出雲空港
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出雲空港(いずもくうこう、Izumo Airport)は、島根県の出雲市にある地方管理空港。「出雲縁結び空港」(いずもえんむすびくうこう、Izumo Enmusubi Airport)の愛称がつけられている[1]。
概要
出雲空港は島根県の県庁所在地の松江市の中心部から西に約15km(バスで約30分)の宍道湖の西端に位置し、縁結びの神様でも知られる出雲大社にも近い。
滑走路は07/25の方向に2000mで、一部宍道湖に突き出るような形で配置されている。平行誘導路は無く、滑走路両端にターニングパッドを備えている。着陸帯の幅は150mと狭く計器着陸には対応できず(ローカライザのみ設置)、。
島根県の東部の空運を担い、出雲空港の年間利用客数は国内が907,764人、国際が1,101人(2016年度)である。日本の三大都市圏でもある東京(羽田)、大阪(伊丹)、名古屋(小牧)と空路で結ばれている[2]。中国地方の空港では唯一三大都市圏全てへの直行便がある空港である。近年は羽田便の機材大型化やフジドリームエアラインズによる新規路線開設の影響で利用者が増加傾向にあり、2017年度は利用者数が約90万人となり過去最多を更新した[3]。
歴史
- 1963年 - 空港の建設工事が始まる。
- 1966年6月30日 - 島根県営出雲空港として開港。なお、同じ日に福井空港と旭川空港も開港式を行なっている。滑走路1200m×30m。
- 1966年7月11日 - 東亜航空がYS-11で大阪国際空港への定期便を就航。
- 1970年 - 滑走路延長・拡幅。1,500m×45m。
- 1991年 - 滑走路延長(1,500m→2,000m)供用開始。
- 1993年 - 現旅客ターミナルビル完成。
- 1996年6月1日 - JALフライトアカデミー(現・ジェイエア)の運航するコミューター路線が広島西飛行場との間で就航。
- 1996年7月25日 - 日本エアシステムが新千歳空港への季節路線を開設。初年度は翌年2月まで運航された。
- 1997年4月4日 - 日本エアシステムがMD-90を用いて那覇空港への季節路線を開設(2002年頃休止)。
- 1997年10月1日 - 日本エアコミューターがSAAB340Bで名古屋空港(現・名古屋飛行場)への定期路線を新設。
- 1998年7月 - 空港の運用時間が1時間半延長され、7時半から20時半までの13時間になる。
- 1998年9月21日 - 累計利用者数が1,000万人に達する。
- 2000年9月1日 - 同年9月30日まで、ジェイエアが実験的に高知空港との間に路線を設置。ジェットストリーム・スーパー31を用いた。
- 2002年8月8日 - 島根県道335号出雲空港宍道線が開通し、山陰自動車道との距離が短縮された。
- 2002年10月 - ジェイエアが日本エアコミューターから名古屋便の運営を引き継ぐ。
- 2003年9月1日 - この日より、広島西飛行場および福岡空港へのジェイエアの路線が休止に。搭乗率はそれぞれ46%と78%で、福岡便は使用するプロペラ機の退役が原因となった[4]。
- 2003年2月1日 - 日本エアコミューターが、大阪国際空港への便にボンバルディア Q400を供用開始。
- 2004年11月1日 - 同日よりジェイエアの名古屋空港への便が休止。2004年の搭乗率は47.9%[5]。
- 2005年5月11日 - 累計利用者数が1,500万人に達した。
- 2010年8月31日 - 日本航空が夏期限定運航の新千歳空港便を休止。
- 2010年10月1日 - 「出雲縁結び空港」に愛称化。11月20日に記念セレモニー実施[1]。
- 2013年4月1日 - 関西航空地方気象台出雲空港出張所閉鎖。
- 2014年8月1日 - 日本航空が季節運航の新千歳空港便を4年振りに再開する[6]
- 2015年3月29日 - フジドリームエアラインズが名古屋(小牧空港)線を運航開始。同路線はJALグループが撤退後約10年ぶりに再開となる。1日1往復で機材はエンブラエル 170/175を使用。
