北足立郡

提供: miniwiki
移動先:案内検索
日本 > 関東地方 > 埼玉県 > 北足立郡

ファイル:Saitama KitaAdachi-gun.png
埼玉県北足立郡の範囲(緑:伊奈町 水色:後に他郡から編入した区域[1] 薄黄:後に他郡に編入された区域)

北足立郡(きたあだちぐん)は、埼玉県

人口44,844人、面積14.79km²、人口密度3,032人/km²。(2018年4月1日、推計人口

以下の1町を含む。

郡名はそれまでの足立郡を埼玉県に属する地域と東京府に属する地域に分けた際、北にあたる埼玉県側を北足立郡、南にあたる東京府側を南足立郡としたことによる。

郡域

上記の伊奈町以外では、現在の行政区画では概ね以下の区域に相当する。●は新座郡から編入、▲は新座郡以外の他郡から編入された地域。

埼玉県
東京都

以下の地域は隣接する郡から当郡に編入されている。

  • 南埼玉郡 → 北足立郡 : 草加市の綾瀬川以東(旧川柳村)、越谷市のうち旧川柳村域
  • 北埼玉郡 → 北足立郡 : 鴻巣市大字笠原、安養寺、郷地、北新宿、鎌塚、下忍、袋および新宿一・二丁目、鎌塚一 - 五丁目、行田市堤根、樋上、下忍
  • 大里郡 → 北足立郡 : 鴻巣市大字荊原
  • 入間郡 → 北足立郡 : 志木市大字宗岡および志木市上宗岡一 - 五丁目、中宗岡一 - 五丁目、下宗岡一 - 四丁目(旧宗岡村)、富士見市大字水子、針ヶ谷および針ヶ谷一・二丁目、水谷一・二丁目、水谷東一 - 三丁目、東みずほ台一 - 四丁目、西みずほ台一 - 三丁目、榎町(旧水谷村

歴史

郡発足までの沿革

  • 旧高旧領取調帳」に記載されている明治初年時点での、後の当郡域の支配は以下の通り。●は村内に寺社領が、は村内に寺社除地(領主から年貢免除の特権を与えられた土地)が存在。天領は大竹左馬太郎支配所、佐々井半十郎支配所、松村忠四郎支配所、福田所左衛門支配所が管轄。詳細不明は村数に含めない。(2町9宿356村)
  • 慶応4年
    • 6月19日1868年8月7日) - 忍藩士の山田政則が武蔵知県事に就任。下記を除く幕府領・旗本領を管轄。
    • 7月10日(1868年8月27日) - 旧幕府代官の桑山効が武蔵知県事に就任。元郷村、領家村(現川口市領家)、前田村、二軒在家村、樋爪村、中居村、小淵村、上新田村、染谷村、赤井村、前野宿村、吉蔵新田、安行村、藤八新田、江戸袋村、浦寺村、苗塚村、新堀村、峯村、領家村(現川口市安行領家)、長蔵新田、榛松村、久左衛門新田、藤兵衛新田、新兵衛新田、蓮沼村、新井新田、貝塚村(現川口市)、原村、小山村、遊馬村(現草加市)、戸塚村、慈林村、赤芝新田、本郷村(現川口市)、清右衛門新田、長右衛門新田、北谷村、善兵衛新田、花栗村、大竹村および石神村、赤山村の一部を管轄。
  • 明治元年
  • 明治初年
    • 2ヶ所存在した町谷村のうち、町谷村(現桶川市)が大谷領町谷村に改称。町谷村(現さいたま市)は存続したが与野領大谷村を通称。以下本項でも通称を記す。
    • 4ヶ所存在した別所村のうち、別所村(現さいたま市北区)が大谷別所村に改称。残り3ヶ所は存続。
    • 原市村が原市町に改称。(3町9宿355村)
  • 明治2年
  • 明治3年 - このころ大門宿が大門町に改称。(4町8宿355村)
  • 明治4年
  • 1874年(明治7年)(5町7宿339村)
    • 2ヶ所ずつ存在した在家村・根岸村のうち、在家村(現川口市)・根岸村(現川口市)がそれぞれ安行領在家村、安行領根岸村に改称。在家村(現さいたま市)・根岸村(現さいたま市)は存続。うち在家村(現さいたま市)は植田谷村在家村を通称。以下本項でも通称を記す。
    • 安行領道合村・浦和領道合村・新道合村が合併して道合村となる。
    • 柄山村・小見戸村・小室宿村・柴村・中荻村・別所村(現伊奈町)・本村・丸山村が合併して小室村となる。
    • 上平塚村・中平塚村・下平塚村が合併して平塚村となる。
    • 岸村が浦和宿に、東山村新田が山村に、八木崎村が柳崎村に、庄五郎新田が木曽呂村に、新井新田が新井村(現さいたま市見沼区)にそれぞれ編入。
    • 川口宿が川口町に改称。
  • 1875年(明治8年) - 上中丸村・下中丸村が合併して中丸村(現北本市)となる。(5町7宿338村)
  • 1877年(明治10年)(5町7宿334村)
    • 西蓮寺村・千駄村が合併して栄和村となる。
    • 芝村東組・芝村西組が合併して芝村となる。
    • 中居村・小淵村・上新田村が合併して三ツ和村となる。

