ヘンリー・ルース

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(Luce, Henry Robinson)

アメリカの出版人。アメリカのジャーナリズム史上屈指の有力者。雑誌『タイム』 Time,『フォーチュン』 Fortune,『ライフ』 Lifeで出版帝国を築き上げた。長老派教会の宣教師一家に生まれ,10歳まで中国で過ごす。 10歳で中国北部のイギリス人寄宿舎学校に送られたのち,単身イギリスに渡り,さらに渡米してエール大学に学ぶ。大学では学生新聞を編集,抜群の成績で 1920年に卒業した。大学で知り合った B.ハドンと『タイム』を創刊,主としてハドンの発案によるいきいきとしたレイアウトときわめて個性的な文体,そして人に重点をおいた手法で注目を集め,創刊4年で黒字にした。 1930年ビジネス誌『フォーチュン』を創刊。 1936年には写真誌『ライフ』が誕生,たちまち雑誌史上有数の人気誌となる。ルースは 1929~64年までタイム社全誌の総編集長を務めたのち,会長職に転じた。大衆の啓蒙のために発刊した雑誌の数々は,多くの類似誌を生むところとなった。ニュース週刊誌の『タイム』は,ニュースをストーリー仕立てで報道。国際ニュースに重点をおいた理由は,アメリカの新聞・雑誌でこの点が無視されているとの持論からだった。誌面はジャンル別の各セクションから構成,読者に記事のテーマを意識させるスタイルを打ち出した。記事の完成度をより高めるための文献・資料の積極的活用,記者と編集者が共同で記事を作成する「グループ・ジャーナリズム」もルースの雑誌の特徴だった。そのほかの雑誌には 1952年創刊の『ハウス&ホーム』 House & Home (のちにマグロウ・ヒル社に売却) ,1954年創刊のスポーツ週刊誌『スポーツ・イラストレーテッド』 Sports Illustratedなどがある。 1935年にアメリカ人脚本家の C.ブーズと結婚。夫妻とも政治的には強い保守派であり,共和党および国内政治に大きな影響を及ぼした。



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