佐井村

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ファイル:Sai village center area Aerial photograph.1975.jpg
村役場のある佐井地区周辺の空中写真。1975年撮影の2枚を合成作成。
国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成。

佐井村(さいむら)は、青森県下北半島の西側にあるである。下北半島をまさかりに見立てると、の部分にあたる。

概要

津軽海峡に面しており、晴れた日には対岸の北海道を見渡せる。村面積の多くを恐山山地を構成する山地にて占め、海岸線沿いの平地部分に集落が存在する。冬季には津軽海峡よりの風が強く吹き付ける。山間部は深雪となるが、平野部は強風によりあまり積もることはない。

地理

青森県下北半島の西岸に位置する。行政区域は東経140度16分 - 140度57分、北緯41度12分 - 41度28分[1]で、南北に細長い形状を成す。恐山山地を構成する600mから800m級の山々に周囲を囲まれ、集落は海岸線に沿って8集落(北から原田、古佐井、大佐井、矢越、磯谷、長後、福浦、牛滝)が、山間部に1集落(川目)が点在する。佐井地区(大佐井、古佐井地区)に人口の6割近くが集中する。

  • 山: 荒沢山 (672m)、大作山 (776m)、縫道石山 (626m)、アンド山 (646m)
  • 河川: 大佐井川、古佐井川

人口

佐井村(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

歴史

古くより蝦夷の定住集落が存在していたとみられている。江戸時代には南部藩領となり、ヒバの産地および積出し港として、また、蝦夷地への渡船港として栄える。

年表

  • 1889年明治22年)4月1日 - 町村制の施行により佐井村、長後村の合併して佐井村が発足。
  • 1985年 - 佐井村行政改革大綱策定
  • 2002年平成14年)11月30日 - ごみ焼却場閉鎖
  • 2003年(平成15年)2月28日 - 不燃物埋立最終処分場閉鎖[2]
  • 2005年(平成17年)6月20日 - 大間町風間浦村と共に、「北通り三町村合併協議会」を設置。7月15日、第1回協議会を開催
  • 2006年(平成18年)
  • 1月1日 - 下北汽船、佐井-青森間を結ぶ離島航路をシィラインに譲渡
    • 3月 - 「佐井村集中改革プラン」を策定
    • 4月1日 - 原田小学校、磯谷小学校、長後小学校を佐井小学校に、磯谷中学校、長後中学校を佐井中学校に統合
  • 2007年(平成19年)
    • 4月27日 - 「三上剛太郎生家」の看板除幕式を開催
    • 6月15日 - 「佐井村むらづくり基本条例」、村議会で可決成立。7月1日施行[3]

行政

  • 村長:樋口秀視(2014年4月23日~)
  • 村議会:議員定数9名(無所属8名)欠員1名

経済

ファイル:ShimokitaShinkinBank Sai-005.jpg
かつて存在した、レトロ風な建物が特徴の青い森信用金庫佐井支店(2010年11月閉店、撮影当時は下北信用金庫)

産業

  • 林業:村面積の9割近くを山林が占める。また、その9割近くが国有林指定を受けている。
  • 観光:毎年20万人以上が訪れる。主要観光地として仏ヶ浦が挙げられる。

漁業

主要海産物としてイカナゴコンブタコ

  • 原田漁港
  • 佐井漁港
  • 矢越漁港
  • 磯谷漁港
  • 長後漁港
  • 福浦漁港
  • 牛滝漁港


郵便

  • 佐井郵便局(集配局) (84032)
  • 牛滝簡易郵便局 (84709)
  • 長後簡易郵便局 (84791)

姉妹都市・提携都市

国内

地域

所轄警察署

  • 大間警察署佐井駐在所

所轄消防署

  • 下北地域広域行政事務組合佐井消防分署

教育

2006年平成18年)4月1日、原田小学校、磯谷小学校、長後小学校は佐井小学校に、磯谷中学校、長後中学校は佐井中学校に、それぞれ再編された[4]

  • 小学校
    • 佐井村立佐井小学校
  • 中学校
    • 佐井村立佐井中学校
  • 小中併設校

社会施設

ファイル:Arusasu-Sai.jpg
津軽海峡文化館「アルサス」
  • 津軽海峡文化館アルサス
  • 歌舞伎の館
  • 佐井村農業研修センター

交通

路線バス

  • 下北交通
    • 佐井線(佐井車庫前 - 大間 - 大畑 - むつ)
    • 長後線(佐井車庫前 → 磯谷) ※大間高校休校日と土曜・日曜・祝日は運休。利用の際は確認のこと。
  • 佐井村コミュニティバス
    • 大間病院ルート(大間病院前 - 佐井 - 佐井車庫前 - 矢越 - 磯谷 - 長後 - 福浦)
    • 川目アルサスルート(川目 - 診療所前 - アルサス)
    • 川内病院ルート(牛滝 - 川内病院)
      •  コミュニティバスは、全て土日・祝日は運休。また、大間病院ルートの福浦へは火曜日のみ運行。

道路

船舶

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

  • 下北半島国定公園:村内の海岸線の8割と山間部の一部が指定されている。
  • 仏ヶ浦:国の名勝および天然記念物に指定されている(指定名称は「仏宇多」)。約2kmに渡る海岸線沿いに仏像を思わせる白緑色の奇岩が連なる。定期観光遊覧船が就航している。
  • 北限のサル生息地:国の天然記念物[5](指定名称は「下北半島のサルおよびサル生息北限地」)
  • 願掛岩 - 見ようによっては男女が抱き合っているように見える岩。古くより縁結びの岩として信仰の対象となっている[6]
  • 福浦歌舞伎:明治20年頃に中村菊五郎夫妻により伝承。以来100年以上に亙って伝承されている。青森県無形民俗文化財指定[7]
  • 木彫十一面観音立像(円空作):県重宝指定、(長福寺)
  • 箭根森八幡宮:1062年源頼義により勧請[8]
  • 箭根森八幡宮例大祭 - 京都祇園祭の流れを汲む[9]
  • 矢越八幡宮祭典-「年間命日(年間の神事に関する行事)」の1つで「お盆祭り」と位置付けられている。
  • 縫道石山・縫道石:特殊植物群落が国の天然記念物[10]
  • 三上剛太郎生家:看板は三村申吾日本赤十字社青森県支部長、青森県知事)が揮毫[11]
  • 佐井村海峡ミュウジアム〔大佐井〕[12]
  • 牛滝まだぁ~る
  • 佐井村がんかけ公園/がんかけ公園キャンプ場[13]

出身・ゆかりのある有名人

  • 三上剛太郎1869年-1964年)(医師):日露戦争開戦時に軍医として満州に従軍。救護所にて負傷兵の治療にあたっていた際にロシア兵に囲まれるも、手製の赤十字旗を掲げ負傷兵を救う。この時に作られた手製の赤十字旗は、赤十字国際博覧会において赤十字の生きた証として評価される。退役後帰村して、へき地医療に従事する。
  • 若山弦蔵声優。旧樺太生まれ、両親が佐井村出身

イメージキャラクター

脚注

外部リンク