郡発足後の沿革

(+)は郡域が拡大した変動、(-)は郡域が縮小した変動。

  • 1879年(明治12年)
    • 3月17日 - 郡区町村編制法の埼玉県での施行により、足立郡の区域をもって行政区画としての北足立郡が発足。郡役所は浦和宿に設置。
    • それにともない、2ヶ所ずつ存在した新井村、本郷村、本宿村、内野村、立野村、中曽根村、貝塚村、遊馬村、門前村、中野村、中丸村、宮下村がそれぞれ西新井村(現さいたま市西区)、東新井村(現さいたま市見沼区)、西本郷村(現さいたま市)、東本郷村(現川口市)、東内野村(現川口市)、西内野村(現さいたま市)、南宿村(現さいたま市)、北本宿村(現北本市)、西立野村(現川口市)、立野村(現草加市)、東中曽根村(現草加市)、西中曽根村(現鴻巣市)、東貝塚村(現川口市)、西貝塚村(現上尾市)、東遊馬村(現草加市)、西遊馬村(現さいたま市)、東門前村(現さいたま市)、西門前村(現上尾市)、北中野村(現鴻巣市)、南中野村(現さいたま市)、南中丸村(現さいたま市)、北中丸村(現北本市)、西宮下村(現上尾市)、東宮下村(現さいたま市)に改称。
    • 3ヶ所存在した別所村のうち、別所村(現さいたま市西区)が指扇領別所村、別所村(現北本市)が常光別所村に改称。別所村(現さいたま市南区)は存続。
    • 4ヶ所存在した辻村のうち辻村(現さいたま市西区)が指扇領辻村に改称。なお辻村(現さいたま市緑区)は南部領辻村に改称しているが、時期は不明。辻村(現川口市)・辻村(現さいたま市南区)は存続。
    • 6ヶ所存在した領家村のうち、領家村(現川口市領家)が平柳領領家村、領家村(現川口市安行領家)が赤山領領家村、領家村(現上尾市領家)が石戸領領家村、領家村(現上尾市平方領領家)が平方領領家村に改称。なお領家村(現さいたま市桜区)・領家村(現さいたま市浦和区)は存続したが、植田谷領領家村・木崎領領家村を通称とした。以下本項でも通称を記す。
    • 新右衛門新田が見沼領新右衛門新田に改称。
  • 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行に伴い、以下の町村が発足。(11町59村)
ファイル:Saitama KitaAdachi-gun 1889.png
1.浦和町 2.六辻村 3.土合村 4.美谷本村 5.笹目村 6.戸田村 7.蕨町 8.芝村 9.青木村 10.横曽根村 11.川口町 12.南平柳村 13.新郷村 14.谷塚村 15.草加町 16.新田村 17.安行村 18.鳩ヶ谷町 19.北平柳村 20.神根村 21.戸塚村 22.大門村 23.野田村 24.尾間木村 25.谷田村 26.三室村 27.片柳村 28.木崎村 29.与野町 30.大久保村 31.馬宮村 32.植水村 33.並木村 34.大宮町 35.大砂土村 36.宮原村 37.日進村 38.指扇村 39.平方村 40.大谷村 41.大石村 42.上尾町 43.上平村 44.小室村 45.小針村 46.加納村 47.桶川町 48.川田谷村 49.石戸村 50.馬室村 51.中丸村 52.常光村 53.鴻巣町 54.田間宮村 55.箕田村 56.小谷村 57.吹上村 61.志木町 62.大和田町 63.膝折村 64.片山村 65.内間木村 66.新倉村 67.白子村 68.保谷村 A.深作村外3ヶ村組合 B.大谷村外6ヶ村組合 C.原市町外1ヶ村組合 (青:合併なし 紫:さいたま市 下桃:川口市 下赤:戸田市 下橙:朝霞市 下黄:新座市 下青:志木市 右青:草加市 上桃:上尾市 上赤:桶川市 上橙:北本市 上黄:鴻巣市 上緑:伊奈町 下緑:東京府に編入 69は新座郡榑橋村)
  • 1889年(明治22年)6月1日 - 大谷村外6ヶ村組合が、同名の大谷村との同名回避のため、膝子村外6ヶ村組合に改称される。
  • 1891年(明治24年)12月23日 - 並木村が三橋村に改称。
  • 1892年(明治25年)9月21日 - 深作村外3ヶ村組合の4村が合併して春岡村が発足。(11町56村)
  • 1896年(明治29年)
  • 1901年(明治34年)5月3日 - 北平柳村が鳩ヶ谷町に編入。(13町61村)
  • 1907年(明治40年)4月1日 - (-) 保谷村の所属郡が東京府北多摩郡に変更。(13町60村)
  • 1913年大正2年)4月2日(13町53村)
