国道304号
国道304号(こくどう304ごう)は、石川県金沢市から富山県南砺市に至る一般国道である。
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概要
金沢市森本を起点として、富山県南砺市福光、同市城端(じょうはな)を経て、同市下梨の国道156号(飛騨峡合掌ライン)交点を終点とする延長約40kmの一般国道の路線で、金沢と五箇山とを結ぶ。起点のある金沢市内で、北陸自動車道の金沢森本インターチェンジ (IC) と連絡し、南砺市内で東海北陸自動車道の福光ICと接続する。南砺市大鋸屋(おがや) - 終点・下梨間の五箇山トンネルがある12.9km区間は、旧建設省と「道の日」実行委員会により制定された、日本の道100選のひとつである[1]。通称として、路線番号から「サンマルヨン(号線)」などと呼ばれる。
路線データ
一般国道の路線を指定する政令[2][注釈 1]に基づく起終点および経過地は次のとおり。
- 起点 - 金沢市(金沢森本IC口交差点=北陸自動車道金沢森本IC・国道159号・国道359号交点)
- 終点 - 富山県東礪波郡平村[注釈 2](下梨交差点=国道156号交点)
- 重要な経過地 - 富山県東礪波郡城端町[注釈 2]
- 総延長 : 50.2 km(富山県 30.8 km、石川県 19.4 km)重用延長を含む。[3][注釈 3]
- 重用延長 : 9.1 km(富山県 - km、石川県 9.1 km)[3][注釈 3]
- 未供用延長 : なし
- 実延長 : 41.4 km(富山県 30.8 km、石川県 10.5 km)[3][注釈 3]
- 指定区間 - なし[4][注釈 4]
歴史
金沢と五箇山地方を結ぶ道は、古くは藩政時代から生活物資を運んだ旧五箇山街道で知られる[1]。豪雪地帯で冬季は雪崩にもしばしば襲われることもある急峻な地形にある狭い道路は、地元住人の熱意もあって1970年(昭和45年)に一般国道に指定され、整備がすすめられた。特に、東砺波郡城端町(現・南砺市城端)から同郡平村下梨(現・南砺市下梨)のあいだは、「人喰谷」や細尾峠などの険しい山間地を通り、冬季は交通の途絶する豪雪地帯であったことから、1979年(昭和54年)に五箇山トンネルが着工され、1984年(昭和59年)に開通した[1]。このことにより、同区間の通行経路が約12km短縮され、冬季通行が確保された[1]。
年表
- 1954年(昭和29年)1月29日 - 県道森本停車場福光線・県道福光城端線を統合し、石川県金沢市 - 富山県東礪波郡城端町(現 南砺市)間を主要地方道金沢城端線(県道13号)に指定
- 1965年(昭和40年)11月22日 - 東礪波郡城端町 - 東礪波郡平村間を県道城端平線(県道26号)に指定
- 1970年(昭和45年)4月1日 - 一般国道304号(石川市 - 富山県東礪波郡平村)として指定施行[5]。
- 1984年(昭和59年)3月10日 - 五箇山トンネルが開通[1]。
- 2005年(平成17年)12月10日 - 石川・富山県境部分の東原バイパス、高窪バイパスの供用開始。
- 2008年(平成20年)4月1日 - 金沢市むさし交差点 - 橋場交差点 - 浅野川大橋北詰交差点 - 森本交差点 - 金沢森本IC口交差点の区間を国道304号の指定から除外。これに伴い、むさし交差点 - 橋場交差点 - 浅野川大橋北詰交差点が国道159号単独の指定に、浅野川大橋北詰 - 森本交差点 - 金沢森本IC口交差点の区間が国道359号の指定し変更。(国道8号津幡北バイパス開通に伴う路線指定変更による。)
路線状況
バイパス・改良事業など
- 月浦バイパス(石川県金沢市堅田町 - 同県金沢市不動寺町、L=1.7km)
- 不動寺バイパス(石川県金沢市不動寺町地内、L=0.7km)
- 梨木道路(石川県金沢市)
- 清水谷バイパス(石川県金沢市古屋谷町 - 同県金沢市清水谷町、L=1.5km)
- 東原バイパス(石川県金沢市東原町地内、L=1.2km)
- 高窪バイパス(富山県南砺市高窪地内、L=0.9km)
- 高宮バイパス(富山県南砺市荒木 - 同県南砺市吉江野、L=1.7km)
- 城端拡幅(南砺市城端地内、L=1.3km)
重複区間
- 国道359号(金沢市・金沢森本IC口交差点 - 宮野町交差点)
道路施設
トンネル
- 新蔵原トンネル(南砺市)
- 五箇山トンネル(南砺市)
- 梨谷トンネル(南砺市)
道の駅
- 福光(南砺市)
地理
本路線が走る五箇山地方は、標高1000m級の白山山系の山々に囲まれた平野部と隔絶された地にある[1]。平地部は南砺市福光 - 城端間の僅かな区間のみで、ほとんどが山間部の谷間を走る道路である[1]。
通過する自治体
- 石川県
- 金沢市
- 富山県
- 南砺市
交差する道路
- 北陸自動車道 金沢森本IC、国道159号(金沢外環状道路(山側幹線)(通称「山側環状」)、金沢東部環状道路)、国道359号(金沢森本IC口交差点・金沢市月浦町:起点)
- 国道359号(宮野町交差点・金沢市宮野町)
- 東海北陸自動車道 福光IC(南砺市)
- 国道156号(南砺市下梨:終点)
脚注
注釈
出典
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 「日本の道100選」研究会 2002, pp. 98-99.
- ↑ “一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. 法令データ提供システム. 総務省行政管理局. . 2015閲覧.
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 “表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況 (PDF)”. 道路統計年報2016. 国土交通省道路局. p. 17. . 2017閲覧.
- ↑ “一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. 法令データ提供システム. 総務省行政管理局. . 2015閲覧.
- ↑ 一般国道の路線を指定する政令の一部を改正する政令(昭和44年12月4日政令第280号)
参考文献
- 「日本の道100選」研究会 『日本の道100選〈新版〉』 国土交通省道路局(監修)、ぎょうせい、2002-06-20。ISBN 4-324-06810-0。