フロイド・メイウェザー・ジュニア
獲得メダル | ||
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アメリカ合衆国 | ||
男子 ボクシング | ||
オリンピック | ||
銅 | 1996 アトランタ | フェザー級 |
フロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.、1977年2月24日 - )は、アメリカ合衆国の元プロボクサー。ミシガン州グランドラピッズ出身。
元WBC世界スーパーフェザー級王者。元WBC世界ライト級王者。元WBC世界スーパーライト級王者。元IBF世界ウェルター級王者。元WBC世界ウェルター級王者。元WBC世界スーパーウェルター級王者。元WBA世界ウェルター級スーパー王者。元WBA世界スーパーウェルター級スーパー王者。元WBO世界ウェルター級王者。
階級を上げてからはパワーが相対的に減り、ファイトスタイルもディフェンス重視になったものの、圧倒的なスピードと超人的な反応速度を持ち、卓越したディフェンステクニックで相手を翻弄し、絶妙のタイミングでカウンターを打ち込むのを得意とする選手。プロでの戦績は50戦50勝無敗。史上初めて無敗のまま5階級制覇を達成したなど[1][2]、パウンド・フォー・パウンド最強のボクサーとして評価されていた。
Contents
- 1 概要
- 2 来歴
- 3 メイウェザー・プロモーションズ
- 4 キャンプ中のトレーニングメニュー
- 5 犯罪・トラブル
- 6 メイウェザーvsパッキャオ実現までの過程
- 7 戦績
- 8 獲得タイトル
- 9 ペイ・パー・ビュー売上げ
- 10 脚注
- 11 関連項目
- 12 外部リンク
概要
近年は、ボクシング・アドバイザーのアル・ヘイモンを雇うようになって以来、スポーツ選手長者番付1位を獲得するなど大金を稼ぐスポーツアスリートとなっているが、購入した高級車や高級装飾品の自慢をしたり、現金を使った露骨なアピールをすることが多いため「Money(金の亡者)」と呼ばれている。以前は童顔な外見から「Pretty Boy(プリティーボーイ)」と呼ばれることが多かった。2014年頃からは「TBE(史上最高、The Best Everの略)」と自称しているが、ウラジミール・クリチコはこのことについて「周りの人々が王と呼ぶのであって、王が自分で『私は王だ』と言うもんじゃない。そうであるかは周りが決めるんだ」としている[3]。また、メイウェザーが俺はモハメド・アリやシュガー・レイ・ロビンソンより優れていると発言したときには[4]、アリ本人から「忘れるな、俺が最も偉大なんだ」と返され[5]、マイク・タイソンからは「すごい妄想だな。奴はチンケで、臆病な男だ。とても小さな、臆病な男なんだ」と怒りをあらわにして批判された[6][7]。
圧倒的なスピードとディフェンス技術を駆使して戦うファイトスタイルに魅了されるファンもいるが、はじめから判定勝利狙いの、ディフェンス重視で危険を冒さず確実にポイントアウトする試合運びを「タッチボクシング」などと揶揄し退屈な試合スタイルだとする声も少なくない。マイク・タイソンはメイウェザーの試合スタイルを退屈の意として「芝生が育っている様子を見ているようだ」と表現している[8]。メイウェザーは自身のディフェンス重視のボクシングスタイルについて「(ボクシングのダメージで病を患ったとされている)叔父のロジャーやモハメド・アリを見たときに、人々はボクシングは消耗のスポーツだと気付かなければならない。私がディフェンス重視の選手だったことにとても感謝をしている。身体的にも精神的にも能力の衰えが無く、頭も冴えている、自分自身が誰かもわかる」と述べている[9]。
試合前の会見などでリップサービスとして挑発的なトラッシュ・トークをすることでも有名で、対戦相手にとっては腹立たしいことこの上ないがマスコミ受けは良い。
