和歌山工業高等専門学校
和歌山工業高等専門学校(わかやまこうぎょうこうとうせんもんがっこう、英称:National College of Technology, Wakayama College)は、和歌山県御坊市に所在する国立高等専門学校。和高専、御坊高専等の通称で呼ばれている。
Contents
本科
同校は5年間の一貫教育で、卒業すると短期大学卒業資格を得られる。卒業生の就職率、進学率は毎年ともに100%である。また、同校は日本技術者教育認定機構の認定を受けており、専攻科に進学して卒業することで技術士の一次試験を免除される。
本科の設置学科は、設立された順に「知能機械工学科(A組)」、「電気情報工学科(B組)」、「物質工学科(C組)」、「環境都市工学科(D組)」の4学科が設置されている。
学科
知能機械工学科(A組)
「材料とその強さ」「運動と振動」「熱と流体の流れ」「情報と制御」「設計と工作」などの基礎知識が身につけられるようなカリキュラムになっている。
電気情報工学科(B組)
「電子情報」「電気システム」の基礎知識が身につけられるようなカリキュラムとなっている。
生物応用化学科(C組)
「化学系」「生物系」の基礎知識が身につけられるようなカリキュラムとなっていて、4年生からは化学系の高度な技術を専門科目として主に習う物質工学コースと生物系の高度な技術を専門科目として主に習う生物工学コースを選んで履修することができる。
環境都市工学科(D組)
「構造系」「材料系」「土質と水理」「測量」「環境」の基礎知識が身につけられるカリキュラムとなっている。
入学試験
和歌山高専の入学試験には本科体験実習選抜入試(旧AO入試)、学校長推薦入試、学力入試がある。
専攻科
専攻科は、2002年に設立された2年制の教育課程で、高専本科卒業生およびこれと同等の資格を有する社会人等を対象として、さらに深く、幅広く教育研究を行う。和歌山高専の専攻科では、1.持続可能な社会の形成に活かせる創造力、2.多面的に問題を発見し、解決する能力、3.豊かな人間性と国際性、を備えた人材の育成を目的としている。また、本科の4、5学年と合わせて「地域環境デザイン工学」教育プログラムを設定し、国際的に通用する技術者の育成を目指している。
専攻
メカトロニクス工学専攻(M組)
メカトロニクス工学とは機械工学(メカニクス)と電気工学(エレクトロニクス)が融合したものである。同専攻では高等専門学校等の機械工学科及び電気情報工学科の卒業生、およびそれと同等な資格を有する社会人等を受け入れており、「計測・制御」、「電子・情報」、「材料」、「設計・加工」の高度な技術を学ぶことのできるカリキュラムとなっている。
エコシステム工学専攻(E組)
エコシステム工学専攻では、高等専門学校等の物質工学科及び環境都市工学科の卒業生、およびそれと同等な資格を有する社会人等を受け入れており、「材料化学」、「バイオテクノロジー」、「都市計画」、「水理・土質」、「材料・構造」等の高度な技術を学ぶことのできるカリキュラムとなっている。
沿革
- 1964年4月1日 - 開校。当初設置学科は機械工学科、電気工学科、工業化学科の3学科
- 1969年4月1日 - 土木工学科設置
- 1993年4月1日 - 工業化学科を物質工学科に改組
- 1994年4月1日 - 土木工学科を環境都市工学科に改組
- 2002年4月1日 - 専攻科(メカトロニクス工学専攻・エコシステム工学専攻)を設置
- 2004年4月1日 - 独立行政法人化、電気工学科を電気情報工学科に改組
- 2006年11月22日 - 校内実験室等からアスベストを検出
- 2007年 - 地域共同テクノセンターの実験室復旧工事、寮3号館、寮食堂耐震工事、校内身障害者対策工事
- 2010年7月上旬 - 2010年2月21日に実施した学力検査入学試験で8件の採点誤りがあったことを発表。合否に影響はなし。
- 2010年9月15日 - 7月上旬の採点誤りの再検討の結果、2名の追加合格、2名の合格学科が第2志望から第1志望へ変更になったことをホームページ上に発表。
周辺環境
周囲は幼稚園、小学校、中学校などの文教施設のほか、老人ホームなどが集まっている。学校の背後は海に面しており、夏季は遊泳や釣りに興じる学生もいる。御坊市街へは相当の距離があり、主な交通手段は1,2時間に1本程度のバス(御坊南海バス学園前が最寄のバス停)のみである。
学生寮
和歌山高専学生寮は柑紀寮(こうきりょう)と呼ばれ、敷地内に全部で8館存在する。約600人の学生がこの寮で生活しており、主に和歌山市内以遠に自宅を持つ学生が入寮している。基本的に1、2年生は全寮制で、容易に通学可能な距離で無い限り入寮が必須。
出身者,教員
関連項目
外部リンク