中国横断自動車道
中国横断自動車道(ちゅうごくおうだんじどうしゃどう)は、姫路鳥取線、岡山米子線、尾道松江線、広島浜田線からなる国土開発幹線自動車道(国幹道)の路線名である[1]。略称は中国横断道(ちゅうごくおうだんどう)。
路線
国土開発幹線自動車道建設法では、中国横断自動車道は以下のとおりとされている[1]。ただし、市町村名は現在のものである。
路線名 | 起点 | 主たる経過地 | 終点 |
---|---|---|---|
姫路鳥取線 | 姫路市 | 兵庫県佐用郡佐用町付近 | 鳥取市 |
岡山米子線 | 岡山市 | 岡山県真庭市付近 米子市付近 | 境港市 |
尾道松江線 | 尾道市 | 三次市付近 | 松江市 |
広島浜田線 | 広島市 | 広島県北広島町付近 | 浜田市 |
岡山米子線の米子市付近-境港市以外の区間が高速自動車国道の路線を指定する政令で下記のとおり高速自動車国道の路線に指定されている[2]。
路線名 | 起点 | 重要な経過地 | 終点 |
---|---|---|---|
姫路鳥取線 | 姫路市 | たつの市 相生市 宍粟市 兵庫県佐用郡佐用町 美作市 鳥取県八頭郡智頭町 | 鳥取市 |
岡山米子線 | 岡山市 | 総社市 高梁市 真庭市 鳥取県日野郡江府町 | 米子市 |
尾道松江線 | 尾道市 | 広島県世羅郡世羅町 三次市 庄原市 雲南市 | 松江市 |
広島浜田線 | 広島市 | 広島県山県郡北広島町 | 浜田市 |
姫路鳥取線
姫路鳥取線は、中国横断自動車道のうち起点を姫路市、終点を鳥取市とする路線である。ルートは中国地方の他、近畿地方にも跨っている。開通区間の道路名は播磨自動車道と鳥取自動車道である。一部区間が山陽自動車道・中国縦貫自動車道と重複。
2013年までに以下の区間が供用中である。
また、岡山県と鳥取県の県境を跨ぐ西粟倉IC - 智頭IC間は高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路である志戸坂峠道路が開通しており、鳥取自動車道を補完している。
岡山米子線
岡山米子線は、中国横断自動車道のうち起点を岡山市、終点を境港市とする路線である。開通区間の道路名は岡山自動車道と米子自動車道である。一部区間が中国縦貫自動車道と重複。
1997年までに米子市-境港市を除く区間が供用されている。 残る区間では米子IC - 米子北ICが新直轄方式で計画されているが、同時に当面着工しない「抜本的見直し区間」に設定されている[3]。
尾道松江線
尾道松江線は、中国横断自動車道のうち起点を広島県尾道市、終点を島根県松江市とする路線である。開通区間の道路名は尾道自動車道と松江自動車道である。一部区間が山陰自動車道と重複。 建設促進期成同盟会が公募した愛称は「中国やまなみ街道」[4]。
広島浜田線
広島浜田線は、中国横断自動車道のうち起点を広島市、終点を浜田市とする路線である。開通区間の道路名は広島自動車道と浜田自動車道である。一部区間が中国縦貫自動車道・山陰自動車道と重複。
沿革
- 1965年(昭和40年)6月11日 : 中国横断自動車道建設法施行。予定路線2路線に関する法律案の基準が示される[7]。
- 岡山市 - 岡山県真庭郡落合町付近 - 境港市
- 広島市 - 浜田市
- 1966年(昭和41年)7月1日 : 中国横断自動車道として国幹道の予定路線となる[8]。
- 岡山米子線 : 岡山市 - 岡山県真庭郡落合町付近 - 米子市付近 - 境港市
- 広島浜田線 : 広島市 - 浜田市
- 1974年(昭和49年)12月21日 : 岡山米子線、落合IC - 落合JCT予定地(中国縦貫道重複区間)開通により初の供用開始[6]。
- 1983年(昭和58年)3月24日 : 広島浜田線、広島北IC - 広島北JCT - 千代田JCT予定地(中国縦貫道重複区間)開通により初の供用開始[6]。
- 1987年(昭和62年)6月30日 : 四全総が閣議決定。高規格幹線道路が構想される[9]。
- 1987年9月1日 : 四全総を受け国幹道法改正、予定路線が以下のようになる[10]。
