吉富町
吉富町(よしとみまち)は、福岡県の東部、築上郡に属する町である。
町内には「田辺三菱製薬株式会社 吉富事業所」(旧:吉富製薬 → 旧:ウェルファイド → 旧:三菱ウェルファーマ)の連結子会社である「田辺三菱製薬工場株式会社 吉富工場」(2005年4月1日に三菱ウェルファーマ株式会社の足利工場・吉富工場を分社)があり、旧:吉富製薬→旧:ウェルファイド→旧:三菱ウェルファーマの企業城下町として発展した町である。
Contents
地理
福岡県の最東端にあり、東は一級河川山国川をはさみ大分県中津市と接し、南は上毛町、西は豊前市と接する。面積は5.68平方キロメートルで、九州の自治体としては最も面積が狭く、全国でも12番目に面積が狭い。東西2キロメートル南北3キロメートルほどしかなく、市街地は吉富駅周辺に密集しており、人口密度は比較的高い。
生活
吉富町は中津市まで数分の距離であり、江戸時代に同じ中津藩領として歴史を共有してきたことから、生活面や文化面等で非常に深い関係があり、市外局番(0979)、郵便番号871-××××は中津市と同一である。また、郵便も大分県中津市の中津郵便局から越県して配達に来る。
経済的に中津都市圏に属し、2005年の国勢調査では全通勤通学者のうち約30%が中津市に通勤・通学している。「田辺三菱製薬工場株式会社」などの工場も所在するため、中津市からの流入人口も少なくない。生活面での結び付きも親密であり、中津市など大分県北部の公立・私立高校を受験する中学生も多く、中津市の高校への通学者は多い。これは隣接する豊前市、上毛町でも同様である。
市外局番
- 町内全域「0979」(中津MA)
- 東海道・山陽新幹線の車内公衆電話は1989年まで(通話にオペレータを通していた)は沿線都府県内のみが通話対象地域とされていたが、吉富町(当時の大平村唐原地区も)は沿線の福岡県内でありながら、管轄電話局が「大分県」中津局であったため、通話不能であった。
郵便番号
- 871-xxxx(中津郵便局)
地名
- 今吉
- 小犬丸
- 小祝
- 幸子
- 鈴熊
- 土屋
- 直江
- 楡生
- 広津
- 別府
隣接する自治体
- 豊前市
- 築上郡上毛町
- 大分県 : 中津市
歴史
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、上毛郡幸子村・別府村・楡生村・今吉村・鈴熊村・土屋村・直江村・広津村の区域をもって東吉富村が発足。
- 1896年(明治29年)
- 1942年(昭和17年)5月19日 - 東吉富村が町制施行して吉富町となる。
市町村合併
- 当初は新吉富村、大平村と合併協議を進め、新町名「大富町」と決定していたが、新庁舎の位置を巡って3町村が対立した上、同時期に大平村で不祥事が発覚した。その影響で協議が紛糾する事態となり協議会が解散した(新吉富村と大平村は2005年10月11日に合併し上毛町となった)。
- 吉富町は豊前市と合併協議を行っていたが、2007年8月に合併協議は白紙となった。町内には、生活面や文化面で中津市との関係が密接になっているため、将来的には中津市との越境合併を望む声が強い。そのため将来的には上毛町と同じ様に中津市との越境合併を視野に入れており、今冨寿一郎町長も将来的には豊前市、上毛町を含めた越境合併が最善だと考えている。
豊前市との合併協議
- 2007年2月26日、福岡県知事から、合併特例法に基づき豊前市との法定合併協議会設置を全国で初めて勧告された。これにより豊前市との合併協議が進展することとなったが、上記にあるように中津市との合併意見や単独町制を望む意見も根強く、豊前市との合併は住民の意見を無視しているとの批判も大きかった。しかし、豊前市議会と吉富町議会は法定合併協議会設置案を賛成多数で可決し、4月1日に合併協議会は設立された。
- 2007年4月22日、豊前市との合併に反対する今冨寿一郎が合併容認派の中家一(前町長)を破り、町長に当選。同日施行された町議会議員選挙でも合併反対派が躍進する結果となった。
- 2007年8月11日、今冨寿一郎町長は豊前市との合併協議を凍結する意向を固めたため、合併協議は事実上の白紙となった。豊前市の釜井健介市長は今冨氏を批判したが、今後も豊築地域での合併を目指すと見られている。
行政
町長
- 今冨寿一郎(3期目)
- 任期:2019年4月30日
町議会
- 定数:10人
- 任期:2019年4月30日
警察
選挙区
地域
人口
吉富町(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
教育
産業
- 田辺三菱製薬工場株式会社 吉富工場(田辺三菱製薬株式会社の連結子会社、旧:吉富製薬株式会社 → 旧:ウェルファイド株式会社 → 旧:三菱ウェルファーマ株式会社)
- 田辺三菱製薬株式会社 吉富事業所
漁業
- 吉富漁港
特産品
交通
鉄道
バス
地元タクシー会社による以下のコミュニティバス・乗合タクシーを運行している。
- 吉富町巡回バス - 町内各地を巡回する。
- 築上東部乗合タクシー - 当町を経由し、中津市と上毛町を結ぶ。
以前は西鉄バスグループが当町と豊前市・行橋市・中津市の間を結ぶ路線や、中津市と新吉富村・大平村(現:上毛町)を結ぶ路線を運行していたが、2004年4月1日に廃止された。代替として同日より上記のコミュニティバス・乗合タクシーを運行している。
道路
一般国道は通っていない。
高速道路
- 町内に高速道路はない。最寄りのインターチェンジは以下の通りである。
- 東九州自動車道 豊前インターチェンジ(福岡県豊前市)
- 東九州自動車道 上毛スマートインターチェンジ(築上郡上毛町)
- 大分自動車道 日田インターチェンジ(大分県日田市)
- 最寄りの有料道路は以下の通りである。
主要都市までの距離
- 中津市 1km
- 豊前市 5km
- 北九州市 50km
吉富町出身の有名人
名所
- 八幡古表神社
- 鈴熊寺
- 天仲寺公園
- 吉富海岸
外部リンク