ポーラ美術館
ポーラ美術館(ポーラびじゅつかん)は、神奈川県足柄下郡箱根町仙石原にある美術館。公益財団法人ポーラ美術振興財団が運営している。館長は木島俊介[1]。印象派絵画のコレクションは日本最大級。富士箱根伊豆国立公園に位置し、ブナやヒメシャラなどが見られる遊歩道を有する。
沿革・コレクション
ポーラ化粧品で知られるポーラ創業家2代目であった鈴木常司が数十年にわたって収集した美術品約9500点を展示するため、「箱根と自然と美術の共生」のコンセプトのもと、2002年9月に開館した[2]。現在の収蔵作品数は約10,000点。
鈴木常司が1950年代後半から40数年かけて集めたコレクションは、西洋絵画、日本の洋画、日本画、版画、彫刻、東洋陶磁、日本の近現代陶芸、ガラス工芸、化粧道具などを含む。収集品の中核を成すのは19世紀以降の西洋絵画および近代日本絵画で、5つある展示室のうち3室がこれらの絵画にあてられている。残り2つの展示室のうち2室は東洋陶磁、ガラス工芸、化粧道具のコ展示にあてられている。
西洋絵画のコレクションには、モネ、ルノワール、セザンヌ、ファン・ゴッホ、ピカソなどの作品を含む。常設展示のほか、各種の企画展示、講演会、ギャラリートークなどの普及活動を行っている。[3]
大日本印刷(DNP)子会社と協力して2018年より、所蔵作品の画像データ貸し出しを行っている[4]。
2013年に富士箱根伊豆国立公園の立地を生かした遊歩道をオープンした。
主な収蔵作品
- ルノワール『レースの帽子の少女』(1891年)
- モネ『睡蓮の池』(1899年)
- エドガー・ドガ『休息する二人の踊り子』(1900−1905年頃)
- セザンヌ『砂糖壷、梨とテーブルクロス』(1893-1894年)
- ジョルジュ・スーラ『グランカンの干潮』(1885年)
- アンリ・ルソー『エッフェル塔とトロカデロ宮殿の眺望』(1896-1898年)
- シャガール『私と村』(1923-1924年頃)
- アメデオ・モディリアーニ『ルニア・チェコフスカの肖像』(1917年)
- ゴッホ『アザミの花』(1890年)
- パブロ・ピカソ 『海辺の母子像』(1902年)
- 黒田清輝『野辺』(1907年)
- 岡田三郎助『あやめの衣』(1927年)
- 杉山寧『洸』(1992年)
- Vincent van Gogh - The Gleize Bridge over the Vigueirat Canal.jpg
ゴッホ『ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋』1888年
- Édouard Manet - Woman on a Bench.jpg
マネ『ベンチにて』1879年(パステル)
- Claude Monet - Flowered Riverbank, Argenteuil.jpg
モネ『花咲く堤、アルジャントゥイユ』1877年
- Vincent van Gogh - Flower Vase with Thistles.jpg
ゴッホ『アザミの花』1890年
- Gauguin Ève exotique.jpg
ゴーギャン『異国のエヴァ』1890/1894年
- Henri Rousseau - The Moulin d'Alfort.jpg
アンリ・ルソー『ムーラン・ダルフォール』1895年頃
- The Fields by Kuroda Seiki (Pola Museum of Art).jpg
黒田清輝『野辺』1907年
- Okada Saburosuke - Kimono with Iris Pattern.jpg
岡田三郎助『あやめの衣』1927年
- Vincent van Gogh - Clumps of Grass.jpg
フィンセント・ファン・ゴッホ《草むら》
交通概要
- JR東海道本線・東海道山陽新幹線・小田急線小田原駅または 箱根登山鉄道箱根湯本駅よりタクシー利用。
- 箱根登山鉄道強羅駅より箱根施設めぐりバスにて「ポーラ美術館前」下車 徒歩0分。
- 他にも、小田原駅や箱根湯本駅などから一般の路線バスで「ホテル小涌園前」「仙郷楼前」まで来て、箱根施設めぐりバスに乗り換える方法もあるが、交通渋滞が頻繁に起こり、どのくらい時間がかかるかわからない。
- 小田原駅や箱根湯本駅より、箱根登山バスによる直通バスが運行。
建築概要
- 竣工 - 2002年5月25日[5]
- 設計 - 日建設計(担当の安田幸一は現在、東工大教授)
- 施工 - 竹中工務店[5]
- 敷地面積 - 56,919.91m2[5]
- 建築面積 - 3,389.04m2[5]
- 延床面積 - 8,098.04m2
出典