北条鉄道北条線
停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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北条線(ほうじょうせん)は、兵庫県小野市の粟生駅から兵庫県加西市の北条町駅までを結ぶ北条鉄道の鉄道路線である。
加西市南部の田園地帯を通り、西日本旅客鉄道(JR西日本)加古川線および神戸電鉄粟生線と同市の中心地北条町を結ぶ。
路線データ
運行形態
線内折り返し列車のみ1時間あたり1本の運行で、ワンマン運転を実施している。また1・2月にはおでん列車、夏休み時期にはかぶと虫列車、7月・8月にはビール列車クリスマスシーズンにはサンタ列車の運行を行っている。北条町駅の始発は平日5時42分、休日5時40分、粟生駅の最終は平日休日共に23時14分である。
現在は線内に交換設備がないため列車交換を行うことができず、常時1編成が使用されている。
国鉄時代は1日13往復、5時から21時までの運行で、2往復は加古川線に直通し加古川駅発着であったが、現在は線路は加古川線と接続されていない。
利用状況
輸送実績
北条線の近年の輸送実績を下表に記す(出典:加西市統計書[2])。 表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年度別輸送実績 | ||||||
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年度 | 輸送実績(乗車人員):万人/年度 | 輸送密度 人/1日 |
特記事項 | |||
通勤 定期 |
通学 定期 |
定期外 | 合計 | |||
1985年(昭和60年) | 10.1 | 11.9 | 14.8 | 36.8 | 667 | 国鉄から移管・開業 |
1986年(昭和61年) | 9.0 | 9.3 | 15.2 | 33.5 | 637 | |
1987年(昭和62年) | 7.5 | 9.3 | 14.3 | 31.1 | 643 | |
1988年(昭和63年) | 6.4 | 8.7 | 14.6 | 29.7 | 616 | |
1989年(平成元年) | 6.0 | 9.4 | 15.2 | 30.6 | 647 | |
1990年(平成2年) | 6.6 | 11.1 | 15.4 | 33.1 | 690 | |
1991年(平成3年) | 6.9 | 11.4 | 18.3 | 36.6 | 708 | |
1992年(平成4年) | 6.8 | 11.5 | 14.7 | 33.0 | 712 | |
1993年(平成5年) | 5.5 | 11.3 | 14.4 | 31.2 | 677 | |
1994年(平成6年) | 4.9 | 12.5 | 13.1 | 30.5 | 647 | |
1995年(平成7年) | 4.2 | 13.8 | 13.6 | 31.6 | 683 | |
1996年(平成8年) | 3.6 | 13.7 | 14.0 | 31.6 | 688 | |
1997年(平成9年) | 3.6 | 14.0 | 13.2 | 30.8 | 641 | |
1998年(平成10年) | 3.4 | 14.7 | 12.1 | 30.2 | 634 | |
1999年(平成11年) | 3.3 | 14.0 | 12.1 | 29.4 | 619 | |
2000年(平成12年) | 3.5 | 14.9 | 11.2 | 29.6 | 630 | |
2001年(平成13年) | 3.4 | 15.1 | 10.5 | 29.0 | 616 | 北条町駅移転 |
2002年(平成14年) | 3.7 | 15.6 | 10.8 | 30.1 | 640 | |
2003年(平成15年) | 3.4 | 15.4 | 11.2 | 30.0 | 645 | |
2004年(平成16年) | 3.6 | 15.5 | 11.2 | 30.3 | 655 | |
2005年(平成17年) | 3.7 | 16.8 | 11.7 | 32.1 | ||
2006年(平成18年) | 3.1 | 16.5 | 11.5 | 31.1 | ||
2007年(平成19年) | 3.3 | 16.4 | 12.7 | 32.4 | ||
2008年(平成20年) | 3.1 | 15.9 | 13.1 | 32.1 | ||
2009年(平成21年) | 3.1 | 15.8 | 11.7 | 30.6 | 589 | |
2010年(平成22年) | 4.0 | 16.0 | 12.0 | 32.0 | ||
2011年(平成23年) | 3.8 | 16.3 | 12.2 | 32.3 | ||
2012年(平成24年) | 3.5 | 17.5 | 13.2 | 34.2 | ||
2013年(平成25年) | 3.4 | 16.8 | 14.0 | 34.2 | ||
2014年(平成26年) | 3.8 | 17.9 | 14.3 | 35.8 |
収入実績
北条線の近年の収入実績を下表に記す。表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年度別収入実績 | ||||||||||
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年度 | 旅客運賃収入:千円/年度 | 運輸雑収 千円/年度 |
総合計 千円/年度 | |||||||
通勤定期 | 通学定期 | 定期外 | 手小荷物 | 合計 | ||||||
1985年(昭和60年) | ←←←← | |||||||||
1986年(昭和61年) | ←←←← | |||||||||
1987年(昭和62年) | 14,999 | 13,554 | 37,936 | 0 | 66,489 | 2,492 | 68,981 | |||
1988年(昭和63年) | ||||||||||
1989年(平成元年) | ||||||||||
1990年(平成2年) | ||||||||||
1991年(平成3年) | 14,780 | 16,789 | 40,989 | 0 | 72,538 | 2,767 | 75,305 | |||
1992年(平成4年) | ||||||||||
1993年(平成5年) | ||||||||||
1994年(平成6年) | ||||||||||
1995年(平成7年) | 9,133 | 20,211 | 37,634 | 0 | 66,978 | 1,895 | 68,873 | |||
1996年(平成8年) | ||||||||||
1997年(平成9年) | ||||||||||
