富士ゼロックス
富士ゼロックス株式会社(ふじゼロックス、英語:Fuji Xerox Co., Ltd.)は、富士写真フイルム株式会社(現: 富士フイルムホールディングス)とイギリスの現地法人であるランク・ゼロックス(現: ゼロックス・リミテッド)社との合弁会社として1962年 (昭和37年)に誕生した日本の機械メーカーである。本社所在地は東京都港区(東京ミッドタウン)。
本社に相当するアメリカ合衆国のゼロックス・コーポレーションとの合弁会社とならなかったのは、当時はアジア地域がランク・ゼロックス社の商圏だったことによるものだった。なおランクゼロックスは1997年にアメリカ本部の100%完全子会社になったため、後年は事実上、ゼロックスコーポレーションと富士写真フイルムとの合弁会社だった。現在は後述のとおり経営統合された持ち株会社である富士フイルムホールディングスの連結子会社であるが、ゼロックスリミテッド社も25%の株を保有している。
Contents
概要
複写機、レーザープリンター(企業向け大型・小型・高速・複合機を含む)等を製造販売するほか、これらコア技術を生かした総合文書管理ソリューションコンサルティングを提供している。
2001年 (平成13年)、業績の低迷に悩んだゼロックスが富士写真フイルムに所有持ち株の半数を売却した。現在は富士フイルムホールディングスが株式の75%を保有する連結子会社となっている。2006年 (平成18年)10月1日に、富士写真フイルムが持株会社に移行し富士フイルムホールディングスとなったことにより、富士フイルムグループの中で富士ゼロックスの重要度が増すこととなった。
1970年代まではゼロックス・コーポレーションが保有するゼログラフィ技術の特許により乾式普通紙複写機の市場を独占していた。しかし、特許の独占権の失効以後は低価格・小型化を武器とするキヤノン・リコー・コニカミノルタ・三田工業(現在の京セラドキュメントソリューションズ)などの日本企業に次第に市場を侵食され、高速機や大型機では強みを発揮し続けているものの、国内販売台数シェアではキヤノン、リコーに続く第3位の地位に甘んじている。しかし、コピー/プリント枚数(コピー・ボリューム、ドキュメント・ボリューム)では高速機市場での強みを活かし、依然として国内シェアはトップである。
セイコーエプソンをはじめとするプリンター各社にプリンターエンジンを供給している。こうして製造された製品には一時期、Printing Force FUJI XEROXロゴマーク[1] が表示された。また、かつては国内向けに富士ゼロックスブランドのインクジェットプリンターを販売していた[2])。
現時点における海外の販売圏は、オーストラリア・ニュージーランドのほか、アジア(中国・韓国・台湾)および東南アジア(タイ・インドネシア・シンガポール・フィリピン・ベトナム・マレーシア)各国に拡大している。
2018年1月31日に富士フイルムホールディングスがゼロックスを買収し、富士ゼロックスと経営統合すると発表した。現在の富士ゼロックスをゼロックスの子会社とした上で、富士フイルムホールディングスがゼロックスの発行済株式50.1%を取得、ゼロックスと富士ゼロックスが経営統合し、(新)富士ゼロックスに商号変更する[3]。
製品など
複合機
- ApeosPort
- DocuCentre
- DocuColor
- Work Center(家庭用複合機 現在は製造終了)
レーザープリンタ
- DocuPrint
オンデマンドパブリッシング
- iGen
- Versant
- Nuvera
- DocuTech
広幅機
- DocuWide
- BrainTech
ソフトウェア
- 富士ゼロックスが開発したドキュメントハンドリングソフトウエア。
- DocuShare(日本語版)
- ArcWizShare
- 富士ゼロックスが開発したWebベースの情報共有ソフトウェア。元々はDocuShareを「日本市場の経験を基に、新たな技術を結集させ」[5] 改良した、との位置づけの製品であった。なお、2008 (平成20)年5月1日よりDocuShare(日本語版)の取り扱いを再開したことに伴い、2009年 (平成21年)3月に販売終了となった。
- 富士ゼロックスが開発したWebベースの統合情報管理システム。同社がかつて販売していた製品情報管理(PDM)システムEDMICSの後継製品であるArcSuite Engineeringとその機能限定版であるArcSuite Engineering Light、一般オフィス業務用に機能を限定したArcSuite Officeがある。
- 富士ゼロックスが開発した内部統制文書化支援システム。単体では動作せず、別途ArcSuite Engineering、ArcSuite Office、Apeos PEMaster EvidenceManagerのいずれかが必要。