    • 膝子村外6ヶ村組合の7村が合併して七里村が発足。
    • 原市町外1ヶ村組合の瓦葺村が同組合内の原市町に編入。
  • 1923年(大正12年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 1926年(大正15年)
  • 1928年昭和3年)11月1日 - 平方村が町制施行して平方町となる。(14町52村)
  • 1932年(昭和7年)
    • 4月1日(14町51村)
      • 木崎村の一部(大字北袋)が大宮町に編入。
      • 谷田村および木崎村の残部が浦和町に編入。
    • 5月1日 - 膝折村が改称・町制施行して朝霞町となる。(15町50村)
  • 1933年(昭和8年)4月1日 - (-) 川口町・横曽根村・青木村・南平柳村が合併して川口市が発足し、郡より離脱。(14町47村)
  • 1934年(昭和9年)
    • 2月11日 - (-) 浦和町が市制施行して浦和市(現さいたま市)となり、郡より離脱。(13町47村)
    • 4月29日 - 吹上村が町制施行して吹上町となる。(14町46村)
  • 1938年(昭和13年)7月1日 - 六辻村が町制施行して六辻町となる。(15町45村)
  • 1940年(昭和15年)
    • 4月1日 - (-) 鳩ヶ谷町・新郷村・芝村・神根村が川口市に編入。(14町42村)
    • 4月17日 - (-) 尾間木村・三室村が浦和市に編入。(14町40村)
    • 11月3日 - (-) 大宮町・日進村・三橋村・大砂土村・宮原村が合併して大宮市(現さいたま市)が発足し、郡より離脱。(13町36村)
    • 11月23日 - 谷塚村が町制施行して谷塚町となる。(14町35村)
  • 1941年(昭和16年)
    • 4月10日 - (+) 吹上町が大里郡久下村の一部(大字荊原)を編入。
    • 6月1日 - 戸田村が町制施行して戸田町となる。(15町34村)
  • 1942年(昭和17年)4月1日 - (-) 六辻町が浦和市に編入。(14町34村)
  • 1943年(昭和18年)
    • 2月11日 - 中丸村・石戸村が合併して北本宿村が発足。(14町33村)
    • 4月1日(15町30村)
      • 新倉村・白子村が合併して大和町が発足。
      • 美谷本村・笹目村が合併して美笹村が発足。
    • 7月15日 - 小針村・小室村が合併して伊奈村が発足。(15町29村)
  • 1944年(昭和19年)(15町28村)
  • 1948年(昭和23年)4月1日 - 志紀町が廃止され、志木町内間木村宗岡村水谷村を再置。宗岡村・水谷村も当郡の所属となる。(15町31村)
  • 1950年(昭和25年)11月1日 - (+) 川口市の一部(大字鳩ヶ谷、浦寺、三ッ和、前田、辻、里)が分割されて北足立郡鳩ヶ谷町を再置。(16町31村)
  • 1954年(昭和29年)
    • 7月1日(16町27村)
      • (+) 鴻巣町・田間宮村・箕田村・馬室村および北埼玉郡笠原村が合併し、改めて北足立郡鴻巣町が発足。
      • 吹上町・小谷村が合併し、改めて吹上町が発足。
    • 9月30日 - (-) 鴻巣町が常光村を編入のうえ市制施行して鴻巣市が発足し、郡より離脱。(15町26村)
  • 1955年(昭和30年)
    • 1月1日(12町13村)
      • (-) 土合村・大久保村が浦和市に編入。
      • (-) 春岡村・七里村・片柳村・植水村・馬宮村・指扇村が大宮市に編入。
      • 桶川町・加納村が合併し、改めて桶川町が発足。
      • 上尾町・原市町・平方町・大谷村・大石村・上平村が合併し、改めて上尾町が発足。
      • 草加町・谷塚町・新田村が合併し、改めて草加町が発足。
    • 3月1日 - 大和田町・片山村が合併して新座町が発足。(12町11村)
    • 3月10日 - 桶川町・川田谷村が合併し、改めて桶川町が発足。(12町10村)
    • 4月1日
      • 朝霞町・内間木村が合併し、改めて朝霞町が発足。(12町9村)
      • 上尾町の一部(大字井戸木字後)が桶川町に編入。
