015閲覧.
- ↑ “「オーマイガッ!」稲垣吾郎が未来の自分に悶絶!?「恋と音楽 FINAL」”. ステージナタリー. (2016年2月18日) . 2016閲覧.
- ↑ “「狸御殿」20年ぶりの再演!宮本亜門「日本のエンタメ詰まった幕の内弁当」”. ステージナタリー. (2016年6月28日) . 2016閲覧.
- ↑ “レレレの天才バカボン”. ぴえろ公式サイト. . 2016閲覧.
- ↑ “『美女と野獣』「プレミアム吹替版」キャスト総勢11名発表!主役のベル&野獣役は、昆夏美さん、山崎育三郎さんに決定!”. Disney.JP (2017年1月31日). 2017年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2017閲覧.
外部リンク
- アミューズによるプロフィール
- 小倉久寛オフィシャルブログ「小倉さんの小部屋」 - Ameba Blog{{#invoke:WikidataCheck|wikidatacheck|property=P3502|value=ogurahisahiro|category=Ameba Blog ID|namespaces=0}}
- プロフィール - SET
- どらく-ひとインタビュー 『人の後ろをついていくのがラク。 前を向いてさえいれば何とかなる』 - ウェイバックマシン(2008年7月8日アーカイブ分)
- 小倉久寛 - テレビドラマデータベース
- [1] - allcinema
- | sub | s=0000000644835 | -7 }}/ Hisahiro Ogura - インターネット・ムービー・データベース(英語)