中央林間駅
中央林間駅(ちゅうおうりんかんえき)は、神奈川県大和市中央林間三丁目・四丁目にある小田急電鉄・東京急行電鉄の駅である。小田急江ノ島線と東急田園都市線が利用可能である。
Contents
利用可能な鉄道路線
歴史
- 1929年(昭和4年)4月1日 - 小田急江ノ島線の中央林間都市駅として開業[1]。「直通」の停車駅となる。各駅停車は新宿 - 稲田登戸(現・向ヶ丘遊園)のみで運行されていた。
- 1941年(昭和16年)10月15日 - 中央林間駅に改称[1]。
- 1945年(昭和20年)6月 - 「直通」が廃止され各駅停車が全線で運行されることとなり、その停車駅となる。
- 1946年(昭和21年)10月1日 - 「準急」が設定され、停車駅となる。
- 1984年(昭和59年)4月9日 - 東急田園都市線の駅が開業し、乗換駅となる。同時に帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)半蔵門線の車両が乗入開始[1]。また同日の開業に合わせ、日本最初の電子連動装置の実運用が開始される。
- 1990年(平成2年)3月27日 - 小田急江ノ島線の急行停車駅となる。
- 1996年(平成8年)4月26日 - 東急田園都市線の急行列車運転区間延伸により急行停車駅となる。
- 2000年(平成12年) - 田園都市線駅ホームとコンコースを結ぶエレベーター・エスカレーターとホームの冷房が設置される[2]。
- 2002年(平成14年)3月22日
- 小田急江ノ島線に湘南急行が設定され、停車駅となる。
- 小田急江ノ島線の準急の設定がなくなる。
- 2004年(平成16年)12月11日 - 小田急江ノ島線の湘南急行が廃止され、快速急行に変更される。
- 2005年(平成17年)11月20日 - 小田急江ノ島線ホームの待合室が完成し、供用開始。
- 2008年(平成20年)3月28日 - 東急田園都市線で平日朝に当駅始発の準急が設定され、準急停車駅となる。
- 2009年(平成21年)11月1日 - 東急の定期券売場とテコプラザを閉鎖[3]。
- 2016年(平成28年)12月 - 東急側のコンコース及び2階がエトモ中央林間としてリニューアルオープン。ハンズbeや、ハンズカフェ、が入店。
- 2017年(平成29年)2月 - 小田急の行先案内表示装置がフルカラーのLED式に更新される。
- 2017年(平成29年)2月 - 小田急の行先案内表示装置がフルカラーのLED式に更新される。
- 2018年(平成30年)3月 - 1駅に直結する、東急ストアが中央林間東急スクエアとしてリニューアルオープン、ABC マートや無印良品、スーツセレクトなどが新たに入店。また、3階に大和市役所市民課出張所や中央林間図書館、子育て支援施設などの行政施設が新たに設置された。小田急南口改札前の箱根そば横に、HOKUOがオープン。
駅構造
小田急電鉄
相対式ホーム2面2線を有する地上駅。各ホーム上に待合室が設置されている。ホーム有効長は10両編成に対応している。特急ロマンスカー以外の全旅客営業列車が停車する。
のりばは東側を1番ホームとして、下表の通りである。上下線ともエレベーターやスロープが設置してありバリアフリーに対応している。北口は無人改札となっていて駅員は常駐していない。東急田園都市線ホームとは直結していないので北口にはその事を注意する看板が設置されている。
駅名標は2011年末に、LED照明付きのハングル併記のものに交換された。
2017年2月頃、行先案内表示装置が、フルカラーのLED式に更新された。
のりば
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | OE 江ノ島線 | 下り | 大和・藤沢・片瀬江ノ島方面 |
2 | 上り | 相模大野・新宿・ 千代田線方面 |
- 中央林間駅小田急線北口.jpg
小田急の北口改札口(2004年11月27日) - 上部が小田急江ノ島線2番ホーム。駅名標は現在と異なる
- 小田急中央林間002.JPG
小田急江ノ島線ホーム
- 小田急中央林間001.JPG
小田急江ノ島線ホーム
- Chuo-Rinkan.jpg
2番ホームの駅名標
東京急行電鉄
