上五島空港

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上五島空港(かみごとうくうこう、Kami-Goto Airport)は、長崎県南松浦郡新上五島町にある地方管理空港である。

2006年に小値賀空港とを結ぶ定期連絡便が廃止されて以降新規就航便がなく、2011年現在は実質的に休港の状態が続いている[1]

概要

島と本土を結ぶ交通連絡手段は時間のかかる船舶に頼らざるを得なかったところに、空の便という非常に時間を短縮出来る新しい交通連絡手段として、1981年4月に開港した[1]

上五島(若松島中通島)は山岳地形であり平地に乏しく、埋め立てにより発展して来た歴史を顧みても平地部分に空港を新たに置くことは難しく、五島列島最東端の頭ヶ島の山の頂を切り開いて建設された[2]STOL(短距離離着陸)用である[2]

定期フェリーで長崎港から2時間半以上かかっていた移動時間は一気に30分程度に短縮され、1989年度の利用者ピークには約3万4千人に達したが、開港当初から就航率が低く、90年代になると長崎港と中通島を90分で結ぶ水中翼の高速連絡船ジェットフォイルが就航すると、島の人口減少も重なり、2005年度の利用者数は約4,700人まで落ち込み、翌年の定期便廃止に至った[1]

海上空港と山岳空港の両特徴を兼ね備えた日本でも有数の着陸の難しい空港として知られるほか、運行が気象条件に左右されやすく安定した就航率が保てない要因となり、定期便の就航率の低さに繋がっていた[1]

2006年8月現在、長崎県と関係自治体により存続、廃止の議論が行われている。廃止して跡地を有効利用する案や、滑走路を維持して災害時のライフラインとして活用する案などがある[1]。2009年度の空港利用実績は、自衛隊ヘリの急患搬送訓練および民間機の離着陸を含めて50回であった[1]

新上五島町では2008年、2009年の夏に遊覧飛行を計画したが、荒天に加え申込者数が定員割れするなどしていずれも中止となっている[1]

沿革

  • 1977年(昭和52年)3月 - 第3種空港(現地方管理空港)政令指定。
  • 1981年(昭和56年)4月 - 併用開始(800m×25m)。

路線

アクセス

脚注