ヨウ化水銀(I)

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ヨウ化水銀(I)(ヨウかすいぎん(I)、Mercury(I) iodide)は、化学式が Hg2I2 と表される水銀ヨウ化物である。感光性があり、容易に金属水銀とヨウ化水銀(II)分解する。

合成

ヨウ化水銀(I)は、水銀とヨウ素から直接合成することができる。

<ce>{2Hg} + I2 -> Hg2I2</ce>

構造

一般に一価水銀(Hg(I))の化合物は直線形の <ce>X-Hg-Hg-X</ce> の単位構造を持つが、 <ce>Hg2I2</ce> も同様に直線形の <ce>I-Hg-Hg-I</ce> の単位構造を持つ。<ce>Hg-Hg</ce> の結合長は272 pm(金属中のHg-Hgの結合長は300 pm)で、<ce>I-Hg</ce> の結合長は268 pmである[1]。全体的にそれぞれのHg原子は八面体形構造をとり、2番目に近い4個のI原子との距離は351 pmである[1]。この化合物はしばしば <ce>Hg2^{2+}2I^-</ce> と説明される[2]

用途

ヨウ化水銀(I)は以前は医療に使われたが、現在はその毒性のため全く使われていない。

関連項目

脚注

  1. 1.0 1.1 Wells A.F. (1984) Structural Inorganic Chemistry 5th edition Oxford Science Publications ISBN 0-19-855370-6
  2. テンプレート:Cotton&Wilkinson6th


テンプレート:ヨウ化物 テンプレート:水銀の化合物