三菱ガス化学

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三菱瓦斯化学株式会社(みつびしがすかがく、Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc.)は、日本化学メーカー。三菱グループの一員であり、三菱金曜会[1]及び三菱広報委員会[2]の会員企業である[3][4]

概要

日本海天然ガスの自社鉱区を所有し、過酸化水素キシレン誘導品、アンモニア誘導品、エンジニアリングプラスチックなどの化学品を生産しているほか、サウジアラビアベネズエラなど海外で、メタノールを合弁方式によって生産している。また、鉄が錆びるときに酸素を吸収する原理を応用した脱酸素剤『エージレス®』を世界に先駆けて商品化したことで知られる。これは食品の鮮度保持などに広く用いられている。

エンジニアリングプラスチックでは、5大汎用エンプラのうち4種を自社開発技術で製造している。DVDCD等の材料となるポリカーボネートでは世界トップシェア、自動車のギアやカムなどの材料となるポリアセタール、家電やOA機器の主要パーツとなるポリフェニレンエーテルなどである[5]

2015年3月期の連結売上の内訳は、メタノールMMAなど天然ガス系化学品が約1,976億円、メタキシリレンジアミン誘導体など芳香族化学品が1,233億円、過酸化水素ポリカーボネートなど機能化学品が約1,660億円、プリント基板用材料や脱酸素剤『エージレス®』など特殊機能材が約582億円となっている。

沿革

旧・三菱江戸川化学

  • 1918年大正7年) 三菱製紙の出資により江戸川バリウム工業所を設立。翌年江戸川工業所に、さらに1922年(大正11年)に合資会社江戸川工業所に改称。
  • 1933年昭和8年) 東京工場の隣に東京メタノールを設立。4年後、同社を吸収して株式会社江戸川工業所と改称。
  • 1943年(昭和18年) 日本低温化学を吸収合併。
  • 1949年(昭和24年) 江戸川化学工業株式会社に改称。
  • 1951年(昭和26年) 本社研究所を開設し、浪速合成化工を吸収合併。
  • 1962年(昭和37年) 三菱江戸川化学株式会社に改称。
  • 1969年(昭和44年) 台湾に台豊印刷電路工業股有限公司を設立。

旧・日本瓦斯化学工業

合併後

  • 1972年(昭和47年) 三菱江戸川化学と日本瓦斯化学工業が対等合併し、三菱瓦斯化学株式会社に改称。
  • 1979年(昭和54年) 日本サウジアラビアメタノールを設立。
  • 1985年(昭和60年) デュポンとの合弁でエムジーシーデュポンを設立。
  • 1986年(昭和61年) 佐賀製造所を新設。
  • 1991年平成3年) CIを制定し表記社名を三菱ガス化学株式会社に変更し、エレクトロテクノを設立。
  • 1994年(平成6年) 三菱化成と合弁で三菱エンジニアリングプラスチックスを設立。
  • 1996年(平成8年) 新潟工業所で稼動していた日本で最後のメタノール製造プラントを停止。
  • 2000年(平成12年) チッソと合弁でシージーエスターを、日本パーオキサイドと合弁で共同過酸化水素をそれぞれ設立。
  • 2001年(平成13年) 丸紅と合弁で水島パラキシレンを設立。
  • 2002年(平成14年) 三菱化学と合弁でダイヤティーエーを設立。
  • 2004年(平成16年) 大塚化学と合弁でエムジーシー大塚ケミカルを設立。
  • 2005年(平成17年) 住友金属鉱山と合弁でグラノプトを設立。
  • 2007年(平成19年) 新潟工場で爆発事件発生。
  • 2009年(平成21年) 大阪証券取引所、名古屋証券取引所上場廃止。
  • 2015年(平成27年) 東京証券取引所一部上場のJSPを子会社化。

事業所

グループ企業

2015年3月末時点の子会社及び関連会社数は161社である[6]

連結子会社

持分法適用関連会社

その他

脚注・出典

関連項目

外部リンク

  • テンプレート:三菱グループ