伊都郡

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ファイル:Wakayama Ito-gun.png
和歌山県伊都郡の範囲(1.かつらぎ町 2.九度山町 3.高野町 薄黄:後に他郡に編入された区域)

伊都郡(いとぐん)は、和歌山県紀伊国)の

人口23,622人、面積332.87km²、人口密度71人/km²。(2018年4月1日、推計人口

以下の3町を含む。

郡域

1879年明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、かつらぎ町の一部(新城字嶽原・長ノ盛)を除く上記3町に橋本市および紀の川市の一部(上鞆渕)と奈良県五條市の一部(畑田町の一部)を加えた区域にあたる。

歴史

古代

式内社

延喜式神名帳に記される郡内の式内社

テンプレート:紀伊国伊都郡の式内社一覧
神名帳 比定社 集成
社名 読み 付記 社名 所在地 備考
凡例を表示

近世

知行 村数 村名
藩領 紀伊和歌山藩 1町
87村
下宿村、背ノ山村、移村、窪村、萩原村、中村(現・かつらぎ町笠田中)[1]、島村、佐野村、東村、広浦村、柏木村、大谷村、新在家村、大藪村、丁ノ町村、新田村、妙寺村、西飯降村、大畑村、中飯降村、短野村、滝村、東谷村、平村、広口村、大野村、名倉村、入郷村、小田村、南名古曽村、北名古曽村、浄土寺村、伏原村、端場村、学文路村、丹生川村、神野々村、岸上村、野村、柏原村(現・橋本市)、出塔村、山田村、吉原村、広野村、田原村、上中村、下中村、九重村、嵯峨谷村、竹尾村、市脇村、東家村、寺脇村、古佐田村、橋本町、原田村、妻村、河瀬村、下兵庫村、上兵庫村、中島村、中下村、芋生村、垂井村、上宿村、赤塚村、下上田村、恋野村、只野村、須河村、谷奥深村、彦谷村、小原田村、菖蒲谷村、辻村、橋谷村、慶賀野村、矢倉脇村、柱本村、馬場村(現・橋本市南馬場)、胡麻生村、細川上村[2]、細川下村[2]、境原村、杉尾村、霜草村、山内村、平野村
その他 高野山 1町
71村
上天野村、下天野村、神田村、東渋田村、西渋田村、上古沢村、中古沢村、下古沢村、笠木村、椎出村、西郷村、東郷村、北又村、九度山村、三谷村、兄井村、寺尾村、山崎村、教良寺村、平沼田村、皮張村、慈尊院村、中道村、清水村、馬場村(現・橋本市北馬場)[3]、東畑村、西畑村、向副村、賢堂村、横座村、河根村、東富貴村、西富貴村、上筒香村、中筒香村、下筒香村、西ヶ峯村、南村、林村、平原村、柏原村(現・高野町)、東又村、杖ヶ藪村、南宿村、北宿村、市平村、大滝村、相之浦村、中南村、久木村、池ノ窪村、新子村、北寺村、簗瀬村[4]、峰村、古向村、有中村、中越村、臼谷村、滝谷村、湯川村[5]、新城村、中村(現・かつらぎ町新城)、上番村、志賀村、花阪村、細川村、星山村、日高村、御所村、星川村、高野山寺内[6]

近現代

町村制以前

  • 明治2年(1869年)8月 - 高野山領が堺県の管轄となる。
  • 明治3年4月27日1870年5月27日) - 堺県の管轄地域が五條県の管轄となる。
  • 明治4年
  • 明治初年 - 広野村が吉原村に合併。(2町157村)
  • 明治5年(1872年) - 東畑村が清水村に合併[7]。(2町156村)
  • 明治7年(1874年) - 中村(現・かつらぎ町笠田中)が改称して笠田中村となる。
  • 明治8年(1875年)(2町149村)
    • 中村(現・かつらぎ町新城)が新城村に合併。
    • 峰村・古向村・有中村・中越村・臼谷村・滝谷村が簗瀬村に合併。
  • 明治9年(1876年) - 南名古曽村・北名古曽村が合併して名古曽村となる。(2町148村)
  • 明治11年(1878年) - 寺脇村が東家村に合併。(2町147村)
  • 明治12年(1879年
    • 1月20日 - 郡区町村編制法の和歌山県での施行により、行政区画としての伊都郡が発足。郡役所が妙寺村の遍照寺に設置。
    • 2ヶ所存在した馬場村が、南馬場村(現・橋本市南馬場)、北馬場村(現・橋本市北馬場)にそれぞれ改称。
    • 下宿村が高田村に、上宿村が真土村にそれぞれ改称。

