内野聖陽
内野 聖陽(うちの せいよう[1]、1968年9月16日[2] - )は、日本の俳優[2]。神奈川県横浜市出身[3]。身長177cm、血液型AB型[2]。本名読みは「うちの まさあき」で、2013年7月までは芸名としても使われていた[1]。元妻は女優の一路真輝[4]。
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来歴
早稲田大学政治経済学部卒[3]。大学在学中での初めての演劇は英語劇[5]で、プレイボーイな役を演じたが、これで一時期、演じることが嫌になり、裏方にまわっていた[5]。1992年(平成4年)、在学中に文学座研究所に入所[3]。同期に寺島しのぶがいる[3]。翌年に研修科1年となり、研修中はドラマの端役などで修行を積む[5]。
1996年には『ふたりっ子』、1997年には『ミセスシンデレラ』に出演し、顔が知られ、同時に文学座の座員にもなった[3]。
演劇ではホームグラウンド・文学座で実力・動員で牽引したのはもちろん、他が主宰する演劇にも多数出演[3]。ストレートプレイを活動のメインとしているが、さらなる表現手法の開拓・増幅を目指し2000年(平成12年)に『エリザベート』で初めてミュージカル出演も果たす[3]。この出演が、後の内野の表現法・私生活(後述)においてはターニングポイントとなった。
2003年、『蝉しぐれ』で牧文四郎を演じ、放送文化基金出演者賞とモンテカルロ・テレビ祭の主演男優賞を受賞[3]。
2007年、『風林火山』では主役の山本勘助を演じ、クランクアップ時の会見では「この作品を誇りに思っています」と語って男泣きした[6]。
私生活では『エリザベート』で知り合い交際を続けていた一路真輝と2006年(平成18年)5月に婚約を発表。7月末に一路と入籍、10月末に女児が誕生。入籍時点で『風林火山』の撮影に入っており、披露宴は『風林火山』の撮影が終了した2007年(平成19年)10月25日に行うも2011年(平成23年)8月18日、離婚届を提出したと連名のFAXにて発表した[4]。[7]。
2013年7月、生誕45周年を機に芸名の読み方を(使用する漢字はそのままで)デビューから長年続いた本名の「うちの まさあき」から「うちの せいよう」にすることを発表した[1]。理由は「『まさあき』と読めない人が多かったから」だという[8]。
人物
- 俳優の吉沢悠がドラマ『エースをねらえ!』に出演した際、20歳半ばで、高校生役「藤堂貴之」を演じることになり、実年齢と配役の年齢差のギャップに不満があり、実年齢に近い「宗方仁」を演じたいと思っていたが、内野が「宗方仁」の役作りを完璧に仕上げて(まるで漫画から飛び出てきたみたいな状態で)顔合わせに登場したため、「宗方仁」を演じたいと思う気持ちを口に出せなかったと話している[5]。
- 台詞覚えで大声を出して練習するために自宅へ防音室を作ったことがある[5]。
- 『風林火山』では楽屋には誰よりも早く入り、準備していたという。また、この作品で印象に残った共演者として千葉真一・市川亀治郎・GACKT・貫地谷しほりを挙げている[9]。特に千葉については「僕も殺陣が非常に好きで、普段から稽古しているんですが、千葉さんといえば、世界的にも有名で、アクションもすごいじゃないですか。そういう方と殺陣ができるのが、うれしくてしょうがなかった。千葉さんは「どっからでもかかっていらっしゃい」という感じでどっしりと構えている。僕もこの大きな胸を借りて、思いっきりやってやれという感じで、やらせていただきました。千葉さんはすごく情熱的な方で、収録が終わっても若い人を集めて酒を飲みながら演技について語っているんですよ。その仲間に僕も入れていただいて、電気が消えて『早く出て行ってください』と言われても、ひたすら飲んで語っていました(笑)。殺陣の極意をいろいろ聞かせていただいて、楽しかったですね。視聴者の方にはお教えできないテクニックも教わって、いろんな意味で勉強になりました(笑)」[9][10]と語り、思い出に残るシーンも「千葉との殺陣」を挙げている[9][10]。
受賞歴
1996年
1997年
- 第20回日本アカデミー賞 新人俳優賞(『(ハル)』)
