三陸鉄道南リアス線
停車場・施設・接続路線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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南リアス線(みなみリアスせん)は、岩手県大船渡市の盛駅と釜石市の釜石駅を結ぶ三陸鉄道の鉄道路線である。日本国有鉄道(国鉄)の特定地方交通線であった盛線(さかりせん)と日本鉄道建設公団建設線を引継いで開業した。
太平洋に面する三陸海岸沿いを走っているが、ほとんどの区間を長大トンネルで抜けているため、海が見える箇所は駅の近くなどに限られる。沿線の海岸は、路線名にある通りリアス式海岸となっており、沿線が海岸段丘である北リアス線とは対照的となっている。
路線データ
- 管轄(事業種別):三陸鉄道(第一種鉄道事業者)
- 区間(営業キロ):盛 - 釜石 36.6 km
- 軌間:1067 mm
- 駅数:10駅(起終点駅含む)
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:なし(全線非電化(内燃動力))
- 閉塞方式:特殊自動閉塞式(軌道回路検知式)
- 車両基地所在駅:盛駅
運行形態
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)発生以来全線が不通になっていたが、2013年4月3日に盛 - 吉浜間が運行を再開し、2014年4月5日に吉浜 - 釜石間の運行を再開した。
2013年4月3日は盛 - 吉浜間で臨時列車のみ3往復が運転され、翌4日からは同区間に1日7往復の定期列車が運転されていた[1]。2014年4月5日の全線運行再開時からは1日9往復の列車が運転され[2]、2016年3月26日のダイヤ改正で1日10往復に増える[3]。車両はクウェートの支援で購入した36-700形が使用される[1]。編成は基本的に1両編成(単行)である。
震災前の運行形態は、盛 - 釜石間の各駅停車が中心で、山田線を経由して三陸鉄道北リアス線久慈駅からの直通列車が1往復設定されていた。このほか、「リアス・シーライナー」などの大船渡線・当路線・山田線・北リアス線・八戸線といった三陸海岸沿いの各路線を通り抜ける臨時列車も設定されていた。盛 - 釜石間の列車は南リアス線運行本部所属の36-100形気動車、盛 - 久慈間の列車は北リアス線運行本部所属の36-100・200・1100・1200形気動車が使用されていた。なお、2009年3月14日改正以前は盛 - 宮古間の列車と一部の盛 → 釜石間の列車でJR東日本・盛岡車両センター所属のキハ100系気動車が運行されていたが、直通運転の削減により線内での運用は消滅した。キハ100系で運転される列車の場合、運賃箱を使用せず運転士が直接運賃徴収を行っていた。また南リアス線内のみ走る列車は基本的に1両編成となっていた。
歴史
改正鉄道敷設法別表第7号に規定する予定線「岩手県山田ヨリ釜石ヲ経テ大船渡ニ至ル鉄道」の一部であり、山田(陸中山田) - 釜石間は1939年に山田線の一部として、大船渡 - 盛間は1935年に大船渡線の一部として、盛 - 吉浜間は1970年および1973年に盛線として開業した。しかし、国鉄再建法により盛線は第1次特定地方交通線に指定され、日本鉄道建設公団が建設中であった吉浜 - 釜石間は工事が中断されたが、岩手県などが中心になって設立した第三セクター三陸鉄道が既開業区間も合わせて引き受けることになって工事を再開、1984年4月1日、盛線の三陸鉄道への転換と同時に開業し、同社の南リアス線として全通した。
年表
- 1970年(昭和45年)3月1日 盛線として盛 - 綾里間 (9.1km) が開業、陸前赤崎・綾里の両駅を新設。
- 1973年(昭和48年)7月1日 綾里 - 吉浜間 (12.5km) が延伸開業、甫嶺・三陸・吉浜の各駅を新設。
- 1984年(昭和59年)4月1日 三陸鉄道 南リアス線として盛 - 釜石間 (36.6km) が転換・開業され全通。うち吉浜 - 釜石間 (15.0km) は新設。唐丹・平田の両駅を新設。
- 1985年(昭和60年)10月16日 小石浜駅を新設。
- 1986年(昭和61年)7月26日 綾里 - 小石浜間に白浜海岸臨時駅新設(1992年までの夏季のみ開設)。
- 1994年(平成6年)2月22日 小石浜 - 甫嶺間で強風による列車転覆事故が起こる。
- 2009年(平成21年)7月20日 小石浜駅を恋し浜駅に改称。
- 2011年(平成23年)
- 2013年(平成25年)4月3日 盛 - 吉浜間 (21.6km) が営業再開[4][1]。
- 2014年(平成26年)4月5日 吉浜 - 釜石間 (15.0km) が営業再開[5]。
駅一覧
駅名 | 駅間キロ | 営業キロ | 接続路線 | 線路 | 所在地 |
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盛駅 | - | 0.0 | 東日本旅客鉄道:大船渡線 岩手開発鉄道:日頃市線・赤崎線(貨物線) |
| | 大船渡市 |
陸前赤崎駅 | 3.7 | 3.7 | | | ||
綾里駅 | 5.4 | 9.1 | ◇ | ||
恋し浜駅 | 2.9 | 12.0 | | | ||
甫嶺駅 | 2.3 | 14.3 | | | ||
三陸駅 | 2.7 | 17.0 | ◇ | ||
吉浜駅 | 4.6 | 21.6 | | | ||
唐丹駅 | 6.1 | 27.7 | ◇ | 釜石市 | |
平田駅 | 5.4 | 33.1 | | | ||
釜石駅 | 3.5 | 36.6 | 東日本旅客鉄道:釜石線・山田線 | | |
三陸鉄道では2009年4月より、北リアス線の久慈、宮古、南リアス線の釜石、盛の4駅の命名権を募集しており、同年8月27日から1年間釜石駅に「南部さけコンドロイチン釜石駅」の愛称が付けられていた[6]。
その他
- 駅名標のデザインは北リアス線のものとは異なっている。
- 2019年3月にJR山田線の一部区間の移管を受けるに当たり、移管区間と現在の北リアス線・南リアス線を統合し、「リアス線」と路線名を改称して統一することが決定した。第三セクターの中で国内最長距離の路線となる[7][8]。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 “三陸鉄道南リアス線盛?吉浜間運転再開のお知らせ”. 三陸鉄道 (2013年2月15日). 2013年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2013閲覧.
- ↑ 『JTB時刻表』2014年4月号、JTBパブリッシング
- ↑ “三陸鉄道 3月26日にダイヤ改正”. 交通新聞 (交通新聞社). (2016年2月26日)
- ↑ 4.0 4.1 “三陸鉄道南リアス線 26年4月までに全線復旧へ 今年が正念場に”. 東海新報. (2012年1月1日). オリジナルの2012年1月4日時点によるアーカイブ。 . 2012閲覧.
- ↑ 三鉄が4月全線再開 南リアス線5日、北リアス線6日 - 岩手日報、2014年1月2日。
- ↑ 三陸鉄道に「南部さけ コンドロイチン 釜石駅」誕生(朝日新聞、2009年8月30日)
- ↑ “三陸鉄道 JR区間移管後は「リアス線」 三セクとして全国一長い路線に/岩手”. Yahoo!ニュース. IBC岩手放送 (ヤフー). (2017年12月25日). オリジナルの2017年12月26日時点によるアーカイブ。 . 2018閲覧.
- ↑ 三陸鉄道:「リアス線」に統一 - 毎日新聞、2017年12月25日
関連項目
外部リンク
- 路線・駅紹介【南リアス線】 - 三陸鉄道