- 姫路鳥取線 : 姫路市 - 兵庫県佐用郡佐用町付近 - 鳥取市
- 岡山米子線 : 岡山市 - 岡山県真庭郡落合町付近 - 米子市付近 - 境港市
- 尾道松江線 : 尾道市 - 三次市付近 - 松江市
- 広島浜田線 : 広島市 - 広島県山県郡千代田町付近 - 浜田市
- 1991年(平成3年)12月7日 : 広島浜田線、千代田JCT - 旭IC開通により全線供用[6]。
- 1995年(平成7年)11月30日 : 道路審議会答申、並行する一般国道自専道による代替が示される[11]。
- 姫路鳥取線 : 志戸坂峠道路
- 2001年(平成13年)3月24日 : 尾道松江線、宍道IC - 松江玉造IC(山陰道重複区間)開通により初の供用開始[6]。
- 2003年(平成15年)3月29日 : 姫路鳥取線、播磨JCT - 播磨新宮IC(山陽道重複区間)開通により初の供用開始[12]。
- 2003年12月25日 : 国幹会議、新直轄方式に切り替わる区間選定、抜本的見直し区間設定[3]。
- 2004年(平成16年)1月30日 : 国幹会議を受け日本道路公団に発出していた区間の施行命令の撤回[13]。
- 2009年(平成21年)3月14日 : 姫路鳥取線、智頭IC - 河原IC開通により新直轄区間として初の供用開始[14]。
- 2010年(平成22年)11月27日 : 尾道松江線、尾道JCT - 世羅IC開通により新直轄区間として初の供用開始[15]。
- 2015年(平成27年)3月22日 : 尾道松江線、世羅IC - 吉舎IC開通により全線供用[5]。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 s:国土開発幹線自動車道建設法
- ↑ 高速自動車国道の路線を指定する政令
- ↑ 3.0 3.1 “第1回国土開発幹線自動車道建設会議”
- ↑ “愛称決定”. 中国横断自動車道尾道松江線建設促進期成同盟会(利用促進部会). . 2015閲覧.
- ↑ 5.0 5.1 小原勝、石川裕士、高田房二郎、長宗拓弥(2015年3月23日). “中国横断道:尾道松江線が全線開通 地域活性の連携軸に”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ↑ 6.0 6.1 6.2 6.3 6.4 “中国支社の歴史(あゆみ)”. 西日本高速道路. 2016年8月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2015閲覧.
- ↑ 第48回国会法律第132号 中国横断自動車道建設法, (1965-06-11)
- ↑ 第51回国会法律第107号 国土開発縦貫自動車道建設法の一部を改正する法律, (1966-07-01)
- ↑ (PDF) 第四次全国総合開発計画, (1987-06-30), p. 133
- ↑ 第109回国会法律第83号 国土開発幹線自動車道建設法の一部を改正する法律, (1987-09-01)
- ↑ 建設省道路審議会 (1995-11-30). 中間答申「今後の有料道路制度のあり方について(高速自動車国道について)」 (Report).
- ↑ “播磨自動車道(播磨ジャンクション〜播磨新宮インターチェンジ)の開通について” (プレスリリース), 日本道路公団, (2003年2月26日), オリジナルの2005年3月11日時点によるアーカイブ。
- ↑ “高速自動車国道の整備計画及び施行命令について” (プレスリリース), 国土交通省道路局高速国道課, (2004年1月30日)
- ↑ “姫鳥線 智頭〜河原が開通しました!” (PDF), 郡家国道通信 (国土交通省鳥取河川国道事務所郡家国道維持出張所) (172), (2009-04-01)
- ↑ “尾道自動車道(中国横断自動車道尾道松江線)尾道JCT〜世羅ICが平成22年11月27日(土)15時〜開通します。” (プレスリリース), 国土交通省中国地方整備局福山河川国道事務所・西日本高速道路, (2010年10月8日)
関連項目
外部リンク
- 国土交通省道路局
- 中国横断自動車道尾道松江線 - 広島県