私生活での素行は悪く、2002年に2件の家庭内暴力事件で有罪、2004年にはナイトクラブで女性2人に暴行を働いたとして有罪判決を受けている。2012年には内縁の妻への暴行罪などで2ヶ月間刑務所へ収監されている[10](詳細は「犯罪・トラブル」の項を参照)。他にも「あのチビの黄色いバカを料理してやる」「あの小人を踏みつけたら米を炊かせて、寿司を作らせてやる」等のマニー・パッキャオに対するアジア人人種差別発言[11]、女性を蔑視するような性差別発言を行っている[12]。このため以前はいくつかの企業とスポンサー契約を交わしていたがイメージの低下を嫌った企業は離れていった。以上のような理由から、メイウェザーは2014年にスポーツ・イラストレイテッドの『最も嫌われているスポーツ関係者35人』の1人に選出された[13]。
経済誌『フォーブス』が発表している世界スポーツ選手長者番付で2012年と2014年と2015年に1位となった[14][15]。2013年の発表では14位まで落ちたが、これは対象となる期間中に1試合しかしていなかったことが影響したものである[16]。
2012年に内縁の妻への暴行などで逮捕された事件で実刑判決を受けた際には、2012年1月6日から刑務所に収監とされることになっていたが、5月5日に決まっていた試合(ミゲール・コット戦)で生み出す経済効果とそれに伴う税収を踏まえた結果、試合後となる6月1日まで収監が延期されたというエピソードがある。
アメリカ在住のボクシングファンの人口層で最多の33,3%を占めるヒスパニック系移民の市場に目をつけ、2009年以来、メキシコ系の記念日であるシンコ・デ・マヨ(5月5日)とメキシコの独立記念日(9月16日)の前後の週末に試合を行い、対戦相手にヒスパニック系選手を選ぶことによる盛り上がりに加え、従来の黒人層からの人気などもあって、ファンもアンチも巻き込んだ大興行となり莫大なファイトマネー獲得の基盤となっている[17]。
幼い頃は父親のメイウェザー・シニアに現在の活躍の基盤となる巧みなディフェンス技術などのボクシングを教え込まれていたが、メイウェザー・シニアが刑務所に長く収監されていたことや、親子の仲が悪く別々に行動していた期間が長かったため、キャリアの大半で叔父のロジャー・メイウェザーがトレーナーを務めていた。しかし、2013年頃からロジャー・メイウェザーが体調を崩したことで、メイウェザー・シニアがトレーナーに復帰した。
ボクサーとして以外にも、2007年にテレビ番組「ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ」に出演して華麗な社交ダンスを披露したり、アメリカのプロレス団体WWEのリングに参戦しヒールを演じたりと、多彩な才能をのぞかせていた。
未婚だが2人の女性との間に4人の子供がいる。メイウェザー・プロモーションズを主宰しているプロモーターでもある。
教育不足からあまり字が読めず、文章の理解力が低い機能的非識字者である[18]。
来歴
元プロボクサーで、ボクシング史上に残る名トレーナーのフロイド・メイウェザー・シニアが父親、元2階級制覇王者でトレーナーのロジャー・メイウェザーとジェフ・メイウェザーが叔父というボクシング一家に生まれ育つ。元々はフロイド・ジョイ・シンクレアと母方の姓を名乗っていたが、1989年9月21日に現在のフロイド・ジョイ・メイウェザー・ジュニアに改名している[19]。
幼少時代
幼少時代は貧しく、家族7人が川の字に並んで1つのベットルームで寝ており、時々電気が止められることもあった。また、暮らしていた地域は治安が悪く、自宅の庭にヘロインの使用済み注射針が転がっていることは珍しくなかった。当時、父親のフロイド・メイウェザー・シニアはプロボクサーの他に麻薬の売人も兼業しており、普段から神経を尖らせていたことでメイウェザー・ジュニア達はしばしば酷い暴力を受けていた。メイウェザー・シニアが身内から撃たれそうになった時、撃たれないようにするため赤ん坊だったメイウェザー・ジュニアを盾に使ったとメイウェザー・ジュニア自身は語っている。メイウェザー・ジュニアが16歳の時、父親のメイウェザー・シニアがコカインの密輸で有罪判決を受け刑務所で5年半服役する、母親も薬物中毒であったことで、メイウェザー・ジュニアは祖母の家へ引越して暮らすことになった。ボクシングで身を立てることを決めたメイウェザー・ジュニアは高校を中退している[20]。
アマチュア時代