- 2016年7月1日 - フジドリームエアラインズが名古屋(小牧)線を1日2往復に増便。
- 2017年4月5日 - 保安検査場が2レーンに拡張。[7]
- 2018年3月25日 - フジドリームエアラインズが静岡空港線を運航開始。1日1往復で機材はエンブラエル 170/175を使用。
- 2018年4月20日 - フジドリームエアラインズが仙台空港線を運航開始。1日1往復で機材はエンブラエル 170/175を使用。
施設
空港内施設
空港ターミナルビルは滑走路北側に1棟あり、国内線/国際線で使用している。国内線用に2基、国際線兼用で1基のボーディングブリッジを備え、出雲空港ターミナルビル株式会社が運営している。
- 1階
- 2階
- 3階
- 見学・送迎デッキ(無料)
- レストラン
- Izumo airport.jpg
空港ターミナルビル
(滑走路側)。 - Angkor Airways Boeing 757 (XU-AKB 27204 591) (2114442901).jpg
エプロン。
- 150322 Izumo Airport Izumo Shimane pref Japan07n.jpg
バスターミナル。
- 150322 Izumo Airport Izumo Shimane pref Japan04s3.jpg
2F 国内線出発ロビー。
周辺施設
東駐車場・公園駐車場・VOR/DME周辺に公園が整備されており、滑走路を行きかう飛行機を至近距離で見ることができることから、休日は家族連れで賑わう。
就航路線
航空会社 | 就航地 |
---|---|
日本航空 (JAL) 大阪/伊丹線はジェイエア (J-AIR) 運航 |
東京国際空港(羽田空港)、大阪国際空港(伊丹空港)、新千歳空港(季節運航) |
日本エアコミューター (JAC) 大阪/伊丹線は2018年5月6日まで運航 |
大阪国際空港(伊丹空港)、隠岐空港、福岡空港 |
フジドリームエアラインズ (FDA) 全便日本航空 (JAL) と共同運航 |
名古屋飛行場(県営名古屋空港)、仙台空港、静岡空港[8] |
- 大阪/伊丹線は長らくプロペラ機のみの運航だったが、ジェイエアのCRJにより2016年4月より久しぶりにジェット機が就航した(旧・日本エアシステムの運航以来。)。その後、CRJの置き換えに伴い、同路線のジェット機はエンブラエル170での運航になっていた。2018年5月7日にはジェイエアのエンブラエル170に機材が統一され、同路線は全便がジェット機での運航となる。[9]
かつての定期就航路線
行き先 | 旅客数 | 国内線順位 |
---|---|---|
東京国際空港 | 約60万人 | 上位42位 |
アクセス
脚注
- ↑ 1.0 1.1 “出雲空港の愛称が決定しました”. 交通対策課. 島根県. 2012年5月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2013-4-14閲覧.
- ↑ “管内空港の利用状況概況集計表(平成28年度速報値)” (PDF) (プレスリリース), 国土交通省大阪航空局
- ↑ 出雲空港搭乗者 初の90万人 全5路線前年度超え 山陰中央新報(2018年3月24日付)
- ↑ 朝日新聞 2003年1月25日付 朝刊、島根地方面、P.24
- ↑ 朝日新聞 2003年8月25日付 朝刊、島根地方面、P.32
- ↑ JALグループ、2014年度 路線便数計画を決定 日本航空(2014年1月22日付)
- ↑ 保安検査場が2レーンになりました 出雲空港ターミナルビル株式会社 (2017年4月5日付)
- ↑ “FDA×JAL コードシェア路線拡大” (プレスリリース), 日本航空株式会社, (2018年1月18日)
- ↑ “JALグループ、2018年度路線便数計画を決定” (プレスリリース), 日本航空株式会社, (2018年1月18日)
- ↑ “平成25年度の航空輸送統計の概況について” (PDF) (プレスリリース), 国土交通省総合政策局, (2014年6月3日)上位50位までを記載