北鎌倉駅
北鎌倉駅(きたかまくらえき)は、神奈川県鎌倉市山ノ内にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)横須賀線の駅である。
Contents
乗り入れ路線
東京駅経由の総武線直通列車のほか、新宿駅経由で東北本線(宇都宮線)に直通する湘南新宿ラインも停車する。2014年3月15日のダイヤ改正から、一部の成田エクスプレスが繁忙期の休日日中を中心に横須賀駅まで延長され、当駅にも停車する。
また当駅には、各路線ごとに駅番号が与えられている。
- 横須賀線:東海道本線(品鶴線経由)を経て、下り列車は大船駅より線路名称上の横須賀線を走る。上り列車は多くの列車が東京駅を経由し、総武快速線へ直通する。 - 駅番号「JO 08」
- 湘南新宿ライン:東海道本線(品鶴線経由)を経て、西大井駅まで横須賀線と同一の線路を使用し、新宿駅経由で東北本線(宇都宮線)へ直通する。 - 駅番号「JS 08」
歴史
- 1927年(昭和2年)5月20日 - 鎌倉郡小坂村に国鉄横須賀線の北鎌倉仮停車場として開業。付近住民の請願により設置。5月 - 10月のみ営業。
- 1930年(昭和5年)10月1日 - 駅へ昇格し、北鎌倉駅が開業。この頃に現在の駅舎を建設した。
- 1933年(昭和8年)2月11日 - 小坂村が町制施行し、大船町へ改称する。
- 1948年(昭和23年)6月1日 - 鎌倉市へ編入される。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により東日本旅客鉄道の駅となる。
- 1997年(平成9年) - 関東の駅百選に選定。選定理由は「古都鎌倉にふさわしく、静かで素朴な駅」。
- 2001年(平成13年)
- 2014年(平成26年)3月15日 - 横浜駅・大船駅発着の「成田エクスプレス」の一部列車が、横須賀駅まで臨時列車として繁忙期の土日祝のみ延長運転を開始。当駅が停車駅となる。
- 2018年(平成30年)
駅構造
JR東日本ステーションサービス運営の業務委託駅で、鎌倉駅が当駅を管理する。改札口は常設1か所と臨時2か所の合計3か所である。みどりの窓口は2018年5月31日に営業を終了したが、代わりに同年6月16日より指定席券売機が設置されている[2]。
- JR Kita Kamaura sta 002.jpg
常設改札口(西口)
- JR Kita Kamaura sta 003.jpg
臨時改札口(東口)側の駅全景
- JREast-Yokosuka-line-Kita-kamakura-station-building.jpg
駅名板取り換え前
- JREast-Kita-Kamakura Station-Temp Exit-2004.jpg
リニューアル前の臨時改札口
- Kitakamakura-Sta-inside-cross.jpg
構内踏切
構内図
ホーム (1F) |
↑ | 臨時改札口 | |||
相対式ホーム | 臨時改札口(東口)→ | ||||
2番線 横須賀線 鎌倉・横須賀・久里浜方面→ | 踏 | ||||
←1番線 横須賀線 東京・成田空港・宇都宮方面 | 切 | ||||
相対式ホーム | |||||
常設改札口(西口) | ↓ |
相対式ホーム2面2線を有する地上駅。上りホームの鎌倉方端に駅舎があり、下りホームに移るには構内踏切を渡らなければならない。この踏切の遮断機は長い間駅係員が手作業で遮断悍を操作していたが、1990年頃(詳細不明)に自動化された。
上りホーム鎌倉方にある駅舎の常設改札口(西口)には自動改札機が3通路設置されているが、朝の通学時間帯に限り旅客が集中することから、鎌倉学園と北鎌倉女子学園の生徒に限り改札口を通らずそのまま外に出る臨時通路が開設される。なお、この通路は改札口扱いにはなっていない。
下りホームの鎌倉方には常設改札口(西口)と同様に終日利用できる臨時改札口(東口)がある。基本的には出口専用だが、当駅からの乗車券やSuicaまたはSuicaと相互利用しているICカードを所持していれば入場できる。自動改札機は設置されておらず、簡易Suica改札機がある。また、当駅からの乗車券を持っていない人のために、屋根上に「きっぷをお持ちでないお客様は、鎌倉方の踏切を渡り、西口できっぷをお買い求めください。」という看板が設置されている。2013年から2014年にかけて行われたリニューアル・バリアフリー化工事により、改札外側壁面に『東口』の表示が新たに設置された[4]。
もう一つの臨時改札口は同じく下りホームの中程に設置されており、平日朝の通学時間帯とゴールデンウィークなどの休日の最混雑時のみの開設である。平日朝の通学時間帯は大船高等学校専用改札口という名目になっているが、誰でも利用できる。休日の最混雑時は駅員による改札が行われ、現金に限って精算できる。なお、簡易Suica改札機(出口専用)が2008年3月29日に設置された。
構内に階段が多いことからバリアフリー化が計画された。このうち、構内階段部へのエレベータ新設[5]、下りホーム久里浜方の階段をスロープ化し大船方へ7m延伸、多機能トイレ設置等を行うなどのバリアフリー化計画に基づく工事は2014年3月末に完成した[6]。2015年現在、引き続きホーム屋根の全面架設工事を実施中である。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | 横須賀・総武線(快速) | 上り | 横浜・東京・千葉方面 |
湘南新宿ライン | 北行 | 渋谷・新宿・大宮方面 | |
2 | 横須賀線 | 下り | 鎌倉・逗子・横須賀・久里浜方面 |
発車メロディー
- 現在の発車メロディ
1 | Gota del Vient | |
---|---|---|
2 | Cielo Estrellado |
利用状況
2017年度の1日平均乗車人員は9,051人である。近隣に鎌倉学園・北鎌倉女子学園・神奈川県立大船高等学校など学校が複数所在し、朝夕の通学時間帯は中学生や高校生などが集中する。円覚寺などの観光客も多い。
近年の1日平均乗車人員は下表の通りである。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
