十二表法

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(じゅうにひょうほう、Lex Duodecim Tabularum)

前 450年頃,貴族と平民の階級闘争の結果として平民の要求を入れ,法典編纂 10人委員によって編纂されたローマ法最古の法典。前 390年,ガリア人のローマ侵寇の際,原典は焼失し,正文は残っていない。 16世紀になってから,後世の法律学や文学に関する文献や『ローマ法大全』における注解に断片的に引用されたものを基にして十二表法再構成の作業が始った。全公法・私法の泉とか衡平法の極致とたたえられ,後世のローマ法発展の基礎をなした。訴訟法の形式的厳格主義,相隣関係法や土地法の発達,刑法における同害報復の原理,とりわけ血縁的家父長制的構成などに原始法的特徴をとどめているが,単なる慣習法の採録をこえ,ある程度まで抽象化された法規定の編纂という形式をとっている点において,古代法の白眉である.