二本松市
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二本松市(にほんまつし)は、福島県中通りの北に位置する市である。「智恵子抄」に詠われた安達太良山と阿武隈川で知られる。
Contents
概要
福島県を代表する城下町のひとつに数えられ、多くの観光資源を有する。二本松城は、福島県内の若松城(会津若松)、白河小峰城(白河)と共に、日本100名城にも選定されている。その城下で執り行われる「二本松提灯祭り」は、福島県内で行われる神社例大祭の中でも、群を抜く規模と参加者の威厳を肌で感じられる祭りである。
二本松市は菊の城下町と称され、日本最大級の菊人形展「二本松の菊人形」が行われている。市の西方には二本松市のシンボルでもある安達太良山があり、温泉地として岳温泉が知られている。
福島県内で会津と並ぶ、古くからの日本酒酒造メーカーを多く抱えている地域でもあり、市を代表する産業のひとつである。
東京都心からは250km。県庁所在地の福島市から二本松市はおよそ20km圏内に位置し、経済や文化など様々な面で、密接な関係にある。
地名の由来は旅人の目印となった二本の松があったことからとされる。古城・四本松城から二本の松を移植したことからとする説もある[1]
市勢
- 人口
- 男性:28,299人
- 女性:29,353人
- 世帯数:19,549世帯
- 人口密度:167.28人/km2
地理
西の市境付近に安達太良山があり、西部は安達太良山の裾野が広がり標高が高く岳温泉や塩沢温泉などが点在する。東部の市街地付近を阿武隈川が北進する。
- 二本松市には、富士山が見える北限の日山(北緯37度32分23秒、富士山との距離298.969Km、元・岩代町)、北端の羽山(北緯37度33分35秒、富士山との距離297.342Km、元・東和町)がある[2]。
歴史
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行に伴い、安達郡(旧)二本松町,塩沢村,岳下村,杉田村,石井村,大平村が成立。
- 1955年(昭和30年)1月1日 - 安達郡(旧)二本松町・塩沢村・岳下村・杉田村・石井村・大平村が合併し、二本松町となる。
- 1958年(昭和33年)10月1日 - 市制を施行し、二本松市となる。
- 2005年(平成17年)12月1日 - (旧)二本松市と安達郡安達町・岩代町・東和町が合併し、新「二本松市」発足。
- 2011年(平成23年)3月11日 - 東日本大震災が発生。二本松市で震度6弱を観測。[3]
行政
市長
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
市長職務執行者 | 菅沢伝良 | 2005年12月1日 | 2005年12月24日 | 旧安達町長 |
初 - 2代 | 三保恵一 | 2005年12月25日 | 2013年12月24日 | |
3代 | 新野洋 | 2013年12月25日 | 2017年12月24日 | |
4代 | 三保恵一 | 2017年12月25日 | 現職 |
経済
産業
主な産業は、二本松伝統家具が挙げられる。丹羽光重の二本松城大改修の際に、宮大工が家具や建具を作ったことが起源[4]。市内竹田に家具工芸店が集まり、1996年からは毎年9月に二本松家具まつりが開催されている[5]。
- 酒造
- 製造業
- 株式会社CKF(カルソニックカンセイ福島(カルソニックカンセイ連結子会社))
- 柳沼プレス工業
- ハネダユニテック福島工場
- 預金取扱金融機関
- 東邦銀行 1支店
- 福島銀行 1支店
- 大東銀行 1支店
- 二本松信用金庫 6支店
- 福島県商工信用組合 1支店
- 東北労働金庫 1支店
- ふくしま未来農業協同組合 5支店
- 福島さくら農業協同組合 1支店(津島支店仮設移転中)
郵便
- 二本松郵便局(集配局)
- 岩代郵便局(集配局)
- 安達郵便局
- 太田郵便局
- 上川崎郵便局
- 木幡郵便局
- 渋川郵便局
- 杉田郵便局
- 岳温泉郵便局
- 百目木郵便局
- 東和郵便局
- 戸沢郵便局
- 新殿郵便局
- 二本松大平郵便局
- 二本松亀谷郵便局
- 二本松竹田町郵便局
- 平石郵便局
- 岳下簡易郵便局
姉妹都市・提携都市
地域
人口
二本松市(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
教育
- 高等学校
- 中学校
- 二本松市立二本松第一中学校
- 二本松市立二本松第二中学校
- 二本松市立二本松第三中学校
- 二本松市立安達中学校
- 二本松市立小浜中学校
- 二本松市立岩代中学校
- 二本松市立東和中学校
- 小学校
- 二本松市立安達太良小学校
- 二本松市立大平小学校
- 二本松市立塩沢小学校
- 二本松市立杉田小学校
- 二本松市立岳下小学校
- 二本松市立二本松北小学校
- 二本松市立二本松南小学校
- 二本松市立原瀬小学校
- 二本松市立石井小学校
- 二本松市立油井小学校
- 二本松市立渋川小学校
- 二本松市立川崎小学校
- 二本松市立小浜小学校
- 二本松市立新殿小学校
- 二本松市立旭小学校