1995年(平成 | 7年)[9]10,000 |
2000年(平成12年) | [JR 1]8,841 |
2001年(平成13年) | [JR 2]8,882 |
2002年(平成14年) | [JR 3]8,458 |
2003年(平成15年) | [JR 4]8,529 |
2004年(平成16年) | [JR 5]8,324 |
2005年(平成17年) | [JR 6]8,335 |
2006年(平成18年) | [JR 7]8,404 |
2007年(平成19年) | [JR 8]8,496 |
2008年(平成20年) | [JR 9]8,569 |
2009年(平成21年) | [JR 10]8,518 |
2010年(平成22年) | [JR 11]8,448 |
2011年(平成23年) | [JR 12]8,473 |
2012年(平成24年) | [JR 13]8,849 |
2013年(平成25年) | [JR 14]8,964 |
2014年(平成26年) | [JR 15]8,709 |
2015年(平成27年) | [JR 16]8,994 |
2016年(平成28年) | [JR 17]8,997 |
2017年(平成29年) | [JR 18]9,051 |
駅周辺
緑に包まれた山の谷間にある円覚寺の境内に位置し、静かな住宅地に囲まれている。駅前には小さな商店街があり、観光客向けのレストランなどもあるが、営業時間は短く、20時を過ぎるとほぼ静寂状態になる。
- 禅の鎌倉五山を中心に多くの寺がある。
- 鎌倉学園中学校・高等学校
- 北鎌倉女子学園中学校・高等学校
- 鎌倉小坂郵便局
- 葉祥明美術館
道路
バス路線
- 北鎌倉
駅前の県道にある。
北鎌倉駅を舞台とした作品
- 小津安二郎の映画『麦秋』(1951年・松竹)の舞台。小津は北鎌倉駅近くに住んでおり、墓は駅傍の円覚寺にある。
- 1990年代半ばに放映されたJR東日本のCMで当駅が取り上げられ、『麦秋』の一部を再現した情景が用いられた。
- 浜田省吾の曲「紫陽花のうた -HYDRANGEAS IN KITAKAMAKURA-」(アルバム『青空の扉 〜THE DOOR FOR THE BLUE SKY〜』収録)の歌詞に登場する。
- 岡本正の曲「北鎌倉」は、駅から降りた周辺の施設を絡めて歌っている。
- 『顔で笑って』(TBS / 大映テレビ、1973年 - 1974年)は鎌倉市の私立病院を舞台にしており、最寄り駅として北鎌倉駅が登場する。
- 『天空のエスカフローネ』(1997年 テレビ東京) - ヒロインである神崎ひとみの実家がある駅として、111系 - 113系電車と共に本駅が登場する。
隣の駅
※特急「成田エクスプレス」の臨時延長運転時の停車駅は列車記事を参照のこと。
脚注
- ↑ 交友社『鉄道ファン』2007年1月号より。
- ↑ 2.0 2.1 “駅の情報(北鎌倉駅):JR東日本” (日本語). 東日本旅客鉄道. 2018年5月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2018閲覧.
- ↑ “No.274号 東日本ユニオンよこはま 駅業務執行体制の再構築等について提案を受ける (PDF)”. JR東日本労働組合横浜地方本部 (2018年3月23日). . 2018閲覧.
- ↑ 北鎌よもやま話No.196「北鎌倉駅リニューアル中」
- ↑ 改札、構内踏切、上りホームの3階層に停止する。
- ↑ 北鎌よもやま話No.214「かなり短いエレベーター」
- ↑ 鎌倉の統計 - 鎌倉市
- ↑ 神奈川県県勢要覧
- ↑ 線区別駅別乗車人員(1日平均)の推移 (PDF) - 17ページ
出典
- JR東日本の2000年度以降の乗車人員
- ↑ 各駅の乗車人員(2000年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2001年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2002年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2003年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2004年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2005年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2006年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2007年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2008年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2009年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2010年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2011年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2012年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2013年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2014年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2015年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2016年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2017年度) - JR東日本