健康優良児

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健康優良児(けんこうゆうりょうじ)とは、身長体重平均以上で、学習成績・運動能力共に優れ、性格明朗な青少年として、朝日新聞社文部省・都道府県教育委員会の合同で表彰された者を指す。以上の条件を満たす小学校6年生男女1名ずつを、各学校が推薦し、陸上競技場で徒競走などの運動能力テストを課した上、医師による健康診断教師による面接を経て該当者が確定した。

概要

1930年、「日本一の桃太郎を探す」との触れ込みで開始された。戦前戦中は強い兵隊の育成、戦後は食糧事情の改善の指標として、毎年文化の日の恒例行事とされた。

昭和11年に選ばれた北方松方は北方謙三の父親で、謙三は今でも当時のメダルを持っている。

批判と廃止

しかし、後に不要な優越感劣等感を生むとの批判が強まり、個人単位の表彰は1978年で廃止。学校単位の表彰も、1996年に廃止された。

実際のところ、生まれつき体格のいい子供しか選ばれないようになっており、さらに生まれ育った環境が少なからず影響するのも確かである。しかも親に「どういった育て方をしたか」といった質問をしても、色々答えはするものの、多くは決まって「特別なことはしていません」と語っていたという。さらに先祖や兄弟もそろって体格がよく、病気一つしたことがないといった者が多く、育て方より生まれ持った遺伝的影響のほうが大きいという、事業の存在意義を揺るがしかねない調査結果も出ている[1]

脚注

  1. 「理想の子ども」としての健康優良児 -新聞報道における健康優良児のイメージ- [1]

関連項目