ネットワークサービス
- beat
- ウイルス対策やファイアウォール、インターネットVPNまで、企業のIT活用に不可欠なセキュリティ対策を手軽に、しかも低コストで実現できるサービス。
- CRM(顧客管理)を中心として、名刺管理や独自ドメインを設定できるメールなど、営業を強化するアプリケーションを取りそろえたパブリック・クラウドサービス。
コーポレート・ロゴ
2002年 (平成14年)にコーポレートスローガンであった「THE DOCUMENT COMPANY」[6] と「FUJI XEROX」の表示比率を変更し、「FUJI XEROX」を強調したロゴにマイナー変更されている。
2008年 (平成20年)4月に約13年ぶりにコーポレート・ロゴを一新した。新しいロゴは米国ゼロックス社のロゴ変更に伴うもので、「FUJI xerox」(小文字)と"X"をモチーフとしたシンボルを一体化したものとなっている。
オフィスコンセプト
- 「モーレツからビューティフルへ」 - 1970年(昭和45)に放送されたTVCMのキャッチコピー。1960年代の高度経済成長期の経済・産業の発展重視に対するアンチテーゼとして人間回帰を示したものとされる。電通本社ビルにあるアド・ミュージアム東京の「時代別ラジオ・テレビCMコーナー」において視聴が可能となっている。
- 「Open Office Frontier」
- 「Apeos」 ApeosのCM(公式サイト参照)は見ている人に全貌を明かさないで興味を引くティーザー広告であり、話題となった。
主要拠点
研究・開発・生産拠点
一部は2010年 (平成22年)に富士ゼロックスマニュファクチャリングに移管された。
- 2010年 (H22年)4月より稼働した研究・開発拠点。
- 次世代の新しい要素技術獲得に向けた研究技術開発拠点。
- 中低速の複写機や複合機、およびトナーカートリッジの開発・生産子会社。
- Fuji Xerox of Shenzhen Ltd.(中国 深圳)
- レーザープリンタ、複写機/複合機、および消耗品の生産子会社。
- Fuji Xerox Eco-Manufacturing (Suzhou) Co., Ltd.(中国 蘇州)
- 使用済み商品やカートリッジを分解・分別し、再資源化を行なう中国のリサイクル拠点。
- Fuji Xerox Eco-Manufacturing Co., Ltd.(タイ)
- 使用済み商品やカートリッジを分解・分別し再資源化する統合リサイクル拠点。
- FX Palo Alto Laboratory, Inc.(米国)
- 米国カリフォルニア州の研究拠点。
営業
- 営業活動の中核拠点。
- アジアパシフィック営業本部 (シンガポール)
- アジアパシフィック地域(中国営業本部担当地域を除く)における事業展開を推進。
国内関連会社
持株会社
- 富士フイルムホールディングス株式会社
- ゼロックス(Xerox Corporation)
開発機能
- 基幹系、ネットワーク、アプリケーションなど各種ソフトウエア開発を担当。
- スキャナー、紙送り、周辺機器などのデバイス機能とその制御ハードウエア/ソフトウエア開発、顧客/特定市場向けカスタマイズ開発(開発ツール)、およびマニュアル、評価の専門領域を担当。また、エンジニア派遣も手がける。
生産機能
- 富士ゼロックスマニュファクチュアリング株式会社(神奈川県海老名市)
- 事務用機器、印刷機器および関連製品ならびにそれらの部品・消耗品の試作、製造などを担当。
- 海老名事業所(神奈川県海老名市)
- 複写機や複合機、関連商品の開発、モノ作り技術の基幹拠点。
- 竹松事業所(神奈川県南足柄市)
- 複写機や複合機、プリンター等の画像形成材料の開発拠点。
- 鈴鹿事業所(旧: 鈴鹿富士ゼロックス株式会社)
- 複写機・複合機の基幹部品の製造拠点。
- 富山事業所(旧: 富士ゼロックスイメージングマテリアルズ株式会社)
- 複写機や複合機、プリンタ等の画像形成材料の製造拠点。
- 新潟事業所(旧: 新潟富士ゼロックス製造株式会社)
- プロダクション商品を中心とした大型機の製造拠点。発祥は新潟日本電気(NEC新潟)。
人材・組織開発サービス機能
- 株式会社富士ゼロックス総合教育研究所(東京都港区)
- 人材開発コンサルティング、教材提供、セミナー運営などを担当。
サービス運用機能
- 富士ゼロックスシステムサービス株式会社(東京都千代田区)
- 地方自治体における公共サービスソリューション、民間市場向けeマーケティング支援・販売促進業務支援アウトソーシングを担当。
- 富士ゼロックスサービスクリエイティブ株式会社(東京都中野区)
- サービス業務のフロントエンド(カスタマーサポート他)や関連会社の経理支援などを行う。
- 富士ゼロックスサービスリンク株式会社(東京都港区)
- 2014年4月設立。ドキュメント関連事業。
