宇都宮線

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宇都宮線(うつのみやせん)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)東北本線のうち、東京都千代田区東京駅から栃木県那須塩原市黒磯駅までの区間の愛称である[† 1]駅ナンバリングで使われる路線記号はJU。(東京 - 大宮間)

1990年平成2年)3月10日の「宇都宮線」の愛称設定時から、2015年(平成27年)3月14日に上野東京ラインが開業するまでは、東京都台東区上野駅から栃木県那須塩原市の黒磯駅までの区間を宇都宮線と称した[2]

概要

宇都宮線は、首都東京埼玉県北東部、茨城県古河周辺、栃木県小山宇都宮那須周辺の北関東地域を縦貫する、首都圏通勤輸送・地域間輸送を担う路線の一つである。大宮駅から新宿駅経由で横須賀線に直通する湘南新宿ラインの列車が宇都宮駅以南で運行されており、池袋新宿渋谷横浜鎌倉逗子の周辺各地とも直結している。 また、2015年3月14日上野東京ラインの開業により、丸の内および、東京駅から東海道線に直通して新橋品川川崎・横浜のほか、藤沢茅ヶ崎平塚などの湘南地域や、小田原湯河原、そして熱海伊東などの伊豆方面へも直結した。

宇都宮線区間に所在する宇都宮貨物ターミナル駅日本貨物鉄道(JR貨物)による1,200トン級コンテナ貨物列車が運行される北限であり、当駅と名古屋貨物ターミナル駅福岡貨物ターミナル駅広島貨物ターミナル駅間を結ぶ毎日2.5往復が1,200トンコンテナ貨物列車で運行されているほか、当駅と南関東沿岸部の各駅間には石油貨物列車が多数設定されている。また、宇都宮線区間には首都圏と東北・北海道間を結ぶコンテナ貨物列車が多数往来しており、中には西日本から東北・北海道に直通する長距離コンテナ貨物列車もある。

宇都宮線の沿線には、埼玉県久喜市(旧北葛飾郡栗橋町)以北のほぼ全区間にわたり国道4号が並行している。久喜市以南の区間については、東京都台東区から埼玉県川口市にかけては東京都道・埼玉県道58号台東川口線東京都道306号王子千住夢の島線国道122号、川口市からさいたま市にかけては埼玉県道35号川口上尾線国道17号国道463号埼玉県道65号さいたま幸手線埼玉県道164号鴻巣桶川さいたま線、さいたま市から久喜市にかけては埼玉県道3号さいたま栗橋線国道125号が並行している。

「宇都宮線」と呼ばれる区間は、東北本線列車線直流電化区間(東京駅 - 黒磯駅間)と一致する。全区間が旅客営業規則の定める「東京近郊区間」内、およびIC乗車カードSuica」の首都圏エリアに含まれる。このうち東京駅 - 上野駅 - 大宮駅間は電車特定区間となっており、区間外よりも割安な運賃設定となっている。

ラインカラーは首都圏地区の東海道線や高崎線と同様、車体色の一部に用いられているオレンジ)で案内されている。

路線データ

ここでは、1990年3月10日から2015年3月13日まで「宇都宮線」と呼ばれた区間のデータを記す。東京駅 - 上野駅間は「上野東京ライン」を参照。

  • 管轄・路線距離(営業キロ
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:33駅(起終点駅含む。貨物駅は除く)
  • 複々線区間:上野駅 - 尾久駅
  • 複線区間:尾久駅 - 黒磯駅
    • 並行する京浜東北線・東北貨物線などは含めない。
  • 電化区間:全線(直流1,500V)
  • 閉塞方式:(複線)自動閉塞式
  • 保安装置:ATS-P
  • 最高速度:
    • 上野駅 - 宇都宮駅 優等列車120km/h、快速・普通列車110km/h
    • 宇都宮駅 - 黒磯駅間 優等列車120km/h、普通列車100km/h
    • 田端信号場駅 - 赤羽駅(東北貨物線) 95km/h
    • 赤羽駅 - 大宮駅(東北貨物線) 120km/h
  • 運転指令所
    • 上野駅 - 黒磯駅間 東京総合指令室(上野駅 - 那須塩原駅間ATOS
    • 田端信号場駅 - 大宮駅間(東北貨物線) 東京総合指令室 (ATOS)

上野駅 - 赤羽駅間が東日本旅客鉄道東京支社、浦和駅 - 黒磯駅間が東日本旅客鉄道大宮支社の管轄であり、赤羽駅 - 浦和駅間に支社境界がある[3][† 2]


脚注

  1. JR東日本の公式サイトの各駅情報においても東京駅にも「所属路線」に東北本線のほか高崎線、常磐・成田線、常磐線が追加されたため“宇都宮線”も同じ扱いであると言える[1]。JR東日本公式アプリの路線図では、宇都宮線・高崎線ともに東京駅、常磐線・常磐線(快速)は品川駅までとなっている。『交通公社の小型全国時刻表2015年3月号』には「東京―上野―小山―宇都宮(東北本線)(宇都宮線)」「宇都宮―黒磯(東北本線)(宇都宮線)」との記載がある。
  2. 位置としては荒川橋梁の埼玉側堤防上にあたる。

関連項目