- 第13回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 助演男優賞(『ミセスシンデレラ』)
1998年
1999年
- 第6回読売演劇大賞 最優秀男優賞(『カストリエレジー』、『野望と夏草』)
2004年
- 第30回放送文化基金賞 出演者賞(『蝉しぐれ』)
- 第44回モンテカルロ国際テレビ祭 ゴールドニンフ賞(主演男優賞)(『蝉しぐれ』)
2006年
2009年
2016年
- 第39回日本アカデミー賞 優秀主演男優賞(『海難1890』)
出演
テレビドラマ
- 街角(1993年、NHK)
- 十時半睡事件帖(1994年、NHK)
- シチリアの龍舌蘭(1994年、フジテレビ)
- はぐれ刑事純情派 第8シリーズ 第18話「幻の再会! 約束の場所で待つ女」(1995年、テレビ朝日) - 守屋浩司 役
- 金田一少年の事件簿 蝋人形城殺人事件(1995年、日本テレビ) - 銭形ケンタロウ 役
- 徳川剣豪伝 それからの武蔵(1996年、テレビ東京) - 細川忠尚 役
- 特集ドラマ「鳥帰る 故郷の母に会いたい」(1996年、NHK)
- 奇跡のロマンス(1996年、日本テレビ) - 工藤淳一郎 役
- 連続テレビ小説「ふたりっ子」(1996年、NHK) - 森山史郎 役
- 忠臣蔵(1996年、フジテレビ) - 岡野金右衛門 役
- ミセスシンデレラ(1997年、フジテレビ) - 堀井光 役
- ラブジェネレーション(1997年、フジテレビ) - 片桐荘一郎 役
- 誰かが私を愛してる(1997年、TBS)
- 大河ドラマ(NHK)
- 火曜サスペンス劇場「月のかたち」(1998年5月5日、日本テレビ) - 中上修 役
- 疾風のように(1999年10月2日、NHK) - 藤田滋 役
- 昨日の敵は今日の友(2000年1月5日 - 2月9日、NHK) - 小川隆夫 役
- 蝉しぐれ(2003年8月22日 - 10月3日、NHK) - 主演・牧文四郎 役
- エースをねらえ!(2004年1月15日 - 3月11日、テレビ朝日) - 宗方仁 役
- エースをねらえ!〜奇跡への挑戦〜(2004年9月23日)
- 砦なき者(2004年4月2日、テレビ朝日) - 倉科研司 役
- 不機嫌なジーン(2005年1月17日 - 3月28日、フジテレビ) - 南原孝史 役
- 秘太刀馬の骨(2005年8月26日 - 9月30日、NHK) - 主演・石橋銀次郎 役
- ゴンゾウ 伝説の刑事(2008年7月2日 - 9月10日、テレビ朝日)- 主演・黒木俊英 役
- ドラマW「シリウスの道」(2008年9月14日、WOWOW) - 主演・辰村祐介 役
- 252 生存者あり episode.ZERO(2008年12月5日、日本テレビ) - 篠原静馬 役
- 臨場(テレビ朝日) - 主演・倉石義男 役
- 臨場 第一章(2009年4月15日 - 6月24日)
- 臨場 続章(2010年4月7日 - 6月23日)
- JIN-仁-(TBS) - 坂本龍馬 役
- JIN-仁-(2009年10月11日 - 12月20日)
- 開局60周年記念ドラマ JIN-仁- 完結編(2011年4月17日 - 6月20日)
- わが家の歴史(2010年4月9日 - 11日、フジテレビ) - 升田幸三 役
- 10年先も君に恋して(2010年8月31日 - 10月5日、NHK) - 円山博 役
- パンドラIII 革命前夜(2011年10月2日 - 11月20日、WOWOW) - 湯田和路 役[12]
- 新春ワイド時代劇「忠臣蔵〜その義その愛」(2012年1月2日、テレビ東京) - 堀部安兵衛 役[13]
- とんび(2013年1月13日 - 3月17日、TBS) - 主演・市川安男 役[14]
- 2夜連続スペシャルドラマ「女信長」(2013年4月5日・6日、フジテレビ) - 明智光秀 役[15]
- 松本清張スペシャル「時間の習俗」(2014年4月10日、フジテレビ) - 主演・三原紀一 役[16]
- おやじの背中 第9話「父さん、母になる!?」(2014年9月7日、TBS) - 主演・新城勝 役[17]
- ドラマスペシャル「ザ・ドライバー」(2015年10月11日、テレビ朝日) - 主演・近衛上一郎 役[18]
