国営ひたち海浜公園
国営ひたち海浜公園(こくえいひたちかいひんこうえん)は、茨城県ひたちなか市にある日本の国営公園である。
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概要
この地域は、1938年(昭和13年)に水戸陸軍飛行学校、大日本帝国陸軍水戸飛行場(前渡飛行場)が建設され[1]、第二次世界大戦後の1946年(昭和21年)6月には、アメリカ軍水戸射爆撃場[1]として利用されていた。その広大な跡地は、1973年(昭和48年)3月15日に日本国政府に返還され[1]「首都圏整備計画」の一環として整備されたものである。
1979年(昭和54年)に事業着手、1984年(昭和59年)に造成工事が開始され、1991年(平成3年)に約70haが開業した[2]。その後、何度も拡張を繰り返し、今に至る。
公園の総面積は350haに及んでいる。この面積は東京ディズニーランドの7倍程度の面積にあたるが、実際に公園として利用されているのは南側の191.9ha(開業中の面積)で、全体の約55%に留まっている(2012年5月現在)[3]。
なお、かつては東京ディズニーランド建設候補地にあがっていたが、舞浜が建設地として決定したため撤回された。
茨城県内における花の名所の1つでもあり、4月頃のスイセン・チューリップ、5月頃のネモフィラ、10月頃のコキア(ホウキグサ)などの時期には、キャンペーンイベントも行われる。
『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』開催時には利用が制限される[4]。
沿革
- 1979年(昭和54年) - 事業着手[2]
- 1984年(昭和59年)8月9日 - 都市公園を設置する区域が決定(建設省告示1203号)[2]
- 1984年(昭和59年)11月26日 - 工事着手 起工式[2]
- 1991年(平成3年)10月5日 - 第一期開園(70ha)[2]
- 1995年(平成7年)3月16日 - たまごの森他 追加供用(6ha)[2]
- 1996年(平成8年)4月1日 - ひたちなか自然の森他 追加供用(12.1ha)[2]
- 1997年(平成9年)4月1日 - 林間広場、記念の森庭園 追加供用(4.4ha)[2]
- 1998年(平成10年)7月26日 - 来園者数が500万人に到達[5]
- 1999年(平成11年)7月17日 - ファミリーパークゴルフ、BMX・MTBコース、南口駐車場他 追加供用(11.5ha)[2]
- 2000年(平成12年)
- 4月15日 - 南口駐車場 追加供用(3.5ha)[2]
- 8月 - ROCK IN JAPAN FESTIVAL 開始
- 2001年(平成13年)7月20日 - 砂丘ガーデン オープン(8.5ha)[2]
- 2004年(平成16年)
- 2005年(平成17年)3月18日 - ひなの林 供用(6.4ha)[2]
- 2006年(平成18年)7月22日 - 砂丘観察広場 供用(9.2ha)[2]
- 2008年(平成20年)4月20日 - みはらしの丘、みはらしの里一部供用(6.1ha)[2]
- 2009年(平成21年)4月18日 - 砂と海の林、みはらしの里サイクル園路 追加供用(12.1ha)[2]
- 2010年(平成22年)10月 - みはらしの里・多目的広場 追加供用(7.2ha)
- 2011年(平成23年)3月11日 - 東日本大震災の影響で施設破損が相次ぎ、4月8日まで休園。4月9日より部分開園し、4月19日より一部を除き全面開園に戻る
- 2012年(平成24年)5月 - みはらしの丘、サイクリングコース、散策路 追加供用(31.5ha)
- 2013年(平成25年)5月9日 - 来園者数が2000万人に到達[5]。
施設構成
公園は7つのエリアに分かれており、その中に個々のアトラクションが設置されている。アトラクション間にはサイクリングコースが整備され、広大な敷地を自由に行き来することができる。また、主要なアトラクション間を結ぶシャトルバス、「シーサイドトレイン」もある。
西口エリア
- スイセンガーデン
- チューリップガーデン
- たまごの森
- たまごの森フラワーガーデン
- ひなの林
- 記念の森レストハウス
- 水のステージ
- 池の中にステージがあり、その周りに約1万人を収容できる観客席がある。
- 西池
樹木エリア
みはらしエリア
草原エリア
- 大草原
- 約8haの芝生の広場。
- 林間アスレチック広場
- ディスクゴルフコース
- バーベキュー広場
- 大草原フラワーガーデン
- 常陸野(ひたちの)のこみち
- 主に秋の七草など秋の風情が感じられる草花を楽しめる。
砂丘エリア
- グラスハウス
- グリーン工房
- 陶芸棟
- ロックガーデン
- 岩組みの乾燥した窪地で多種類の観葉植物が観察できる。
- サンドガーデン
- 約60種の海浜植物が観察できる。
- 海浜観察園路
- 海浜の砂地でも育つ海浜植物が観察できる。
- 砂礫(されき)ガーデン
- かつて、海岸集落や磯浜でよく見かけた植物を栽培している。
- サイレントギャラリー
- はだしの谷
- 香りの谷
- 香水用ハーブなど香りに関する植物が観察できる。
南口エリア
プレジャーガーデンエリア
- パターゴルフガーデン
- ファミリーパークゴルフ
- プリンセスフラワー
- 園内が一望できる観覧車。一番高いところで海抜100m。
- BMX(バイシクルモトクロス)コース
- ディスク・オー(絶叫マシン)
- 水遊びの広場
なおこのエリアは世にも奇妙な物語 2012年 春の特別編の鈴木福主演における「7歳になったら」の劇中で、観覧車や、遊園地の風景でロケ地となった。 また、刑事ドラマ「古畑任三郎」2期に於いて、木村拓哉ゲスト回“赤か、青か”に於けるロケ地としても使われた。[6]
行われる主なイベント
- 春
- flowering フラワリング
- ひたちなか・大洗・東海PRの日/ひたちなかフラフェスティバル(毎年5月中旬)
- IBSラジオ祭り(毎年ゴールデンウィーク頃)
- 夏
- とびっきり!夏フェア!
