大野城駅
大野城駅(おおのじょうえき)は、福岡県大野城市白木原一丁目にある、九州旅客鉄道(JR九州)鹿児島本線の駅である。
駅自体は大野城市にあるが、駅の西側は春日市である。
国鉄時代には、博多 - 鳥栖間で当駅だけ通過する普通列車が存在した。その後利用客が急増し、現在は快速列車も停車する。
Contents
歴史
- 1946年(昭和21年)6月10日 - 春日信号場として運輸省が設置。
- 1961年(昭和36年)10月1日 - 駅に昇格、白木原駅(しらきばるえき)となる。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により九州旅客鉄道が継承。
- 1989年(平成元年)3月11日 - 地元の駅名改名運動により大野城駅(おおのじょうえき)に駅名改称。[1]
- 1990年(平成2年) 8月20日 - 現在の橋上駅となる。旧駅舎はその後も残るが、後に解体。[2]
- 2003年(平成15年)3月15日 - ダイヤ改正により、快速列車停車駅に昇格。
- 2006年(平成18年)6月1日 - 駅自由通路(改札外)エレベータ使用開始。
- 2007年(平成19年)3月1日 - 多目的トイレ・改札内エレベータ使用開始、同時にバリアフリー化。
- 2009年(平成21年)3月1日 - ICカード「SUGOCA」の利用を開始[3]。
駅名の由来
1961年(昭和36年)10月1日に信号所から駅に昇格し白木原駅となる。一方西日本鉄道大牟田線(現:天神大牟田線)には既に白木原駅が存在していたが、西鉄側の駅は改称しなかったため、2つの「白木原駅」が存在し、利用者を混同させていた(両駅は約750mほど離れている)。やがて国鉄側の白木原駅は、1987年(昭和62年)4月1日の国鉄の分割民営化の後の1989年(平成元年)3月11日に大野城駅に改称し現在に至る。
「春日」は近隣の春日神社に因んだ地名、「白木原」は朝鮮半島にあった新羅(しらぎ)の国に由来し、かつてこの地に朝鮮半島から渡来した新羅人の集落があった事から付いた地名、「大野城」は古代山城の大野城が由来の地名である。
駅構造
JR九州鉄道営業が駅業務を行う業務委託駅で、みどりの窓口および自動改札機が設置されている。
のりば
のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■鹿児島本線 | 下り | 二日市・鳥栖方面 |
2 | 上り | 博多・小倉方面 |
利用状況
2017年(平成29年)度の1日平均乗車人員は8,277人であり、JR九州の駅としては第20位である[4]。増加傾向が続いており、2004年度には乗降人員が1万人を越えた。
近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は下表のとおりである。
年度 | 1日平均 乗降人員[5] |
1日平均 乗車人員[6] |
---|---|---|
1980年(昭和55年) | 1,168 | |
1985年(昭和60年) | 1,653 | |
1990年(平成 | 2年)2,301 | |
1991年(平成 | 3年)2,651 | |
1992年(平成 | 4年)2,951 | |
1993年(平成 | 5年)3,269 | |
1994年(平成 | 6年)3,584 | |
1995年(平成 | 7年)7,511 | 3,772 |
1996年(平成 | 8年)7,732 | 3,857 |
1997年(平成 | 9年)7,755 | 3,891 |
1998年(平成10年) | 7,884 | 3,949 |
1999年(平成11年) | 8,072 | 4,041 |
2000年(平成12年) | 8,088 | 4,060 |
2001年(平成13年) | 8,149 | 4,073 |
2002年(平成14年) | 8,221 | 4,127 |
2003年(平成15年) | 9,449 | 4,811 |
2004年(平成16年) | 10,526 | 5,305 |
2005年(平成17年) | 11,169 | 5,599 |
2006年(平成18年) | 11,760 | 5,912 |
2007年(平成19年) | 12,212 | 6,125 |
2008年(平成20年) | 12,573 | 6,311 |
2009年(平成21年) | 12,631 | 6,328 |
2010年(平成22年) | 12,950 | 6,508 |
2011年(平成23年) | 13,763 | 6,907 |
2012年(平成24年) | 14,447 | 7,235 |