島式ホーム1面2線を有する地下駅。田園都市線の終着駅である。管理は長津田駅が直接管理している。つくし野駅〜つきみ野駅の各駅は、東急子会社の東急レールウェイサービスに駅業務を委託しているため、長津田管内(長津田駅を除く)唯一の東急直営駅である。
のりば
番線 | 路線 | 行先 |
---|---|---|
1・2 | DT 田園都市線 | 渋谷・Z 半蔵門線 押上〈スカイツリー前〉・ 東武線 春日部方面 |
平日朝ラッシュピーク時は6 - 8時台発の準急列車4本を除いて当駅を発車する列車は各駅停車のみとなっている。これは、急行・準急・各駅停車合わせて1時間に29本設定されている列車を当駅始発にするには長津田検車区(東京メトロ所属車両は鷺沼車両基地)から列車の回送を要し、現実にはほぼ不可能なためである。そのため、この時間帯の準急・急行列車はほとんど長津田検車区最寄りの長津田(各駅停車の一部は鷺沼)始発となっている。
平日ダイヤの日中時間帯および土曜・休日ダイヤではほとんどの急行・各駅停車が当駅まで直通する。
1984年4月の開業時、電子連動装置が日本で最初に実運用を開始した駅である(京三製作所製)。
- Tokyu Chuo Rinkan sta 003.jpg
東急北口
- Tokyu Chuo Rinkan sta 004.jpg
東急南口
- Tokyu Chuo Rinkan sta 002.jpg
東急田園都市線ホーム
- 中央林間駅東急線駅舎内.jpg
東急の駅舎内(改札外)(2004年11月27日) - 奥が小田急の駅舎となる
利用状況
年度別1日平均乗降人員
近年の1日平均乗降人員は下表の通りである。
年度 | 小田急電鉄 | 東京急行電鉄 | ||
---|---|---|---|---|
1日平均 乗降人員 |
増加率 | 1日平均 乗降人員 |
増加率 | |
[5]1972年(昭和47年) | 11,376 | 未開業 | ||
[6]1982年(昭和57年) | 14,717 | |||
2002年(平成14年) | 77,752 | 81,005 | ||
2003年(平成15年) | 79,540 | 2.3% | 84,516 | 4.3% |
2004年(平成16年) | 80,904 | 1.9% | 88,967 | 5.3% |
2005年(平成17年) | 84,104 | 4.0% | 91,407 | 2.7% |
2006年(平成18年) | 87,074 | 3.5% | 94,906 | 3.8% |
2007年(平成19年) | 90,096 | 3.5% | 97,484 | 2.7% |
2008年(平成20年) | 90,066 | 0.0% | 97,532 | 0.0% |
2009年(平成21年) | 89,565 | −0.6% | 97,353 | −0.2% |
2010年(平成22年) | 89,892 | 0.4% | 98,235 | 0.9% |
2011年(平成23年) | 89,577 | −0.4% | 97,512 | −0.7% |
2012年(平成24年) | 92,533 | 3.3% | 100,525 | 3.1% |
2013年(平成25年) | 95,950 | 3.7% | 104,318 | 3.8% |
2014年(平成26年) | 95,598 | −0.4% | 103,679 | −0.6% |
2015年(平成27年) | 97,382 | 1.9% | 105,743 | 2.0% |
2016年(平成28年) | 97,637 | 0.3% | 106,500 | 0.7% |
2017年(平成29年) | 97,068 | −0.6% | 105,786 | −0.7% |
年度別1日平均乗車人員
近年の1日平均乗車人員は下表の通りである。
年度 | 小田急電鉄 | 東京急行電鉄 | 出典 |
---|---|---|---|
1995年(平成 | 7年)38,751 | 38,581 | [乗降データ 3] |
1998年(平成10年) | 37,550 | 38,438 | [神奈川県統計 1] |
1999年(平成11年) | 36,590 | 37,990 | [神奈川県統計 2] |
