国際連合食糧農業機関

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国際連合食糧農業機関(こくさいれんごうしょくりょうのうぎょうきかん、英語: Food and Agriculture Organization、FAO)

各国の農産物の生産,分配の能率改善,栄養と生活水準の向上などを目的とする,国連専門機関の一つ。1943年にアメリカ合衆国で開催された連合国食糧農業会議は,人類の栄養不良,飢餓の問題に対処する常設機関の設立を決議した。1945年10月,カナダのケベックで FAO憲章が署名され,第1回総会が開催された。アメリカ合衆国のワシントンD.C.に臨時本部を設置し,戦後の食糧問題に対処したが,1947年にイタリアのローマ所在の万国農業協会(1905設立の政府間機関)を吸収し,1951年に本部をローマに定めた。日本は同 1951年の総会で加盟を認められた。FAOの主要機関は総会,理事会,事務局である。総会は 2年ごとの開催で,議決は 3分の2の多数決で行なう。FAOを母体として,国際米穀委員会,インド太平洋漁業委員会など多くの国際機関が誕生している。国連総会と FAOは,1961年,開発途上国のために世界食糧計画 WFPという共同援助を決議,事務局をローマに設置した。また農林漁業の各分野で環境問題もとり上げて広範な活動を展開している。FAOアジア太平洋地域事務所はタイのバンコクに所在する。年次報告『世界農業白書』が発表されている。2010年現在,加盟国は 191ヵ国およびヨーロッパ連合 EU。



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