代官山駅
代官山駅(だいかんやまえき)は、東京都渋谷区代官山町にある東京急行電鉄東横線の駅である。駅番号はTY02。
Contents
歴史
- 1927年(昭和2年)8月28日[1] - 東京横浜電鉄 渋谷 - 丸子多摩川間延伸時に開業。
- 1942年(昭和17年)5月26日 - 戦時合併により東京横浜電鉄が東京急行電鉄に改組、同社の駅となる。
- 1986年(昭和61年)4月1日 - ドアカットの解消のため、渋谷寄りに仮設駅を設置。同時に旧駅舎の改良工事始まる。
- 1989年(平成元年)3月23日 - 現駅舎使用開始。
- 2013年(平成25年)3月16日 - 東京メトロ副都心線との相互直通運転に伴い当駅~渋谷間が地下化。夜間に地下化工事が行われる。
駅構造
相対式ホーム2面2線、橋上駅舎を持つ地上駅であるが、急斜面にあるため、中目黒方面は一部代官山トンネル内にある。
以前は、ホームがトンネルと踏切に挟まれた位置にあり、ホーム延長ができず有効長が短く、20m車(8000系など)で5両分、18m車(7000系など)でも6両分しかなかった。このため、18m車8両編成や20m車6・7両編成の列車は中目黒寄り1~2両のドアを締切(ドアカット)としていた[1]。後に、踏切の閉鎖・廃止によるホーム延長、およびトンネル内へのホーム延長により、8両編成分の有効長を確保する工事が行われ、ドアカットは解消している[1]。これらの要素はやはり渋谷駅の隣に位置する京王井の頭線神泉駅においても、状況がよく似ていた。
なお、このホーム延長問題においては、踏切廃止への反対など、若干の混乱が起こった。近隣の中目黒駅や恵比寿駅から距離があまり離れていないことから、「代官山駅が廃止されるのではないか?」という噂も地元では一部で囁かれ、これを懸念した運動も起こった[2]。結果としては、前述の通り駅は廃止されず、踏切廃止・トンネル部分のホーム延伸が行われた。
2013年(平成25年)3月16日の東京メトロ副都心線との相互直通運転に対応するため、渋谷駅から当駅まで地下化工事が行われた。地下化に伴い当駅中程から渋谷方にかけて緩やかな下り勾配となった[3]。このとき、渋谷1号踏切も廃止された。
なおこの工事は、市街地であり仮線路の用地も確保が困難だったため、すでに目黒駅等の地下化工事で実績を積んでいる仮線を必要としない「STRUM工法」で行われた[4][5][6]。また、この工事が完了後、ホームドアおよび優等列車対応通路の設置に伴う工事を実施。停車位置を元町・中華街寄りに2m移動した他、渋谷寄りにホームを2両分延長している。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | TY 東横線 | 下り | 中目黒・自由が丘・横浜・15px みなとみらい線 元町・中華街方面 |
2 | 上り | 渋谷・F 副都心線 池袋・SI 西武線 所沢・![]() |
- Daikan-yama Station North Exit.jpg
北口(2010年3月20日)
- Daikan-yama Station Main Gates.jpg
正面口・西口・東口方面改札(2010年3月20日)
- Daikan-yama Station North Gates.jpg
北口改札
(2010年3月20日) - Daikanyama-Sta-Platform.JPG
ホーム(2016年8月13日)
切替工事の様子
- Daikan-yama Station Platform.jpg
ホーム(2010年3月20日)
- Daikan-yama Station Platform with 9000Series.jpg
上りホームを通過する急行電車(2010年3月20日)
- STRUMethod.JPG
切り換え後の様子 上が切り換え前の線路(2013年4月28日)
利用状況
2017年(平成29年)度の1日平均乗降人員は32,148人である[7]。
近年の1日平均乗降人員と乗車人員は下記の通り。
年度 | 1日平均 乗降人員[9] |
1日平均 乗車人員[10] |
出典 |
---|---|---|---|
1990年(平成 | 2年)6,690 | [* 1] | |
1991年(平成 | 3年)7,380 | [* 2] | |
1992年(平成 | 4年)7,748 | [* 3] | |
1993年(平成 | 5年)8,197 | [* 4] | |
1994年(平成 | 6年)8,710 | [* 5] | |
1995年(平成 | 7年)8,932 | [* 6] | |
1996年(平成 | 8年)9,192 | [* 7] | |
1997年(平成 | 9年)9,614 | [* 8] | |
1998年(平成10年) | 10,241 | [* 9] | |
1999年(平成11年) | 10,937 | [* 10] | |
2000年(平成12年) | 12,258 | [* 11] | |
2001年(平成13年) | 13,548 | [* 12] | |
2002年(平成14年) | 28,311 | 12,940 | [* 13] |
2003年(平成15年) | 26,744 | 12,251 | [* 14] |
2004年(平成16年) | 24,562 | 11,570 | [* 15] |
2005年(平成17年) | 24,168 | 11,558 | [* 16] |
2006年(平成18年) | 24,154 | 11,553 | [* 17] |
2007年(平成19年) | 24,676 | 11,713 | [* 18] |
2008年(平成20年) | 24,797 | 11,756 | [* 19] |
2009年(平成21年) | 24,259 | 11,526 | [* 20] |
2010年(平成22年) | 23,596 | 11,210 | [* 21] |
2011年(平成23年) | 24,903 | 11,868 | [* 22] |
2012年(平成24年) | 28,693 | 13,642 | [* 23] |
2013年(平成25年) | 29,483 | 14,145 | [* 24] |
2014年(平成26年) | 30,171 | 14,491 | [* 25] |
2015年(平成27年) | 32,420 | 15,563 | [* 26] |
2016年(平成28年) | 32,078 | 15,400 | [* 27] |
2017年(平成29年) | 32,148 |
駅周辺
代官山は1990年代より東京において青山、原宿と並ぶお洒落なファッションの街として広く知られるようになった。ブティックなどのファッション関連専門店と店舗デザイナーによるカフェやレストランに代表される飲食店が多く集まっている。駅正面口に行くには鑓ヶ崎交差点と代官山交番前交差点の間にある脇道を進入する必要があり(しかも案内板はない)、そこから明治通りにつながる道路にある代官山駅入口交差点からでは北口にしか行くことができない。
渋谷駅との間で東横線を地下化(前述)した跡地では、東急グループが店舗・オフィスやホテル、保育所、渋谷川沿いの遊歩道などを整備する「渋谷代官山Rプロジェクト」を着工した[11][12]。
- 代官山アドレス
- LOG ROAD DAIKANYAMA
- 代官山蔦屋書店
- 渋谷代官山郵便局
- みずほ銀行研修会館
- NTT渋谷ビル
- シマダヤ本社
- 日本銀行目黒分館
- 渋谷区立スポーツプラザ
- ショップアランジアロンゾ 東京・代官山店
- ヒルサイドテラス
- 産業能率大学代官山キャンパス
- 東京都立第一商業高等学校
- 代官山東急アパートメント
- 猿楽古代住居跡公園
- 西郷山公園
- 菅刈公園
デンマーク大使館
エジプト大使館
セネガル大使館
ギニア大使館
マレーシア大使館
リビア人民局(大使館)
アラブ首長国連邦大使館
バス路線
- 代官山駅
- 代官山駅入口
駅名の由来
駅設置当時、東京府豊多摩郡渋谷町大字下渋谷字代官山に立地していたことから、地名を採ったもの。
隣の駅
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 宮田道一 『東急の駅 今昔・昭和の面影』 JTBパブリッシング、2008-09-01。ISBN 9784533071669。
- ↑ 当時の経緯を示したブログ
- ↑ もっとも、トンネルに入った直後、急勾配となる。
- ↑ 東急建設 STRUM工法の技術紹介
- ↑ STRUM工法 - 日本ファブテック
- ↑ この様子はNHKの「ドキュメント72時間」でも放映された。
- ↑ 2017年度乗降人員 - 東急電鉄
- ↑ 渋谷区勢概要 - 渋谷区
- ↑ 各種報告書 - 関東交通広告協議会
- ↑ 東京都統計年鑑
- ↑ “新たに東横線線路跡地開発「渋谷代官山Rプロジェクト」の計画概要を発表”. 東急ニュースリリース. . 2017-6-10閲覧.
- ↑ “東急、代官山で再開発、ホテルや保育所”. 日本経済新聞ニュース. (2017年4月5日)
出典
- 東京都統計年鑑
- ↑ 東京都統計年鑑(平成2年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成3年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成10年) (PDF)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成12年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成13年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成14年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成15年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成16年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成17年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成18年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成19年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成20年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成21年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成22年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成23年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成24年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成25年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成26年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成27年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成28年)