2000年(平成12年) | 38,136 | 39,980 | [神奈川県統計 2] |
2001年(平成13年) | 38,004 | 39,984 | [神奈川県統計 3] |
2002年(平成14年) | 38,139 | 40,532 | [神奈川県統計 4] |
2003年(平成15年) | 38,838 | 42,251 | [神奈川県統計 5] |
2004年(平成16年) | 40,225 | 43,902 | [神奈川県統計 6] |
2005年(平成17年) | 41,866 | 45,337 | [神奈川県統計 7] |
2006年(平成18年) | 43,362 | 47,061 | [神奈川県統計 8] |
2007年(平成19年) | 44,827 | 48,781 | [神奈川県統計 9] |
2008年(平成20年) | 44,791 | 48,715 | [神奈川県統計 10] |
2009年(平成21年) | 44,525 | 48,674 | [神奈川県統計 11] |
2010年(平成22年) | 44,742 | 49,129 | [神奈川県統計 12] |
2011年(平成23年) | 44,544 | 48,773 | [神奈川県統計 13] |
2012年(平成24年) | 45,977 | 50,341 | [神奈川県統計 14] |
2013年(平成25年) | 47,648 | 52,247 | [神奈川県統計 15] |
2014年(平成26年) | 47,402 | 52,005 | [神奈川県統計 16] |
2015年(平成27年) | 48,292 | 53,054 | [神奈川県統計 17] |
2016年(平成28年) | 48,351 | 53,509 | [神奈川県統計 18] |
駅周辺
大和市北部の中心駅として、東急田園都市線の延伸後から急激に宅地化が進んでいる。
新宿・渋谷へ40分程度でアクセスできる利便性や、田園都市線の始発駅であり座って通勤できる快適性などから東京都心のベッドタウンとして開発が進み、駅前に高層マンションなども立地するようになった。またスーパーマーケットやショッピングモール、コンビニエンスストアなども出店し、商業施設も集中している。また駅周辺には美容室が集中している。
駅から徒歩10分ほどで、つるま自然の森に至る。
駅周辺一帯は大和市が制定する路上喫煙禁止条例により禁煙であり、過料2,000円徴収の対象とされる。喫煙コーナーは、南口の小田急と東急の連絡通路の中間と、北口小田急側の交番前にある。喫煙コーナーの管理者は大和市役所環境農政部環境総務課政策調整担当である。また、神奈川県警察で路上駐車厳重巡回地区に指定されているため、駅周辺にはコインパーキングが整備されている。
江ノ島線の駅開業当初は改札口は北口のみであったが、田園都市線開通と前後して南口改札が新設された。かつて、北口は広場になっており、祭りなどはここで行われていた。その後店舗や有料駐輪場が建設され、広場は消滅した。広場があった時代、その広場や付近の喫茶店(閉店)でテレビドラマ『金曜日の妻たちへ』のロケーション撮影が行われていたことがある。
東急と小田急を結ぶコンコース付近は1980年代まで湿地帯であったが、宅地造成が進み近辺を埋立て現在のようなコンコースが整備されている。東急正面口にはタクシーのロータリーが整備され、東急ストア側の歩道からはコミュニティバスや観光バスも発着する。
東側エリア
- エトモ中央林間(駅ビル) - 中央林間駅ビルを改装の後、2015年12月7日に開業。
- 1Fコンコース - コンビニ、飲食店、食品販売店が中心。
- 2F - 飲食店、雑貨屋、カフェが中心。
- 中央林間東急スクエア - 東急正面口目の前。駅ビルから2階連絡橋で接続している。中央林間とうきゅう(東急中央林間ビル)を改装し、2018年3月28日開業[7]。
- オリンピック 中央林間店
- ぷちMORE'S 5 - セイジョーなどが出店。
- 城南信用金庫 中央林間支店
- 横浜銀行 中央林間支店
- スルガ銀行 中央林間支店、中央林間ハウジングローンセンター