2013年(平成25年) | 15,112 | 7,577 |
2014年(平成26年) | 15,328 | 7,678 |
2015年(平成27年) | 15,805 | 7,919 |
2016年(平成28年) | 18,245 | 9,987 |
2017年(平成29年) | 8,277 |
駅周辺
東口周辺は民家やマンションが多く閑散としている。一方、西口周辺は九州大学筑紫キャンパスや福岡県立春日高等学校など教育機関が多い。西鉄の天神大牟田線白木原駅とは、東側に約750mほど離れており徒歩連絡が可能であるほか、大野城市コミュニティバスでも連絡している。
- 白木原駅 - 西鉄天神大牟田線
- 九州大学筑紫キャンパス
- 橘学園大野南幼稚園
- 大野城市立大利小学校
- 大野城市立大利中学校
- 福岡県立春日高等学校
- 春日公園団地
- 国家公務員大野城宿舎
- 福岡県立筑紫中央高等学校
名所・旧跡
バス路線
東口
西口
かつては、東口ロータリーから西鉄バス二日市白木原線があったが2000年頃に廃止された。現在は、ほぼ同じルートを「まどか号」(大城ルート)が通る。
かつて存在した米軍基地との関係
当駅の歴史は1946年(昭和21年)6月10日に設置された春日信号場にまでさかのぼることができる。当時は太平洋戦争終結直後であり、当信号場は近くに設置された米軍春日基地専用線を分岐。[7][8]させる為のものであった。専用線には貨物列車のホームが設置され主に貨物の積み下ろしなどに使用された。基地は当時の国鉄鹿児島線の本線の線路を境に西側の当時の春日市の前身である春日町と大野城市の前身である大野町の一部の広範囲にわたって広がり、日本人の立ち入りは原則出来なかった。その後1961年(昭和36年)10月1日に駅に昇格し白木原駅となるも、当時の駅舎は前述した背景があることから、西口は設置されなかった。基地は1972年6月に日本側に返還され、跡地には九州大学や福岡県立春日高校などが設置された。だが専用線にあった貨物用のホームなどの周囲は基地の返還後に国有地となり、ホームを残して更地化される。僅かな基地の名残を近年まで残すも、2010年までにホームの横には遊歩道が整備され[9]2012年現在では、駅前駐輪場や国家公務員大野城宿舎が出来るなど、当時の基地があったころの名残は殆ど見られなくなっている。[10]
隣の駅
- 九州旅客鉄道
- 鹿児島本線
脚注
- ↑ 大野城駅横:米軍基地ホーム跡
- ↑ 同一
- ↑ 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2009年3月3日)
- ↑ “駅別乗車人員上位300駅(2017年度) (PDF)”. 九州旅客鉄道. . 2017閲覧.
- ↑ 各駅乗降人員数の推移 - 春日市
- ↑ JR九州各駅乗車延人員 - 大野城市
- ↑ 同一
- ↑ 分岐地点のポイントと思われる場所に設置されていたフェンスが近年まで存在した。現在は遊歩道の整備などで撤去されている。
- ↑ 同一
- ↑ 博多方面の隣駅である春日駅に向かう線路沿いに当時の金網など一部が残っている。駅施設に限らなければ米軍兵用に作られた民家など周辺地域に残っている
関連項目
外部リンク
- 大野城駅(駅情報) - 九州旅客鉄道
- ■ 鹿児島本線(門司港 - 大牟田)
- 門司港 - (*
(貨)門司埠頭<<)*(貨)葛葉- 小森江 - (下関方面<<)門司 - (貨)北九州貨物ターミナル - (貨)東小倉 - 小倉 - (紫川信号場) - 西小倉(>>大分方面) - (貨)浜小倉 - 九州工大前 - 戸畑 - 枝光 - スペースワールド - 八幡 - *(貨)西八幡- 黒崎 - (東折尾信号場) - 陣原 - 折尾 - 水巻 - 遠賀川 - 海老津 - 教育大前 - 赤間 - 東郷 - 東福間 - 福間 - 千鳥 - 古賀 - ししぶ - 新宮中央 - 福工大前 - 九産大前 - 香椎 - 千早 - (千早操車場) - 箱崎 - 吉塚 - 博多 - 竹下 - 笹原 - 南福岡 - 春日 - 大野城 - 水城 - (太宰府信号場) - 都府楼南 - 二日市 - 天拝山 - 原田 - けやき台 - 基山 - 弥生が丘 - 田代・(貨)鳥栖貨物ターミナル - 鳥栖(>>佐賀方面) - 肥前旭 - 久留米 - 荒木 - 西牟田 - 羽犬塚 - 筑後船小屋 - 瀬高 - 南瀬高 - 渡瀬 - 吉野 - 銀水 - 大牟田(>>熊本方面)
貨物支線(廃線) : 門司港 - (貨)外浜
博多臨港線(貨物線) : 香椎 - (千早操車場) - (貨)福岡貨物ターミナル
*打消線は廃駅