販売機能
- 富士ゼロックスプリンティングシステムズ販売株式会社(東京都中野区)
- オフィス向けレーザープリンターの卸販売を担当。
- 富士ゼロックスインターフィールド株式会社(東京都品川区)
- 事務用機械器具、事務用家具、文房具および 複写機、ファクシミリ、プリンター等に使用される消耗品の販売。
販売会社
2006年 (平成18年)4月より、当社の販売会社名を「(地域名)ゼロックス」から「富士ゼロックス(地域名)」に社名変更している。(例:東京ゼロックス株式会社→富士ゼロックス東京株式会社) また、2012年 (平成24年)7月より、地域統轄会社として、各地域ごとに広域販社を設立している。
・地域統轄販社
- 富士ゼロックス北日本株式会社
- 富士ゼロックス関東株式会社
- 富士ゼロックス首都圏株式会社
- 富士ゼロックス中部株式会社
- 富士ゼロックス西日本株式会社
- 富士ゼロックス九州株式会社
・地域販社
- 富士ゼロックス北海道株式会社
- 富士ゼロックス岩手株式会社
- 富士ゼロックス宮城株式会社
- 富士ゼロックス福島株式会社
- 富士ゼロックス茨城株式会社
- 富士ゼロックス栃木株式会社
- 富士ゼロックス群馬株式会社
- 富士ゼロックス埼玉株式会社
- 富士ゼロックス千葉株式会社
- 富士ゼロックス東京株式会社
- 富士ゼロックス多摩株式会社
- 富士ゼロックス神奈川株式会社
- 富士ゼロックス山梨株式会社
- 富士ゼロックス新潟株式会社
- 富士ゼロックス北陸株式会社
- 富士ゼロックス長野株式会社
- 富士ゼロックス岐阜株式会社
- 富士ゼロックス静岡株式会社
- 富士ゼロックス愛知株式会社
- 富士ゼロックス愛知東株式会社
- 富士ゼロックス三重株式会社
- 富士ゼロックス京都株式会社
- 富士ゼロックス大阪株式会社
- 富士ゼロックス兵庫株式会社
- 富士ゼロックス奈良株式会社
- 富士ゼロックス岡山株式会社
- 富士ゼロックス広島株式会社
- 富士ゼロックス山口株式会社
- 富士ゼロックス四国株式会社
- 富士ゼロックス福岡株式会社
- 富士ゼロックス北九州株式会社
- 富士ゼロックス長崎株式会社
- 富士ゼロックス熊本株式会社
- 富士ゼロックス鹿児島株式会社
県別特約店
- 株式会社テクノル(青森県)
- 秋田ゼロックス株式会社
- 山形ゼロックス株式会社
- 福井ゼロックス株式会社
- 和歌山ゼロックス株式会社
- 株式会社ケー・オウ・エイ(鳥取県)
- 株式会社ミック(島根県) - TSKグループ。関連企業にメディアスコープがある。
- 株式会社ソアー(佐賀県)
- 大分ゼロックス株式会社
- 宮崎電子機器株式会社(宮崎県)
- 沖縄ゼロックス株式会社
海外関連会社
アジア・パシフィック(国・地域)
販売機能
- Fuji Xerox Asia Pacific Pte Ltd(シンガポール)
- Fuji Xerox Singapore Pte Ltd(シンガポール)
- Fuji Xerox Asia Pacific Pte Ltd(Malaysia Operations)(マレーシア)
- Fuji Xerox Vietnam Company Limited(ベトナム)
- Fuji Xerox Korea Co., Ltd.(韓国)
- Fuji Xerox Taiwan Corporation(台湾)
- Fuji Xerox (Thailand) Co., Ltd.(タイ)
- Fuji Xerox Philippines, Inc.(フィリピン)
- Fuji Xerox Australia Pty Limited(オーストラリア)
- Fuji Xerox New Zealand Limited(ニュージーランド)
- PT. Astra Graphia Tbk(富士ゼロックス総代理店)(インドネシア)
- Fuji Xerox (China) Limited(中国)
- Fuji Xerox Industry Development(Shanghai) Co., Ltd. (中国)
- Fuji Xerox (Hong Kong) Limited(香港)
調達・生産機能
- Fuji Xerox of Shanghai Limited(中国)
- Fuji Xerox of Shenzhen Ltd.(中国)
- Fuji Xerox Far East Ltd.(香港)
- Fuji Xerox Eco-Manufacturing Co., Ltd.(タイ)
- Fuji Xerox Eco-Manufacturing (Suzhou) Co., Ltd.(中国)
米国
- Xerox International Partners
- レーザープリンターや消耗品のOEM販売とサポート。
- FX Palo Alto Laboratory, Inc.
