レクサス・GX

提供: miniwiki
移動先:案内検索

GX(ジーエックス, Lexus GX)は、トヨタ自動車が展開する高級車ブランド「レクサス」から販売されている大型SUVである。

トヨタブランド(トヨタ店)から販売されている「ランドクルーザープラド」の姉妹車にあたるが、2017年現在に至るまで日本では販売されておらず、「ES」と同様に海外専売モデルとなっている。

歴史

初代「GX470」(UZJ120 2002年-2009年)

レクサスのSUVでは最上級となる「LX」と、クロスオーバーSUVRX」の中間に位置するモデルとして、2002年11月に登場した。表向きはプレミアムブランドのSUVでありながら、その中身は世界中の過酷なオフロードで鍛え上げられたトヨタ「ランドクルーザープラド(120系)」そのものである。その成り立ちゆえ、欧州各社の同ポジションの車種とは異なり、ラダーフレームリジッドのリアアクスルを持つ。

パワーユニットは上級の「LX470」と共通で、全グレードに4.7LのV型8気筒DOHCエンジン(2UZ-FE型)と5速ATを搭載する。

内装はレクサス車にふさわしい、本革や本木目パネル等をふんだんに使用した上質なものとなり、トヨタ「ランドクルーザープラド」にはない「マークレビンソンプレミアムサウンドシステム」や、後席用DVDシステムなどの設定もある。

製造は愛知県のトヨタ自動車田原工場が担当していた。

トヨタ「ランドクルーザープラド」との主な相違点
  • エンブレムなど車両内外で、GXでは「LEXUS」と表記されている箇所がプラドでは全て「TOYOTA」に改められている。フロント・リアやステアリングに装着されるエンブレムのほか、ウインドウのMナンバー、フューエルリッドのコーションラベル、シートベルトのタグなど。
  • 日本の道路運送車両保安基準を満たすためのサイドアンダーミラーが非装着(海外向けプラドも同様に非装着)。
  • フロントグリルヘッドライトテールライトレンズ、純正ホイールバンパー、ドアモールなどのデザイン。
  • バーズアイメープルなどの本木目パネルの使用。
  • 車幅灯のワット数の違いや、サイドマーカーの有無。
  • その他、パネルのチリや塗装などの各面において、レクサス車たるGXの方がより高水準の品質管理に基づき製造される。

受賞など

  • 4x4 Magazine誌、「4WDオブ・ザ・イヤー」(2003年、2004年)
  • JDパワー社「初期品質調査」、高級SUV部門第1位(2005年)


2代目「GX460」(URJ150 2009年-)

概要

2009年11月24日広州国際モーターショーにて2代目モデル「GX460」がワールドプレミアされた[1]

同年9月に日本で発表・発売されたトヨタ「ランドクルーザープラド(150系)」をベースとし、初代モデル同様にGX専用のエクステリアとインテリアが与えられている。

エクステリアは、レクサスの統一デザインフィロソフィー「L-Finesse」を表現したスタイルに仕立てられ、サイドモールやボディ一体型のルーフレールの装備でプラドとの差別化が図られている。インテリアは、プラドの骨格を残しつつ、本木目パネルや本革素材がふんだんに使われている。パーキングブレーキは初代モデルのセンターレバー式から足踏み式へ変更されている。

エンジンは新世代の4.6L 1UR-FE型へ換装された。これはトヨタ「ランドクルーザー(200系)」(2009年のマイナーチェンジ後の日本国内仕様)と同型であるが、最高出力がランドクルーザーの318PSに対し、GXでは301PSとなっている。組み合わされるATは6速となった。

製造は初代に続き、トヨタ自動車田原工場が担当する。

2013年のマイナーチェンジで、レクサスの新たなデザインアイコンである「スピンドルグリル」を採用した。

リコール

2010年4月13日コンシューマー・リポートが「レクサスGX460は横転のリスクを抱えている」と指摘し、2001年三菱・モンテロ以来となる「買ってはいけない」との警告を発した。およそ100 km/hの速度で右コーナーに進入した場合、横滑り防止装置(VSC)の働きが弱く、縁石などにぶつかった場合に横転する危険があるというものである[2][3]

これを受け、トヨタ自動車はGX460とランドクルーザープラドの販売を一時中止した[4]4月20日日本時間)、トヨタ自動車は「VSCとKDSSを共に装備した左ハンドルの18インチホイール仕様で顕著」としながら、GX460の全数と、左ハンドル仕様のランドクルーザープラドをリコールの対象とし、VSCのプログラムを改修することを発表した(プレスリリース 動画あり)[5]

脚注


関連項目

外部リンク