多角数
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多角数(たかくすう、英: polygonal number)とは、正多角形の形に点を並べたときにそこに含まれる点の総数にあたる自然数である。多角形数ともいう。
例
例えば、10 個の点は
このように正三角形の形に並べることができるので 10 は三角数である。また、16 個の点は
このように正方形の形に並べることができ、16 は四角数(平方数)である。
三角数、四角数、六角数の例を以下に示す。
- 三角数
- 四角数
- 六角数
一般化
0 番目の多角数は全て、形式的に 0 とみなすことができる。
n 番目の p 角数を Pp,n とすると上の図から
- [math]P_{p,n+1} - P_{p,n} = (p-2)n + 1\,[/math]
となり、したがって Pp,n は等差数列の和
- [math]\begin{align} P_{p,n} &= \sum_{k=0}^{n-1} \left\{ (p-2)k+1 \right\} \\ &= \frac{1}{2} n \left[1 + \left\{ (p-2)(n-1) + 1 \right\} \right] \\ &= \frac{(p-2)n^2 - (p-4)n}{2} \end{align}[/math]
となる。
この式から、2 番目のp 角数は p であり、3 番目の p 角数は 3(p − 1) であることなどが分かる。
なおここで、形式的に「二角数」(p = 2) を考えると、
- [math]P_{2,n} = n \,[/math]
となり、自然数列そのものになる。これは、点を直線状に並べることに相当する。ただし古代ギリシャの数学者が直線数と呼んでいたのは、(矩形に並べられることができないことから)素数である。
性質
- 任意の自然数は、高々 p 個の p 角数の和で表せる。これを多角数定理という。
- 1 番目の多角数は 1、2 番目の p 角数は p である。したがって、2 以外の自然数はなんらかの多角数である。
- 3 番目以降の多角数は、合成数である。
- n 番目の p 角数は、n が偶数で p が奇数のときに限り、n の倍数でない。
- n 番目の p 角数と n + 1 番目の p 角数の差は、(p − 2) n + 1 である。
- n 番目の p 角数と n 番目の p + 1 角数の差は、p によらず n だけで決まり、n − 1 番目の三角数に等しい。(次の表を縦に読むと等差数列になっている。)
数表
関連項目
外部リンク
- Weisstein, Eric W. “Polygonal Number”. MathWorld(英語). Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
- PolygonalNumbers virtuescience 多角数表