- ROCK IN JAPAN FESTIVAL(毎年8月上旬)
- 秋
- きて みて さわってコキアカーニバル
- 冬
- ぽかぽか冬フェア
キャラクター
- 花ちゃん(はなちゃん)
- ピンク色のウサギの女の子。1991年10月5日生まれ。にんじん4本分の体重。
- 海くん(かいくん)
- 花ちゃんのボーイフレンド。水色のウサギの男の子。1991年10月5日生まれ。にんじん7本分の体重。
入場料金・時間等
- 入園料
- 大人:410円 (団体 290円)
- 65歳以上:210円 (団体 210円)
- 小中学生:80円 (団体 50円)
- 年間パスポート 大人:4100円、65歳以上:2100円、子供:800円
- 団体は大人子供合わせて20人以上。
- 6歳未満・障害者手帳所持者と付添1人は無料。
- 無料開園日
- 開園時間(2015年度)
- 休園日
- 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌火曜日)
- 12月31日、1月1日
- 2月の第1火曜日からその週の金曜日まで
- 毎日開園する期間(2015年度)
- 春期 - 3月26日〜5月31日
- 夏期 - 7月21日〜8月31日
- 秋期 - 10月1日〜10月31日
- 冬期 - 12月25日〜12月30日
- 駐車場
- 駐車台数 - 西:2000台、南:2000台、海浜口:350台
- 料金 - 大型車:1550円、普通車:510円、二輪車:260円。障害者手帳同乗の普通車は無料。
アクセス
公共交通機関
- 勝田駅東口2番のりばから茨城交通バス海浜公園方面行、約20分。「海浜公園西口」または「海浜公園南口」下車。前述のスイセン・チューリップ・ネモフィラ・コキア鑑賞時期など、観光シーズンには臨時バスが多数運行される。
- 勝田駅・那珂湊駅・阿字ヶ浦駅などからコミュニティバス「スマイルあおぞらバス」。各方面本数は少ないが、運賃は一律100円である。
- 高速バスは、東京駅八重洲南口からの勝田・東海線(茨城交通)と宇都宮駅からの北関東ライナー(茨城交通、関東自動車)が「海浜公園西口」または「海浜公園入口」に停車する。
- ROCK IN JAPAN FESTIVALの際は水戸駅・勝田駅・阿字ヶ浦から臨時バスが運行される[8]。
- この他、上記の鑑賞時期など多客期には阿字ヶ浦駅から臨時バスが運行される場合がある。
- また、ひたちなか市ではひたちなか海浜鉄道湊線を公園付近まで延伸する計画を立てている[9]。
自動車
- 東京・宇都宮方面からは、常陸那珂有料道路ひたち海浜公園ICが最寄りである。東水戸道路ひたちなかIC付近に本線料金所があり、通行料が徴収される。海浜口の場合は常陸那珂港ICが最寄である。
- いわき方面からは、常磐自動車道の日立南太田IC・東海スマートIC・那珂ICを利用する。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 “公園略年表”. 関東地方整備局国営常陸海浜公園事務所. . 2015閲覧.
- ↑ 2.00 2.01 2.02 2.03 2.04 2.05 2.06 2.07 2.08 2.09 2.10 2.11 2.12 2.13 2.14 2.15 “国営ひたち海浜公園事業概要”. 関東地方整備局国営常陸海浜公園事務所. . 2015閲覧.
- ↑ 引用エラー: 無効な
<ref>
タグです。 「開業面積
」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません - ↑ “ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013 開催のご案内とご協力のお願い”. 国営ひたち海浜公園 ひたち公園管理センター. . 2015閲覧.
- ↑ 5.0 5.1 5.2 “ありがとう!2,000万人”. 国営ひたち海浜公園 (2013年5月9日). . 2017閲覧.
- ↑ 木村拓哉演じる林功夫が、観覧車に時限爆弾を仕掛けた。
- ↑ “GWは国営ひたち海浜公園の早朝開園へ 可憐なネモフィラの咲く青い丘とチューリップの絨毯”. Travel.jp (2017年4月17日). . 2017閲覧.
- ↑ 「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2010」シャトルバス情報
- ↑ ひたちなか海浜鉄道の延伸案固まる - 2024年度運行開始目標 マイナビニュース(杉山淳一)、2016年4月27日(2016年5月4日閲覧)。
関連項目
- 北関東自動車道
- 茨城港
- ひたちなか地区
- ファッションクルーズニューポートひたちなか
- JR東日本E653系電車(2013年3月までフレッシュひたちで使用) - 5色のうち、イエロージョンキルの帯の2編成(K303,K306編成)は当公園のスイセンをモチーフにしたカラーリングである。