プログラミングパラダイム
プログラミングパラダイム (英: programming paradigm)とは、プログラミングにおけるパラダイムである。
概要
プログラミングパラダイムは、プログラマにプログラムの見方を与えるものと言える。たとえば、オブジェクト指向プログラミングにおいて、プログラムとはオブジェクトをつくりそれを管理するものである。関数型プログラミングにおいては、状態を持たない関数の評価の連続である。
プログラミング言語が異なれば、対応できるパラダイムも異なってくる。SmalltalkやJavaは手続き型やオブジェクト指向、Haskellは関数プログラミング、といったように、比較的少数のパラダイムに対応している。一方で、竹内らのTAOのように多数のパラダイムに対応した言語(マルチパラダイムプログラミング言語)も存在する。
多くのプログラミングパラダイムでは、「やってはいけないこと」(禁じ手)が存在する。たとえば純粋な関数型プログラミングでは、副作用があってはならず、構造化プログラミングではgotoの無制限な利用は戒められる。特にこの理由により、古いスタイルに慣れている人々からは非現実的または過剰に厳密なものとしてよく見なされる。しかしながら、こうした特定のテクニックを避けるということで、プログラミング言語の一般的な法則に制約されることなく、プログラムの正確さ(あるいは単にその動作を理解すること)についての法則を証明しやすくする。
マルチパラダイムプログラミング言語が登場してから、プログラミングパラダイムとプログラミング言語との関連は複雑になっている。たとえば、C++は手続き型プログラミング、ジェネリックプログラミング、オブジェクト指向プログラミングに対応するよう設計されているが、設計時には個々の部分毎にどのパラダイムを使うか選ぶ必要に迫られる。あるプログラムは全て手続き型プログラミングで作り、またあるプログラムは全てオブジェクト指向で作り、また別のプログラムは両方を混在して作るという具合である。
例
比較されるものは横に並べてある。括弧内はそれを用いている例である。
- 構造化プログラミング - 非構造化プログラミング
- 命令型プログラミング - 宣言型プログラミング
- メッセージ送信プログラミング(アクターモデル)
- 手続き型プログラミング - 非手続き型言語
- イベント駆動型プログラミング
- シグナルプログラミング
- スタック指向プログラミング
- クラスベースプログラミング - プロトタイプベースプログラミング ※オブジェクト指向プログラミングの中での分類
- 並行論理プログラミング
- 制約プログラミング
- 論理プログラミング
- 解集合プログラミング(en:Answer Set Programming)
- 制約論理プログラミング
- 並行プログラミング
- 並行制約プログラミング
- 関数型プログラミング
- コンポーネント指向プログラミング (OLE)
- アスペクト指向プログラミング (AspectJ)
- 契約プログラミング
- リフレクティブプログラミング
- データフロープログラミング
- リアクティブプログラミング (スプレッドシート)