- マルチメディア、コミュニケーション技術を中心とした研究受託。
- FX Global Supply Solutions, Inc.
- 富士ゼロックス商品の欧米におけるサプライ・チェーン・マネジメント。
四次元ポケットPROJECT
中堅企業や中小企業の技術を結集して「ドラえもんのひみつ道具を」実現化するプロジェクト[7][8][9][10]。スローガンは「どうだ、ドラえもん」。
CMに起用された人物
現在
- エディー・ジョーンズ(ラグビー日本代表元監督→現・イングランド代表監督)
過去
- 松岡修造
- 松下由樹
- 山田邦子
- ディエゴ・マラドーナ
- AFRA
- クリスティアーノ・ロナウド
- 浅野忠信
- 明神智和(柏レイソル時代)
- 白鵬翔 ほか
提供番組(過去に提供された番組も含む)
現在
- 報道特集(TBS・現行の提供番組)※2016年10月より・30秒。
- FUJI XEROX SUPER CUP(日テレ) - 冠スポンサーであり、大筆頭でテレビ提供をしている。
- 全国高等学校サッカー選手権大会(日テレ) - 大会スポンサーの1社でもある。
過去
- NEWS23(NEWS23Xを含む TBS)
- JNNニュースデスク時代から続く最古参スポンサーの1社である。この名残から、現在は隔日で30秒1本の提供であるものの、スポンサー読み上げが行われている。なお、2016年(平成28年)9月末をもって降板。後任はMAZDA。
- 富士フイルムシニアチャンピオンシップ
- ダンロップフェニックストーナメント(毎日放送・宮崎放送共同制作・TBS系列、1980年代-2000年)
- その他には天皇杯全日本サッカー選手権大会の大会スポンサー・特別協賛を2007年度まで長く務めていた。
脚注・出典
- ↑ http://www.fujixerox.co.jp/product/info/printingforce.html
- ↑ プリンターエンジンの供給元はレックスマークであった。
- ↑ 富士フイルムホールディングスによるゼロックスコーポレーション株式の50.1%取得 および 富士ゼロックスとゼロックスコーポレーションの経営統合 世界最大規模のドキュメントソリューションカンパニー 新「富士ゼロックス」として事業成長を加速,富士フイルムホールディングス,2018年1月31日
- ↑ 富士ゼロックスでは、2006年 (平成18年)2月28日にDocuShare(日本語版)の販売を打切り、後継ソフトウェアとして富士ゼロックスが開発したArcWizShareを販売していた。なお、富士ゼロックスがDocuShare(日本語版)をArcWizShareに切替えていた2006年~2008年の間も、米国ゼロックスでは日本語版以外のDocuShareの開発を継続し、日本を除く各国にて販売していた。
- ↑ 情報共有ソフトウエア「ArcWizShare」新発売 - 富士ゼロックスのニュースリリース(2006年2月27日)
- ↑ 米国ゼロックスも同じスローガンを使用していた。
- ↑ 四次元ポケットPROJECT
- ↑ 富士ゼロックスがドラえもんのひみつ道具実現する「四次元ポケットPROJECT」 第1弾は
- ↑ ドラえもんのひみつ道具実現する富士ゼロックスの「四次元ポケットPROJECT」 第2弾は「望遠メガフォン」
- ↑ ドラえもんの秘密道具を作る「四次元ポケットプロジェクト」第3弾は「室内旅行機」
関連項目
- ゼロックス
- パロアルト研究所
- 富士ゼロックスミネルヴァAFC
- 富士ゼロックス広島SC
- 富士ゼロックスFIREBIRD
- セブン-イレブン
- 竹内喜三郎 - 設立に関与
- 吉村寿雄
- 小林陽太郎
- 宮原明
- 河野太郎
- 飯島忠義
- 富士ゼロックスタワー