- 二本松市立東和小学校
- 浪江町が設置する公立学校(浪江町民のみ通学可)
- 浪江町立浪江中学校 - 浪江町立浪江東中学校・津島中学校を統合して避難中。
- 浪江町立浪江小学校 - 震災前の6校を統合して旧二本松市立下川崎小学校に避難中。
- 浪江町立津島小学校 - 2014年より再開。浪江小学校と同じ旧下川崎小学校に設置。
交通
- 鉄道
- 路線バス
- 高速バス
- 福島・二本松・郡山 - 名古屋(夜行高速バス)<福島交通、名鉄バス>
- 福島・二本松・郡山 - 新宿(あぶくま号)<福島交通、JRバス関東、JRバス東北>
- 仙台・二本松 - 日立・勝田・水戸・笠間 <茨城交通>
- 福島・二本松・郡山 - 成田空港 <千葉交通>
- 仙台 - 二本松 - 郡山 - 須賀川 <福島交通、JRバス東北、宮城交通>
- 福島 - 二本松 - 小野 - いわき <福島交通・新常磐交通>
- 福島 - 二本松 - 郡山 <福島交通>
- 仙台空港 - 福島 - 二本松 - 会津若松・東山温泉 <会津乗合自動車・福島交通>
- 二本松バスストップ(二本松IC併設)
- 高速道路
- 道路
- 国道4号
- 国道349号
- 国道459号
- 福島県道30号本宮土湯温泉線
- 福島県道39号川俣安達線
- 福島県道40号飯野三春石川線
- 福島県道62号原町二本松線
- 福島県道73号二本松金屋線
- 二本松市道郭内根崎線(旧奥州街道)
観光
- 二本松城 - 別名は霞ヶ城、県立霞ヶ城公園にあり、江戸期には二本松藩(丹羽氏)の居城。国史跡。十万三千石。戊辰戦争での悲話、二本松少年隊も有名。
- 旧二本松藩戒石銘碑
- 岳温泉
- くろがね温泉
- 旧奥州(陸羽)街道(日本の道100選)
- 霞ヶ城公園(日本さくら名所100選)
- 石井の七福神と田植踊 - 1995年(平成7年)12月26日に国の重要無形民俗文化財に指定された。
- 木幡の幡祭り - 2004年(平成16年)2月16日に国の重要無形民俗文化財に指定された。
- 二本松提灯祭り - 毎年10月4・5・6日開催、伝統三百余年、7台の太鼓台にそれぞれ300個余りの提灯をつけて町内を曳き回す。
- 二本松の菊人形 - 毎年10月から11月に開催される菊人形展。日本三大菊人形に数えられる。当市の大きな観光事業のひとつ。
- 二本松市文化センター
- 二本松市民会館
- 二本松市青年の家
- 二本松勤労青少年ホーム
- 二本松市コンサートホール
- 二本松市東和文化センター
- 二本松市市民交流センター
- サテライトあだたら(競輪場外車券売場)
- エビスサーキット
- エスエスパークサーキット
- 東北サファリパーク
- 塩沢温泉
- 二本松塩沢スキー場
- 木幡山
- 小浜城跡(史跡公園)
- 小手森城跡
- 百目木城跡
- 宮森城跡
- 粟ノ須古戦場(粟ノ須の戦い)
- 合戦場のしだれ桜
- 杉沢の大杉
- 稚児舞台
- 阿武隈競艇場
- 原瀬上原遺跡(縄文時代の遺跡)
- 智恵子の生家・記念館
- 智恵子の杜公園
- スカイピアあだたら
出身有名人
- 渡辺敏 - 教育者 初代長野県高等女学校(現長野西高校)長 浅岡一は実弟
- 浅岡一 - 教育者 長野県師範学校長、福島県立会津中学校長などを歴任 渡辺敏は実兄
- 高橋信次 (放射線医学者)
- 朝河貫一 - 歴史学者(1873年(明治6年)12月20日 - 1948年(昭和23年)8月10日)
- 根本愚洲 - 画家
- 高村智恵子 - 女流洋画家、彫刻家で詩人でもある高村光太郎の妻、智恵子抄で有名
- 上崎美恵子 - 児童文学作家
- 橋本高昇 ‐ 木工彫刻家 (元日展理事長、旭日中綬章受章、文化功労者の橋本賢太郎の父)
- 藤井敬之 - ミュージシャン(音速ライン)
- 遠藤ミチロウ - ミュージシャン
- みつまJAPAN'(旧・芸名:「美妻隆盛」) - お笑い芸人
- 萬代宏樹 - プロサッカー選手
- 安斎隆 - セブン銀行社長
- UME。 - 歌手
- 樋口達哉 - オペラ歌手 2018年二本松市観光大使に就任
- 大山忠作 - 画家
- 田辺裕信 - 騎手
- 木村若友 - 浪曲師
- 藤見嶽虎之助 - 元力士
- 保住昭一 - 法学者
- 細雪純 - 漫画家
脚注
- ↑ 宗形直蔵『二本松町に関する略史』福島県立安達中学校奨学会 1937年(昭和12年)5月15日
- ↑ ズームイン!!SUPER - 富士山に魅せられた人 (2001/02/23 放送)福島中央テレビ 番組情報 ライブラリ
- ↑ 東和地区の「二本松市針道」は震度計周辺の地盤が被害を受け、機能を一時停止した。また、本震以降4月21日までの震度は「不明」扱いとなっている。
- ↑ 二本松伝統家具(福島県観光物産交流協会)
- ↑ 観光・物産情報館(二本松市)
- ↑ 「日本の道100選」研究会 2002, p. 8.
- ↑ 7.0 7.1 7.2 「日本の道100選」研究会 2002, pp. 48-49.
参考文献
- 「日本の道100選」研究会 『日本の道100選〈新版〉』 国土交通省道路局(監修)、ぎょうせい、2002-06-20。ISBN 4-324-06810-0。
関連項目
外部リンク
典拠レコード: