中華民国国歌
中華民國國歌 | |
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Zhōnghuá Míngúo gúogē(漢語拼音) | |
和訳例:中華民国国歌 | |
関連画像 | |
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別名 | 三民主義 |
作詞 | 孫文の演説より(1924年) |
作曲 | 程懋筠(1928年) |
採用時期 |
1937年(事実上) 1943年(法律上) |
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中華民国国歌(ちゅうかみんこくこっか)は中華民国の国歌。しばしば三民主義(ウェード式:San Min Chu-i;拼音: )という名で呼ばれる。
概要
歌詞は、中華民国国父の孫文による『三民主義思想』から基づいて、1924年に中国国民党によって設立された黄埔軍官学校(陸軍士官学校)の開校式で、孫文が述べた訓示の内容である[1]。
胡漢民 (Hu Han-min; Hú Hànmín)、戴季陶 (Tai Chi-tao; Dài Jìtáo)、廖仲愷 (Liao Chung-k'ai; Liào Zhōngkǎi)、邵元沖 (Shao Yüan-ch'ung; Shào Yuánchōng)作詞、程懋筠 (Ch'eng Mao-yün; Chéng Màoyún) 作曲。
かつては、国歌演奏時不起立の者に罰金刑を科したり、タイ王国と同様、映画上映前に必ず国歌を流さなければいけなかったが、中華民国の民主化に伴い、全て廃止された。
2004年6月30日までは、中華民国の国際放送である台湾国際放送で、放送開始時のインターバル・シグナルに、オーケストラによる国歌演奏が放送されていた。国歌演奏の放送が取りやめになったのは、同日本語放送によると、他国の国際放送で国歌演奏が放送されていないことや、放送内容の充実化が理由であると述べている。
なお、今でも地上波の台湾電視では、放送開始時にオーケストラ演奏による国歌が流れる(ただし日本と同様、24時間放送がほとんどの為、放送が休止する月曜早朝のみ)。国歌演奏前には「奏国歌時、請保持粛静」のテロップが表示される。映像は行政院新聞局で作られたものである。
ただし、オリンピックやワールドカップなどの世界大会で、中華民国の選手が出場するときには、中華民国国歌ではなく『国旗歌』が用いられている。
歌詞
中国語(正体字) | 中国語(簡体字) | 日本新字体表記 |
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<poem lang="zh-tw">
三民主義,吾黨所宗; 以建民國,以進大同。 咨爾多士,爲民前鋒; 夙夜匪懈,主義是從。 矢勤矢勇,必信必忠; 一心一德,貫徹始終。</poem> |
<poem lang="zh-hans">
三民主义,吾党所宗; 以建民国,以进大同。 咨尔多士,为民前锋; 夙夜匪懈,主义是从。 矢勤矢勇,必信必忠; 一心一德,贯彻始终。</poem> |
<poem>
三民主義、吾党所宗; 以建民国、以進大同。 咨爾多士、為民前鋒; 夙夜匪懈、主義是従。 矢勤矢勇、必信必忠; 一心一徳、貫徹始終。</poem> |
発音
注音符号 | ウェード式 | 拼音 |
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<poem lang="zh">
ㄙㄢ ㄇㄧㄣˊ ㄓㄨˇ ㄧˋ, ㄨˊ ㄉㄤˇ ㄙㄨㄛˇ ㄗㄨㄥ; ㄧˇ ㄐㄧㄢˋ ㄇㄧㄣˊ ㄍㄨㄛˊ, ㄧˇ ㄐㄧㄣˋ ㄉㄚˋ ㄊㄨㄥˊ。 ㄗ ㄦˇ ㄉㄨㄛ ㄕˋ, ㄨㄟˋ ㄇㄧㄣˊ ㄑㄧㄢˊ ㄈㄥ; ㄙㄨˋ ㄧㄝˋ ㄈㄟˇ ㄒㄧㄝˋ, ㄓㄨˇ ㄧˋ ㄕˋ ㄘㄨㄥˊ。 ㄕˇ ㄑㄧㄣˊ ㄕˇ ㄩㄥˇ, ㄅㄧˋ ㄒㄧㄣˋ ㄅㄧˋ ㄓㄨㄥ; ㄧˋ ㄒㄧㄣ ㄧˋ ㄉㄜˊ, ㄍㄨㄢˋ ㄔㄜˋ ㄕˇ ㄓㄨㄥ。</poem> |
<poem lang="zh">
San-min-chu-i, Wu-tang so-tsung; I-chien min-kuo, I-chin ta-t`ung. Tzu êrh to-shih, Wei min ch`ien-fêng; Su-yeh fei-hsieh, Chu-i shih ts`ung. Shih ch`in shih yung, Pi hsin, pi chung; Yi-hsin i-te, Kuan-ch`e shih-chung.</poem> |
<poem lang="zh">
Sānmínzhǔyì, Wúdǎng suǒzōng; Yǐjiàn mínguó, Yǐjìn dàtóng. Zī ěr duōshì, Wèi mín qiánfēng; Sùyè fěixiè, Zhǔyì shì cóng. Shǐ qín shǐ yǒng; Bì xìn, bì zhōng; Yìxīn yìdé, Guànchè shǐzhōng.</poem> |
大意
<poem> 三民主義は、我が党の指針。 これで民国を建設し、これで大同(=世界平和)に進む。 ああ、あなた方多くの人々は、民の為の模範となって、 朝から夜まで怠けることなく、(三民)主義に従おう。 勤勉であれ、勇敢であれ。必ず信じ必ず忠実であれ。 心と美徳を一つにして、最後まで(三民主義を)貫徹しよう。 </poem>
書き下し
<poem> 三民主義は、吾が黨の宗とする所、 以て民國を建て、以て大同に進まん。 咨、爾ら多士、民の前鋒と爲り、 夙夜懈らず、主義に是れ從ふ。 勤を矢ひ、勇を矢ひ、必ず信じ、必ず忠にして、 一心一德、貫徹始終なれ。 </poem>
- 「三民主義」とは、孫文が発表した中国国民党の基本綱領であり、中華民国憲法にも記載されている。
- 「民国」とは、和製漢語の「共和国」に相当する中国語。この場合は当然「中華民国」を指す。
- 「吾党」とは、中国国民党を指しているが[1]、現在においては「全ての国民」の意と解釈されている。
- 「咨」は、現代中国語では使用されなくなった感嘆詞である。
- 原文は韻文であり、全ての行の終わりが「ng」で終わるように作詞されている。
余談
中華民国では、国歌は基本的に幼稚園児の頃から歌うようになっている。そのため、中華民国国民(台湾出身者)は全員歌う事が出来るので、歌えない者は国外からの不法滞在者だと分かる。実際、過去に台湾訛りの北京語を完璧に操るも国歌が歌えず、中華人民共和国からの密入国者であることが発覚して逮捕された者もいた。しかし、日本統治時代で教育を受けた世代の国民は、元々北京語が苦手なこともあり、歌えない事が多い。
また、中国国民党に弾圧された人々や民主進歩党の党員にとって、歌詞への拒否感も強い[1]。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 呂欣ケイ (2015年10月10日). “次期総統有力の蔡英文氏、国歌に“拒絶反応” その理由とは/台湾”. フォーカス台湾 . 2015閲覧.
関連項目
卿雲歌 - 三民主義歌以前(1913-1928)の中華民国の国歌