    • 4月2日 - 桶川町の一部(大字井戸木字後の一部)が上尾町に編入。
    • 5月3日 - 志木町・宗岡村が合併して足立町が発足。(12町8村)
    • 8月1日 - (+) 草加町が南埼玉郡川柳村を編入。
    • 9月30日 - (+) 吹上町が北埼玉郡太井村の一部(大字北新宿)を編入。
    • 10月1日 - (+) 吹上町および北埼玉郡下忍村が合併し、改めて北足立郡吹上町が発足。
    • 11月3日 - (-) 草加町の一部(大字麦塚、上谷、井原)が南埼玉郡越谷町(現越谷市)に編入。
  • 1956年(昭和31年)
    • 4月1日(12町5村)
      • (-) 吹上町の一部(大字堤根、樋上および下忍の一部)が行田市に編入。
      • (-) 安行村が川口市に編入。
      • 戸塚村・大門村・野田村が合併して美園村が発足。
    • 9月28日 - (+) 草加町が南埼玉郡八条村の一部(大字立野堀)を編入。
    • 9月30日 - (-) 水谷村および入間郡鶴瀬村・南畑村が合併して入間郡富士見村(現富士見市)が発足。(12町4村)
  • 1957年(昭和32年)
    • 5月1日 - (+) 草加町が川口市の一部(大字花栗、苗塚、北谷、原、小山)を編入。
    • 7月20日 - 美笹村が戸田町に編入。(12町3村)
  • 1958年(昭和33年)
    • 7月15日 - (-) 上尾町・与野町が市制施行してそれぞれ上尾市与野市となり、郡より離脱。(10町3村)
    • 11月1日 - (-) 草加町が市制施行して草加市となり、郡を離脱。(9町3村)
  • 1959年(昭和34年)
    • 4月1日(8町3村)
      • (-) 蕨町が市制施行して蕨市となり、郡より離脱。
      • 戸田町の一部(大字内谷、曲本、松本および堤外の一部)が浦和市に編入。
    • 11月3日 - 北本宿村が改称・町制施行して北本町となる。(9町2村)
  • 1962年(昭和37年)5月1日(9町1村)
    • (-) 美園村の一部(大字上野田、中野田、大崎、南部領辻、代山、寺山、高畑、染谷、大門、間宮、北原、下野田、玄蕃新田)が浦和市に編入。
    • (-) 美園村の残部(大字戸塚、西立野、長蔵新田、久左衛門新田、藤兵衛新田、差間、行衛)が川口市に編入。
  • 1966年(昭和41年)10月1日 - (-) 戸田町が市制施行して戸田市となり、郡より離脱。(8町1村)
  • 1967年(昭和42年)
    • 3月1日 - (-) 鳩ヶ谷町が市制施行して鳩ヶ谷市(現川口市)となり、郡より離脱。(7町1村)
    • 3月15日 - (-) 朝霞町が市制施行して朝霞市となり、郡より離脱。(6町1村)
  • 1970年(昭和45年)
    • 10月26日 - (-) 足立町が改称・市制施行して志木市となり、郡より離脱。(5町1村)
    • 10月31日 - (-) 大和町が改称・市制施行して和光市となり、郡より離脱。(4町1村)
    • 11月1日(4町)
      • (-) 新座町が市制施行して新座市となり、郡より離脱。
      • 伊奈村が町制施行して伊奈町となる。
    • 11月3日 - (-) 桶川町が市制施行して桶川市となり、郡より離脱。(3町)
  • 1971年(昭和46年)11月3日 - (-) 北本町が市制施行して北本市となり、郡より離脱。(2町)
  • 2005年平成17年)10月1日 - (-) 吹上町が鴻巣市に編入。(1町)

変遷表

脚注

  1. 本地図では東京府に編入された区域も含めた。
  2. 記載は「町屋村」。
  3. 記載は元宿村。
  4. 記載は「平柳領・辻村」。
  5. 5.00 5.01 5.02 5.03 5.04 5.05 5.06 5.07 5.08 5.09 5.10 5.11 5.12 5.13 5.14 5.15 5.16 5.17 5.18 5.19 5.20 「旧高旧領取調帳」には記載なし。
  6. 記載は「大谷別所村」。
  7. 7.0 7.1 中丸村1村として記載。
  8. 記載は「植田谷本村」。
  9. 「旧高旧領取調帳」では埼玉郡の所属となっている。

参考文献

関連項目

先代:
足立郡
行政区の変遷
1879年 -
次代:
(現存)