1998年(平成10年) | ||||||||||
1999年(平成11年) | ||||||||||
2000年(平成12年) | 7,207 | 22,018 | 31,330 | 0 | 60,555 | 1,440 | 61,995 | |||
2001年(平成13年) | ||||||||||
2002年(平成14年) | ||||||||||
2003年(平成15年) | ||||||||||
2004年(平成16年) | 7,725 | 22,914 | 31,301 | 0 | 61,940 | 1,187 | 63,127 | |||
2005年(平成17年) | ||||||||||
2006年(平成18年) | ||||||||||
2007年(平成19年) |
歴史
播州鉄道が開業した路線が、播丹鉄道を経て戦時買収により国有化されたもの。国鉄再建法の規定により特定地方交通線に選定され、第三セクターの北条鉄道に転換された。
- 1915年(大正4年)3月3日 - 播州鉄道 粟生駅 - 北条町駅間(8.5M≒13.68km)が開業。網引駅、法華口駅、長駅、北条町駅開業[3]。
- 1916年(大正5年)6月3日 - 長駅 - 北条町駅間に横田村停留場開業[4]。
- 1917年(大正6年)8月14日 - 播鉄王子駅(現在の播磨下里駅)開業[5]。
- 1919年(大正8年)12月22日 - 網引駅 - 法華口駅間に田原駅(初代)開業[6]。
- 1921年(大正10年)5月9日 - 横田村停留場休止[7]。
- 1923年(大正12年)12月21日 - 播丹鉄道に譲渡[8]。
- 1930年(昭和5年)4月1日 - 営業距離をマイル表記からメートル表記に変更(8.5M→13.7km)。
- 1934年(昭和9年)4月5日 - 休止中の横田村停留場廃止。
- 1935年(昭和10年)4月1日 - 田原駅(初代)を停留場に変更。
- 1943年(昭和18年)6月1日 - 播丹鉄道が国有化、北条線となる[9]。長駅 - 北条町駅間改キロ (+0.1km)。播鉄王子駅を播磨下里駅に改称。田原停留場廃止。
- 1945年(昭和20年)3月31日 - 試験飛行していた日本海軍の戦闘機「紫電改」が故障のため網引駅 - 法華口駅間に不時着して線路がずれ、直後に来た上り旅客列車が脱線転覆(北条線列車脱線転覆事故)。12人死亡、104人が負傷[5]。
- 1952年(昭和27年)2月18日 - 田原駅(2代目)開業(初代田原駅より0.2km法華口駅方)。
- 1961年(昭和36年)10月1日 - 横田仮乗降場開業。
- 12月20日 - 横田仮乗降場を駅に変更し、播磨横田駅開業(旧・横田村停留場と同一地点)。
- 1974年(昭和49年)10月1日 - 貨物営業廃止[5]。
- 1981年(昭和56年)9月18日 - 特定地方交通線第1次廃止対象として廃止承認[5]。
- 1984年(昭和59年)5月25日 - 第三セクター鉄道への転換を決定[5]。
- 1985年(昭和60年)4月1日 - 北条鉄道に転換[5]。播磨横田駅 - 北条町駅間改キロ (-0.1km)。
- 1989年(平成元年)3月11日 - 昼12時台を1往復増発。
- 1992年(平成4年)3月14日 - 朝5時台を1往復削減。
- 1996年(平成8年)3月16日 - 夕方17時台を1往復増発。
- 2001年(平成13年)11月20日 - 北条町駅移転[5] (-0.1km)。
- 2019年(平成31年) - 法華口駅列車交換設備設置工事の着手、完成予定[10]。
駅一覧
全駅兵庫県に所在。
駅名 | 駅間キロ | 営業キロ | 接続路線 | 所在地 |
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粟生駅 | - | 0.0 | 西日本旅客鉄道:加古川線 神戸電鉄:粟生線 |
小野市 |
網引駅 | 3.5 | 3.5 | 加西市 | |
田原駅 | 1.1 | 4.6 | ||
法華口駅 | 1.5 | 6.1 | ||
播磨下里駅 | 1.9 | 8.0 | ||
長駅 | 1.8 | 9.8 | ||
播磨横田駅 | 1.6 | 11.4 | ||
北条町駅 | 2.2 | 13.6 |
法華口駅・播磨下里駅・長駅では大正時代以来の木造駅舎とプラットホームが現役で使用されている。これらについて、文化審議会は2013年11月に登録有形文化財とするよう答申を文部科学大臣におこなった(法華口駅は便所も対象)[11]。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 『歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』14号 3頁
- ↑ 加西市統計書(平成27年度版) (PDF)
- ↑ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1915年3月15日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ↑ 「軽便鉄道停留場設置」『官報』1916年6月13日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 5.5 5.6 『歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』14号 19頁
- ↑ 「地方鉄道停車場設置」『官報』1920年2月6日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ↑ 「地方鉄道運輸営業一部休止其他」『官報』1921年5月14日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ↑ 14日移転許可「鉄道敷設権移転」『官報』1923年12月17日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ↑ 「鉄道省告示第120号」『官報』1943年5月25日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ↑ 北条鉄道の利便性向上へ - 神戸新聞、2018年2月27日
- ↑ 加西・北条鉄道木造駅舎、有形文化財登録に喜びの声 - 神戸新聞2013年11月16日
参考文献
- 曽根悟(監修) 『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』14号 神戸電鉄・能勢電鉄・北条鉄道・北近畿タンゴ鉄道、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2011-06-19。