町村制以降

ファイル:Wakayama Ito-gun 1889.png
1.橋本村 2.名倉村 3.端場村 4.山田村 5.紀見村 6.富貴村 7.学文路村 8.河根村 9.九度山村 10.天野村 11.花園村 12.大谷村 13.四郷村 14.信太村 15.応其村 16.岸上村 17.高野村 18.見好村 19.妙寺村 20.隅田村 21.恋野村 22.笠田村(紫:橋本市 桃:かつらぎ町 赤:九度山町 橙:高野町)
  • 明治22年(1889年4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。(22村)
    • 橋本村 ← 市脇村、東家村、小原田村、菖蒲谷村、橋本町、古佐田村、妻村、原田村(現・橋本市)
    • 名倉村 ← 大野村、名倉村、入郷村[飛地](現・橋本市)
    • 端場村(単独村制。現・橋本市)
    • 山田村 ← 吉原村、山田村、出塔村、柏原村、野村、神野々村(現・橋本市)
    • 紀見村 ← 辻村、橋谷村、慶賀野村、矢倉脇村、柱本村、杉尾村、境原村、細川上村、細川下村、胡麻生村、北馬場村(現・橋本市)
    • 富貴村 ← 東富貴村、西富貴村、上筒香村、中筒香村、下筒香村(現・高野町)
    • 学文路村 ← 向副村、賢堂村、横座村、清水村、西畑村、南馬場村、学文路村(現・橋本市)
    • 河根村 ← 河根村、東郷村、北又村、市平村、丹生川村(現・九度山町)
    • 九度山村 ← 九度山村、慈尊院村、入郷村[飛地を除く]、下古沢村、中古沢村、上古沢村、笠木村、椎出村(現・九度山町)
    • 天野村 ← 上天野村、下天野村、神田村、志賀村、新城村、那賀郡長谷宮村[字嶽原・長ノ盛](現・かつらぎ町)
    • 花園村 ← 簗瀬村、北寺村、新子村、池ノ窪村、中南村、久木村(現・かつらぎ町)
    • 大谷村 ← 大谷村、新在家村、大藪村、柏木村(現・かつらぎ町)
    • 四郷村 ← 滝村[飛地を除く]、広口村、平村、東谷村(現・かつらぎ町)
    • 信太村 ← 田原村、下中村、上中村、九重村、嵯峨谷村、竹尾村(現・橋本市)
    • 応其村 ← 名古曽村、小田村、伏原村、浄土寺村(現・橋本市)
    • 岸上村(単独村制。現・橋本市)
    • 高野村 ← 相之浦村、大滝村、高野山寺内、細川村、西郷村、西ヶ峯村、林村、南村、柏原村、東又村、平原村、杖ヶ藪村、花坂村、湯川村(現・高野町)
    • 見好村 ← 山崎村、教良寺村、三谷村、兄井村、寺尾村、皮張村、平沼田村、東渋田村、西渋田村、島村、星川村、星山村、御所村、日高村(現・かつらぎ町)
    • 妙寺村 ← 妙寺村、中飯降村、西飯降村、大畑村、短野村、丁ノ町村、新田村、滝村[飛地](現・かつらぎ町)
    • 隅田村 ← 河瀬村、下兵庫村、上兵庫村、中島村、中下村、芋生村、垂井村、真土村[大部分]、平野村、山内村、霜草村(現・橋本市)
    • 恋野村 ← 下上田村、中道村、赤塚村、恋野村、只野村、谷奥深村、彦谷村、須河村、南宿村、北宿村(現・橋本市)
    • 笠田村 ← 高田村、移村、背ノ山村、窪村、萩原村、笠田中村、東村、佐野村、広浦村(現・かつらぎ町)
    • 上番村が那賀郡鞆淵村の一部となる。
    • 真土村の一部が奈良県宇智郡牧野村の一部となる。
  • 明治23年(1890年) - 郡役所が橋本町に移転。
  • 明治27年(1894年5月10日 - 橋本村が町制施行して橋本町となる。(1町21村)
  • 明治30年(1897年9月1日 - 郡制を施行。
  • 明治43年(1910年)9月1日(4町18村)
    • 名倉村が町制施行・改称して高野口町となる。
    • 九度山村が町制施行して九度山町となる。
    • 妙寺村が町制施行して妙寺町となる。
  • 大正9年(1920年6月1日 - 笠田村が町制施行して笠田町となる。(5町17村)
  • 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 大正15年(1926年7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
  • 昭和3年(1928年11月1日 - 高野村が町制施行して高野町となる。(6町16村)
  • 昭和27年(1952年1月1日 - 端場村が応其村に編入。(6町15村)
  • 昭和29年(1954年8月1日 - 隅田村・恋野村が合併し、改めて隅田町が発足。(7町13村)
  • 昭和30年(1955年
    • 1月1日 - 橋本町・岸上村・山田村・紀見村・隅田町・学文路村が合併して橋本市が発足し、郡より離脱。(5町9村)
    • 3月1日 - 見好村・天野村が合併し、改めて見好村が発足。(5町8村)
    • 3月31日
      • 大谷村・四郷村・笠田町が合併して伊都町が発足。(5町6村)
      • 九度山町・河根村が合併し、改めて九度山町が発足。(5町5村)
    • 4月15日 - 高野口町・応其村・信太村が合併し、改めて高野口町が発足。(5町3村)
  • 昭和33年(1958年
    • 6月1日 - 富貴村が高野町に編入。(5町2村)
    • 7月1日 - 伊都町・妙寺町・見好村が合併してかつらぎ町が発足。(4町1村)
  • 平成17年(2005年10月1日 - 花園村がかつらぎ町に編入。(4町)
  • 平成18年(2006年)3月1日 - 高野口町が橋本市と合併し、改めて橋本市が発足。(3町)

変遷表

脚注

  1. 記載は「笠田・中村」
  2. 2.0 2.1 細川村1村として記載。
  3. 「清水組・馬場村」・「清水組馬場村ノ内・町田村」・「清水但馬場村ノ内・田宮村」に分かれて記載。
  4. 記載は鋪地村。
  5. 上湯川村・下湯川村に分かれて記載。
  6. 無高のため「旧高旧領取調帳」には記載なし。本項では便宜的に1町に数える。
  7. 明治6年とする資料もあり。

参考文献

関連項目

テンプレート:紀伊国の郡