大給松平家
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大給松平家(おぎゅうまつだいらけ)は、松平親忠の次男・乗元を祖とする松平氏の庶流。十八松平の一つ。三河国加茂郡大給(現在の愛知県豊田市)を領したことから大給松平家と称する。松平宗家(徳川氏)に仕え、甲陽軍鑑に「荻生の少目」として登場する松平親乗が有名であると新井白石「藩翰譜」にはある。当主は武勇に優れ、「藩翰譜」にはあちこちの戦いで兜首を多数挙げたことが特筆されている。
江戸時代には譜代大名4家のほか、数多くの旗本を出した。なお新井白石の藩翰譜では、「荻生松平」と表記する[注釈 1]。
大給松平家系統の諸藩
- 西尾藩(本家、乗元系統)
- 府内藩(親清系統):明暦4年(1658年)より松平忠昭が府内城主に着任し、以降10代にわたって府内を治めた。最後の藩主・松平近説は寺社奉行から若年寄まで出世したが、明治元年(1868年)に辞職し、以降「大給」姓を名乗る。
- 岩村藩(乗政系統)
- 奥殿藩(真次系統、大給藩・田野口藩・龍岡藩):松平真次が大坂の陣の戦功で本貫である大給を領する旗本となり、息子・松平乗次が貞享元年(1684年)に大名に列せられると、以降10代にわたって大給を領した。最後の藩主・松平乗謨は若年寄から老中兼陸軍総裁まで出世したが、明治元年(1868年)に辞職し、以降「大給」姓を名乗る。
系譜
凡例 1) 実線は実子、点線は養子 2) 数字は家督継承順。
大給松平家系図
親清系大給松平家(大給家)系図
真次系系大給松平家(大給家)系図
乗政系大給松平家系図
脚注
注釈
出典
- ↑ http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1142632 新井『藩翰譜』巻一、発行者・吉川半七、国立国会図書館デシタルコレクション