リーキ

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カーディフの市旗には赤い竜とともに花のついたリーキが描かれている

リーキAllium ampeloprasum var. porrum: leek)は、地中海沿岸原産の野菜リークとも。意訳して西洋ネギニラネギ西洋ニラネギなどとも。また、フランス語名のポワロー (poireau)、イタリア語名のポッロ (porro) から、ポワロねぎポアロねぎポロねぎとも呼ばれる。

概要

ネギと同じ属(ネギ属)に属する。ネギのように円筒形の白い部分を食用とする。ネギよりは太くて重く、下仁田ネギに似る。ネギと違い、葉は硬く平らにつぶれている。栽培法は根深ネギとほぼ同様であり種子によって繁殖する。近縁種のジャンボニンニクは栄養繁殖によって増える。

春まきの品種と秋まき(越冬型)の品種とがある。一般的に越冬型の方が香りが強い。根深ネギと同様に軟白化した部分を煮込みスープサラダなどに利用する。緑色の部分も若く柔らかい物はニラの様に利用される。

フランスではそれぞれの季節に適した品種があり通年で手に入るが、最も流通が増えるのは冬である。ねっとりとした食感と上品な風味を活かしたポタージュや蒸し煮、オーブンを使った料理になどに使われる。また、ジャガイモパースニップとの相性が良く、香味野菜としても利用される[1][2]

日本への輸入はベルギーオランダなどのヨーロッパ産もしくはオーストラリアニュージーランドのオセアニア産がほとんどであり、日本での生産量は非常に少なく、わずかに特産品づくりとしての試験的な生産が試みられており、希少な国産品として大田市場帝国ホテルに高値で卸されている。

ウェールズとリーキ

リーキは、ラッパスイセンとともに、ウェールズ国花国章である。国花というが、リーキの花(所謂ネギ坊主)ではなく、食用とする茎葉の部分が国花となっている。ただし、カーディフの市旗に描かれたリーキにはネギ坊主の方の花も入っている。

ウェールズの守護聖人デイヴィッドのシンボルでもある。彼は、ウェールズの軍人に、戦場で敵味方の区別をするために帽子にリーキをつけさせた。それにちなみ、3月1日の聖デイヴィッドの日(Saint David's Day)には、リーキを身につける習慣がある。

ウェールズの郷土料理にはリーキを使ったものが多い。リーキポリッジ(リーキがゆ)、カウルケニン(リーキスープ)などがある。

ギャラリー

主な生産地

日本

脚注

出典

  1. バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント監修 山本紀夫監訳『世界の食用植物文化図鑑』、柊風社、2010年、p143
  2. 辻調グループ 辻静雄料理教育研究所 編著 『フランス料理ハンドブック』 柴田書店、2012年、pp210-211
  3. 矢掛町の特産野菜「リーキ」の定植講習会を開催”. 岡山県庁 (2014年6月20日). . 2015閲覧.
  4. “矢掛で西洋ネギ「リーキ」初出荷 町のブランド、仏料理の高級食材”. 山陽新聞 (山陽新聞社). (2015年1月13日). http://www.sanyonews.jp/article/119890/1/ . 2015閲覧. 

関連項目