九点円
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九点円(きゅうてんえん)は、三角形において特定の9個の点を通る円の名称である。発見した人の名前から、オイラー円・フォイエルバッハ円とも呼ばれる。
Contents
概要
九点円は三角形の以下の9個の点を通る。
- 3辺の中点
- 3頂点から対辺に下ろした垂線の足
- 垂心と3頂点の中点
九点円の中心はオイラー線上の垂心と外心の中点であり、半径は外接円の半分である。
歴史
三角形上の6個の点(上述の点のうち辺上にあるもの)を通るものは、フランスのジャン=ヴィクトル・ポンスレとシャルル・ブリアンションによって最初に発見された。この円は六点円と呼ばれていたが、現在六点円は三角形上の別の円をさす名称となっている。その後、ドイツのカール・フォイエルバッハが残りの3点が同じ円上にあることを予想した。さらにその後、フランスのオルリー・テルケムが厳密な証明を与え、この円を九点円と命名した。
この円の存在をオイラーが18世紀に証明していたともいわれる。
九点円の定理の証明
右図で四角形ELMGを作る。中点連結定理より、EG・LM・BCは平行。EL・AIも平行となる。
AI・BCは垂直。以上より、四角形ELMGは長方形で、同一円周上にある。又、その長方形の対角線は、円の直径となる。
角LJGは90゜よって、Jは円の円周上にあることが分かる。四角形KLFGも同様。しかし、三点ILGを通る円は一つしかないので、
上記の二つの円は一致する。以上より、9点が同一円周上にあることが分かる。
定理
フォイエルバッハの定理
フォイエルバッハは、1822年に以下の定理を証明している。
- 九点円は内接円と傍接円に接する。
この定理は「フォイエルバッハの定理」と呼ばれる、九点円に関する最も有名な定理のひとつである。
九点円と内接円の接点をフォイエルバッハ点と呼ぶ。
その他の定理
他に以下のような定理がある。
- 三角形の3個の頂点と垂心の4点のどの3個を選んでも、その三角形に対する九点円は同じになる。
- 外接円の対蹠点上にある2点から導かれる2本のシムソン線は、九点円上で直交する。
- 垂心と外接円上の任意の点の中点は九点円上にある。
また、九点円の定理から以下の定理も導かれる。
- 三角形の内心と傍心、傍心同士の中点は外接円上にある。