井岡弘樹

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テンプレート:Boxing statsbox 井岡 弘樹(いおか ひろき、1969年1月8日 - )は、日本の元プロボクサータレント

第2代日本ミニマム級王者、元WBC世界ミニマム級王者、元WBA世界ライトフライ級王者。大阪府堺市出身。現役時代はグリーンツダボクシングクラブ所属。エディ・タウンゼントの最後の愛弟子。井岡ボクシングジム初代会長。現在はよしもとクリエイティブ・エージェンシー所属タレント(マネジメント契約)として活動する傍ら、井岡ボクシングトレーニングジム(通称:井岡弘樹ジム)の会長も務める。右ボクサータイプ。大阪経済大学経営学部在学中。

人物

元々は野球少年で南海ホークス友の会会員。ボクシング好きの父に影響されて赤井英和に憧れ、中学2年生の時に赤井が所属する三和ツダジム(現・グリーンツダジム)へ兄・井岡一法とともに入門。

入門当初から将来の世界王者として津田博明会長に期待され、海老原博幸藤猛柴田国明ら多くの世界王者を輩出した名伯楽エディ・タウンゼントの指導を受ける(後に、エディが指導した最後の世界王者となる)。

エディがデビュー前の少年の指導を任されることは異例であったが、井岡は津田会長の期待通りに成長し、デビュー前から当時の日本王者や世界ランカークラスの選手を圧倒する実力を身に付けており、義務教育終了と同時に三和ツダジムでの合宿を経て17歳でプロデビュー。

1986年1月23日、関西の選手としては異例の後楽園ホールでのデビュー戦(ミニマム級第1号選手、日本プロボクシング史上初の同級の公式試合)を行い、井岡は3回KO勝利でデビュー戦を飾り以降も連勝街道を走る。

恵まれた体格を生かしたアウトボクシング、軽量級らしい伸びのある左ジャブ・右ストレートを武器に国内最年少の18歳9ヶ月10日でWBC世界ミニマム級王座を獲得した。

1991年12月にはWBA世界ライトフライ級王座も獲得しファイティング原田柴田国明に続き史上3人目となる世界王座2階級制覇を達成した。

  • 1987年、第2代日本ミニマム級王者(獲得時の最年少日本王者であり、国内最年少世界王者[1][2]ともに2014年5月現在も破られていない)
  • 1987年、WBC世界ミニマム級王者
  • 1991年、WBA世界ライトフライ級王者

サウスポースタイルの対戦相手を苦手としており、ナパ・キャットワンチャイ戦以降は、所属ジム会長が世界戦(飯田覚士戦)以外はマッチメイクでサウスポーの選手を避けていたというエピソードもある。

現役時代の主な入場曲は映画トップガン劇中歌であるTEENA MARIEの「LEAD ME ON」と映画ロッキー3主題歌であるSurvivorの「Eye of the Tiger」。

2002年8月25日、一法とともに井岡ボクシングジムを設立。初代会長を務めた。

2013年2月に行われた西日本ボクシング協会会長選挙で当選を果たし、4月1日より任期3年で就任[3]

2013年6月1日付で井岡ジムの会長職を一法に禅譲し、自身は「井岡弘樹ジム」を設立(実際は井岡ジムの別施設が独立して西日本協会加盟)して会長となる[4]

現役時代のライバルに元WBA・WBC世界ミニマム級王者で後に日本プロボクシング協会会長も務めた大橋秀行がおり、両者の対戦がファンから熱望されていたものの、結局は実現しなかった。

2012年6月20日に愛弟子であり自身の甥(一法の長男)の井岡一翔世界王座統一戦を戦った相手は、大橋の愛弟子である八重樫東であったため「20年越しの代理戦争」と報道された[5]

家族

井岡家は村上水軍の末裔で父の代まで周防大島で漁業を営んでいた[6]

2003年に結婚した妻は吹田市にある正福寺の住職の娘[7]

兄・一法も元ボクサーで、フェザー級で2戦2KO勝を残すも1年足らずで引退。井岡ジムのトレーナー兼プロモーターを務めた後、2013年6月1日より「井岡ボクシングジム・プロフェッショナル」と改名された同ジム会長に就任し、井岡弘樹ジムのプロモーターも兼任。

前述の甥である一翔もプロボクサーで井岡ボクシングジム・プロフェッショナルに所属しており、自身と同じく2階級制覇を果たしている(元WBA・WBC世界ミニマム級統一王者、元WBA世界ライトフライ級王者)。

経歴

  • 1986年1月23日、17歳の誕生日を待ってプロデビューし、3回KOで勝利。
  • 1987年7月8日、小野健治を下し、日本ミニマム級王座獲得。これは日本プロボクシング史上最年少記録。
  • 1987年10月18日、9戦目にして世界初挑戦。新設されたばかりのWBC世界ミニマム級王座決定戦に出場。マイ・トンブリフラム(タイ)を12回判定に降し、日本国内最年少新記録となる18歳9ヶ月10日で世界王座獲得。また、日本のジムに所属する選手の9戦目での世界王座獲得は、具志堅用高と並ぶ国内最短記録(当時=現在は田中恒成の5戦目)。
  • 1988年1月31日、初防衛戦。元IBF同級王者にしてWBC1位の指名挑戦者、李敬淵(韓国)に12回TKO勝ち。この試合が井岡の世界戦唯一のKO勝ち。病床の恩師エディ・タウンゼントに捧げる勝利で、この翌日にエディは死去。
  • 1988年6月5日、2度目の防衛戦。ナパ・キャットワンチャイタイ)と対戦し、引き分けで辛くも防衛成功。最終12回、挑戦者の強打でダウン寸前にまで追い込まれるも、終了のゴングが30秒早く鳴らされた疑惑の試合となった。
  • 1988年11月13日、3度目の防衛戦。ナパと再戦し、12回判定負け。王座から陥落した。
  • 1989年6月10日、世界再挑戦。ナパと三たび対戦したが、11回TKO負けで王座返り咲きならず。その後、村田英次郎の指導を受ける。
  • 1991年12月17日、WBA世界ライトフライ級王者柳明佑(韓国)に挑戦。無敗で17度防衛中の絶対王者をアウトボクシングで攻略。圧倒的不利の予想を覆し、12回判定勝ち。日本人3人目の世界王座2階級制覇達成。
  • 1992年3月31日、初防衛戦。ノエル・ツニャカオ(フィリピン、元WBC世界フライ級王者マルコム・ツニャカオの兄)と対戦し、12回判定勝ち。
  • 1992年6月15日、2度目の防衛戦。元WBAミニマム級王者金奉準(韓国)と対戦し、12回判定勝ち。
  • 1992年11月18日、3度目の防衛戦で前王者・柳と再戦したが、12回判定負けで王座陥落。
  • 1993年6月23日、日本人初の3階級制覇を目指し、フライ級で世界挑戦。WBA世界同級王者デビッド・グリマンベネズエラ)に挑むも、8回TKO負け。3階級制覇達成ならず。
  • 1995年10月17日、WBA世界フライ級王座に再挑戦。前年にグリマンを降して王者となったセーン・ソー・プルンチット(タイ)に挑むも10回TKO負け。またも3階級制覇は達成されず、その後、一時的にマック・クリハラの指導を受ける。
  • 1997年2月25日、WBA世界フライ級王座に三たび挑戦。前年にセーンを降して王者となったホセ・ボニージャベネズエラ)に挑むが、7回TKO負けでまたしても3階級制覇達成はならなかった。その後、フライ級での世界王座奪取を断念し、スーパーフライ級に転向。
  • 1998年4月29日、WBA世界スーパーフライ級王者飯田覚士に挑戦。フルラウンドにわたり一進一退の攻防を展開するも、12回判定負け。
  • 1998年12月19日、かつてのジムメイトでもあり後のWBC世界スーパーフライ級王者徳山昌守とノンタイトル戦を行うも、5回TKO負け。世界戦以外の試合で初の敗戦を喫した。この試合後、控え室で所属ジムの津田博明会長と報道陣をシャットアウトして30分間の話し合いを持ち、井岡は引退を決意。津田会長曰く「井岡とは、普通の試合(=世界戦以外の試合)に一度でも負けたら引退すると決めていた」。

戦績

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獲得タイトル

脚注

  1. 世界単位で見れば元3階級制覇王者ウィルフレド・ベニテス17歳6ヶ月で最年少世界王座戴冠記録を保持している。
  2. 2007年10月11日、当時18歳9ヶ月5日だった亀田大毅が記録更新を狙ってWBC世界フライ級王者内藤大助に挑戦したが判定負けにより王座奪取はならず更新されなかった。
  3. “新会長に井岡氏=西日本ボクシング協会”. 時事通信. (2013年2月10日). http://www.jiji.com/jc/zc?key=%b0%e6%b2%ac&k=201302/2013021000114 
  4. 「井岡ジム」「井岡弘樹ジム」併存へ デイリースポーツ 2013年5月27日
  5. “20年越しの代理戦争「井岡VS大橋」”. 産経新聞. (2012年6月19日). http://sankei.jp.msn.com/sports/news/120619/mrt12061918040003-n1.htm 
  6. “井岡、墓前に2階級制覇誓う「今度も結果を残したい」”. スポーツニッポン. (2012年12月7日). http://www.sponichi.co.jp/battle/news/2012/12/07/kiji/K20121207004720070.html 
  7. “井岡さんが来月婚姻届提出 元ボクシング世界王者”. 47NEWS. (2003年1月28日). http://www.47news.jp/CN/200301/CN2003012801000520.html 

関連項目

外部リンク

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