- みどり野リハビリテーション病院 - かつては『脳内革命』の著者である春山茂雄が院長を務めていた「田園都市厚生病院」であった。破産したため閉院となったが、別の医療法人により2008年4月に開院した。
- あすウェル 中央林間
- ラプラ中央林間 - 撤退した旧イトーヨーカドー中央林間店の跡地に建てられたショッピングモール。
- ホームセンターコーナン中央林間店 (旧NECロジスティックスの跡地)
- りんかんモール
- 三菱重工冷熱株式会社大和事業所
- ウエルシア 大和中央林間店
- ゲオ 中央林間店
西側エリア
- 一般社団法人相模カンツリー倶楽部(駅から最も近く、一般社団法人で運営しているゴルフ場)
- 小田急不動産中央林間営業所
- オオゼキ中央林間店
- 大和警察署中央林間駅前交番
- 東急中央林間アネックス - 小田急南口改札前に飲食店などが出店。
- 静岡中央銀行中央林間支店
- 中央林間駅前郵便局
- 大和市市民交流拠点ポラリス(北部文化・スポーツ・子育てセンター)
バス
2002年(平成14年)11月までは、神奈川中央交通による路線バスが当駅を経由していた[8]。
現在は、以下の路線が駅前に乗り入れている。
- 中央林間駅
- 大和市コミュニティバス「のろっと」
- 北部ルートA系統 つきみ野駅・南林間駅経由 市役所方面
- 北部ルートB系統 下鶴間経由 市役所方面
- 中央林間駅東口
- 大和市コミュニティバス「やまとんGO」
- 中央林間西側地域ルート 右回り
- 中央林間西側地域ルート 左回り
- 中央林間駅北口
- 大和市コミュニティバス「やまとんGO」
- 中央林間西側地域ルート 右回り
- 中央林間西側地域ルート 左回り
駅名の由来
「林間都市計画区域」の中央地域であったことから、「中央林間都市駅」として開業したが、1941年に「南林間駅」・「東林間駅」とともに「都市」の文字が駅名から外され、「中央林間駅」と改称した。
「林間都市計画」発足以前は「公所駅」となる予定であった。なお、公所(ぐぞ)とは大和市下鶴間三百番地台(浅間神社付近)、境川沿いの田園都市線つきみ野駅 - 南町田駅間の神奈川県側付近を指し、当駅とは2km以上離れている。
田園都市線延伸計画
「田園都市線が中央林間より先の愛川町方面へ延伸するのでは」との噂があるが、東急では「多摩田園都市計画当初から中央林間が終点」としている。これは当初計画で小田急江ノ島線への直通運転計画を謳い文句にしていたことからも窺える。島式ホーム1面2線で中間駅のような簡素な配線であること、地下駅であるため小田急線との立体交差が可能であるかのようであることなど、駅が延伸可能にみえる構造であるためにこのような噂がなされているとされる。
川島令三の新線に関する著書では、上記の理由から「噂にすぎない」としながらも相模線下溝駅・愛川町方面への「延伸計画」を取り上げている。
隣の駅
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 東急の駅、p.187。
- ↑ 「中央林間駅にエレベーター・エスカレーターを設置」 (pdf) 、『HOT ほっと TOKYU』第218号、東京急行電鉄、2000年5月1日、. 2015閲覧.
- ↑ 「7定期券うりば 3駅で営業終了 (PDF) 」 、『HOT ほっと TOKYU』第354号、東京急行電鉄、2009年10月20日、. 2017閲覧.
- ↑ 大井町線の乗降人員を含めれば、二子玉川駅の方が多い。
- ↑ 『首都圏沿線ガイド1 小田急線各駅停車』(椿書院・1973年)p21
- ↑ 『日本の私鉄5 小田急』(保育社・1985年重版)p145
- ↑ 2018年3月28日(水)、東急中央林間ビルが「中央林間東急スクエア」としてリニューアル開業 (PDF) (東京急行電鉄 2018年2月21日)
- ↑ 市内を運行する路線バスの廃止等、大和市公式ホームページ、2013年12月29日閲覧
出典
- 私鉄の1日平均利用客数
- ↑ 1日平均乗降人員 - 小田急電鉄
- ↑ 2017年度乗降人員 - 東急電鉄
- 私鉄の統計データ
- 神奈川県県勢要覧
参考文献
- 宮田道一 『東急の駅 今昔・昭和の面影』 JTBパブリッシング、2008-09-01。ISBN 9784533071669。