- スペシャルドラマ「LEADERS リーダーズ II」(2017年3月26日、TBS) - 山崎亘 役[19]
- ドラマスペシャル「ヘヤチョウ」(2017年12月17日、テレビ朝日) - 主演・釜本宣彦 役[20]
- 特集ドラマ「どこにもない国」(2018年3月24日・31日、NHK) - 主演・丸山邦雄 役[21]
- ブラックペアン(2018年4月22日 - 6月24日、TBS) - 佐伯清剛 役[22]
- 日経ドラマスペシャル 琥珀の夢(2018年10月5日、テレビ東京) - 主演・鳴江萬治郎 役[23]
映画
- 午後の遺言状(1996年) - 清川浩二 役
- (ハル)(1996年) - 速見昇(ハル) 役 ※日本アカデミー賞新人俳優賞受賞
- 虹の岬(1999年)
- 黒い家(1999年) - 若槻慎二 役
- あかね空(2007年) - 主演・永吉/傳蔵 役
- 252 生存者あり(2008年) - 篠原静馬 役
- 悪夢のエレベーター(2009年) - 主演・安井三郎 役
- クヒオ大佐(2009年) - 藤原 役
- 臨場・劇場版(2012年) - 主演・倉石義男 役
- 家路(2014年) - 沢田総一 役
- 罪の余白(2015年) - 主演・安藤聡 役
- 海難1890(2015年) - 主演・田村元貞 役
舞台
- 女たちの十二夜(1995年)
- 愛の森 -清盛をめぐる女人たち- (1996年)
- ロミオとジュリエット(1997年)
- トランス(1998年)
- みみず(1998年)
- カストリエレジー(1998年)
- 野望と夏草(1998年)
- 天涯の花(1999年)
- 裸足で散歩(1999年)
- 北の阿修羅は生きているか(1999年)
- エリザベート(2000年、2001年、2004年、2005年) - トート 役
- 欲望という名の電車(2000年)
- モンテ・クリスト伯(2001年)
- ブルールーム(2002年)
- 藪の中(2002年)
- ペリクリーズ(2003年)
- レ・ミゼラブル(2003年、2004年) - ジャベール 役
- 箱根強羅ホテル(2005年5月)
- ベガーズ・オペラ(2006年、2008年) - マクヒース 役
- メタル・マクベス(2006年)
- 私生活(2008年)
- BLACKBIRD(2009年)
- イリアス(2010年)
- 幻蝶(2012年)
- おのれナポレオン L'honneur de Napoléon(2013年)
- TRUE WEST〜本物の西部〜(2013年)
- THE BIG FELLAH(2014年)
- 禁断の裸体 (2015年)
- 東海道四谷怪談(2015年)
- ハムレット(2017年4月、東京芸術劇場プレイハウス) - 主演・ハムレット役[24]
劇場アニメ
- ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE(2013年) - アラン・スミシー 役[25]
ラジオドラマ
ドキュメンタリー
- 目撃!日本列島 この地で生きていく 〜原発事故 避難家族の記録〜 (2011年10月8日、NHK) - ナレーション
- 歴史ドリームチーム 仰天推理 本能寺の変(2014年1月22日、NHK) - 案内人
CM
- みずほ証券 (2009年)
- 刀剣乱舞 -ONLINE-、刀剣乱舞-ONLINE- Pocket(2016年)[26]
- BOSSコーヒー『25年間』篇(2017年 - )
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 “内野聖陽が改名発表 読み方を「まさあき」から「せいよう」に”. ORICON NEWS. (2013年7月10日) . 2017閲覧.
- ↑ 2.0 2.1 2.2 “内野聖陽”. 日本タレント名鑑. VIPタイムズ社. . 2017閲覧.
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 3.6 3.7 “内野聖陽 - 略歴・フィルモグラフィー”. KINENOTE. キネマ旬報社. . 2017閲覧.
- ↑ 4.0 4.1 “内野聖陽と一路真輝が離婚…「前向きにそれぞれの道で精進」”. オリコン. (2011年8月18日) . 2011閲覧.
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 “男の履歴書 内野聖陽”. インライフ. . 2015閲覧.
- ↑ “聖陽“勘助”涙! 『風林火山』クランクアップ〜大河史上初の1話延長”. オリコン (2007年9月27日). . 2015閲覧.
- ↑ オフィシャルサイト 2011年12月18日 NEWS更新分
- ↑ デイリースポーツ 2013年9月5日「内野聖陽「せいよう」に改名の理由」
- ↑ 9.0 9.1 9.2 "「風林火山」内野聖陽インタビュー". 銀河☆ナビ. 2010年7月4日放送.
- ↑ 10.0 10.1 奥野史子. “【内野聖陽さんインタビュー】 その生き様に感動!内野聖陽が大河ドラマ「風林火山」の魅力を語る。”. 銀河☆ナビ > 7月のおすすめ番組. チャンネル銀河. 2010年9月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2010閲覧.
- ↑ TVnavi WEB ドラマ・オブ・ザ・イヤー2009年間大賞
- ↑ “内野聖陽、「奥さんを略奪してしまうので…」初共演の江口洋介と複雑な間柄!”. シネマトゥデイ (株式会社シネマトゥデイ). (2011年9月14日) . 2017閲覧.
- ↑ “内野聖陽、龍馬の次は『忠臣蔵』堀部安兵衛役 テレ東正月の恒例時代劇で主演”. ORICON NEWS (oricon ME). (2011年7月27日) . 2017閲覧.
- ↑ “内野聖陽、『JIN』スタッフと再タッグで連ドラ主演 初共演の佐藤健と親子役”. ORICON NEWS (oricon ME). (2012年11月7日) . 2017閲覧.
- ↑ “内野聖陽、天海祐希にギャップ萌え「怖い人だと思ってた」”. ORICON NEWS (oricon ME). (2013年3月26日) . 2017閲覧.
- ↑ “内野聖陽、フジテレビ作品初主演 松本清張原作『時間の習俗』”. ORICON NEWS (oricon ME). (2014年3月13日) . 2017閲覧.
- ↑ “あらすじ”. 日曜劇場『おやじの背中』. TBSテレビ. . 2017閲覧.
- ↑ “内野聖陽のアイデアがきっかけ 構想3年、平成の“トラック野郎”誕生”. オリコン. (2015年9月24日) . 2015閲覧.
- ↑ “佐藤浩市主演・TBSスペシャルドラマ『LEADERS』続編、来年3月放送”. ORICON NEWS (oricon ME). (2016年12月5日) . 2017閲覧.
- ↑ “内野聖陽、7年越しの企画が実現「見応えのあるドラマになった」”. ORICON NEWS (oricon ME). (2017年11月17日) . 2017閲覧.
- ↑ “内野聖陽 来年3月NHK「どこにもない国」主演 「風林火山」大森寿美男氏と再タッグ”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2017年9月1日) . 2017閲覧.
- ↑ “二宮和也主演ドラマ「ブラックペアン」に竹内涼真、葵わかなが出演”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2018年2月21日) . 2018閲覧.
- ↑ “内野聖陽主演『琥珀の夢』ドラマ化 国産ウイスキー造りに人生を捧げた男”. ORICON NEWS (oricon ME). (2018年4月6日) . 2018閲覧.
- ↑ “ジョン・ケアード演出「ハムレット」2017年4月に上演、主演は内野聖陽”. ステージナタリー. (2016年9月11日) . 2016閲覧.
- ↑ “ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE”. 金曜ロードSHOW!. 2016年6月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2016閲覧.
- ↑ “内野聖陽&栗原吾郎、「刀剣乱舞」CMで魅せた“時代劇”級の演技が話題!”. cinema.net. (2016年8月17日) . 2016閲覧.
外部リンク
- 内野聖陽 オフィシャルサイト
- プロフィール - スターダストプロモーション
- 内野聖陽 - テレビドラマデータベース
- 内野聖陽 - 日本タレント名鑑
- テンプレート:NHK人物録
テンプレート:スターダストプロモーション テンプレート:ミュージカル エリザベート 主要キャスト