幼少の頃から父親のメイウェザー・シニアによってボクシングの手ほどきを受けるが、メイウェザー・ジュニアは当時のことを「公園へ遊びに連れて行ってもらったり、映画を見に行ったり、アイスクリームを一緒に買いに行ったりするような、普通の父親が息子にすることをしてもらった記憶が一切無い。姉や妹は殴られなかったのに私はしょっちゅう殴られていたので、私より姉妹のほうが好きなんだろうっていつも思っていたよ。」と振り返っている[20]。
1993年、ナショナル・ゴールデングローブスにライトフライ級で出場し、決勝でエリック・モレルに勝利し優勝。
1994年、ナショナル・ゴールデングローブスのフライ級で優勝。
1994年、全米ジュニア選手権でアルヌルフォ・ブラボに敗れる。
1995年、パンアメリカン競技大会のアメリカ予選でカルロス・ナバーロに敗れる。
1995年、ベルリンで開催されたAIBA世界ボクシング選手権にフェザー級(57kg)で出場し、2回戦で敗退[21]。
1995年、全米選手権にフェザー級(57kg)で出場し優勝。
1996年、ナショナル・ゴールデングローブスにフェザー級(57kg)で出場し優勝。
1996年、アメリカ代表としてアトランタオリンピックボクシングフェザー級(57kg)に出場し、準決勝で敗れて銅メダルを獲得となったが[22]、この試合は明らかにメイウェザーが勝っていたにも関わらず不可解な判定による敗北であった。レフェリーはメイウェザーが勝者だと思い込んで試合終了後の判定結果が読み上げられる直前にメイウェザーの手を上げたほどメイウェザー優勢は明白な試合だった。なお、アトランタ五輪ボクシング競技のスーパーバイザーを務め、同大会のジャッジとレフェリーをモニターする役割を担っていたビル・ワックリー(Bill Waeckerle)は「メイウェザーが全ラウンド優勢だったし彼が勝っていた。若者だったメイウェザーを陥れた判定だった。それこそが私がこの仕事への熱意が冷めて辞めた理由だ」と語っている[23]。
アマチュアの戦績は一般的には84勝6敗とされているが、8敗していることが確認されている[24]。
プロ時代
プロモーターのトップランクと契約してプロへ転向。デビュー当初はプロボクサーや総合格闘家のマネージメント業をしていたダナ・ホワイトがスポンサーをしており[25]、ダナの要請で総合格闘技のロゴマークを服に縫いつけて普及活動に協力していた[26]。
スーパーフェザー級
1996年10月11日、2回KO勝ちでプロデビュー。当時、トレーナーであった父親のメイウェザー・シニアがコカイン密輸の罪で1993年から5年半刑務所に服役していたことで、代わりに叔父のロジャー・メイウェザーがデビューから14試合目までトレーナーを努めた。なおデビュー戦のファイトマネーは2,500ドル(約25万円)だった[27]。
1998年10月3日、18試合目でWBC世界スーパーフェザー級王者ヘナロ・エルナンデス(アメリカ)と対戦し、8回TKO勝ちで王座を獲得した。試合後、リング上で嬉し涙を流した。
2000年3月18日、グレゴリオ・バルガスと対戦し、12回判定勝ちで5度目の防衛。この試合の前にメイウェザー・シニアはマネージャーを首になっている。
2000年10月21日、エマニュエル・バートンとノンタイトルマッチで対戦し、9回TKO勝ち。この試合から叔父のロジャー・メイウェザーがトレーナーとして9試合ぶりに復帰、以降長年に渡りトレーナーを務めることになる。
2001年1月20日、無敗の前IBF世界スーパーフェザー級王者ディエゴ・コラレス(アメリカ)と対戦。コラレスは体格的に身長で2インチ、リーチで1インチ、当日の体重がメイウェザーの136.5ポンドに対して146ポンドと有利な点がいくつかあったが、メイウェザーは7ラウンドに3度、10ラウンドに2度ダウンを奪い、コラレスのセコンドがタオルを投入したことで、10回TKO勝ちで6度目の防衛に成功した。
2001年5月26日、カルロス・ヘルナンデス(アメリカ)と対戦し、アマチュア時代からの古傷である左拳の怪我が悪化し、6Rにプロ転向後初ダウンを喫するが、逆転して判定勝ちで7度目の防衛成功。
2001年11月10日、世界ランク1位の指名挑戦者ヘスス・チャベス(メキシコ)に9回終了TKO勝ちで8度目の防衛成功。
ライト級
2002年4月20日、WBC世界ライト級王者ホセ・ルイス・カスティージョ(メキシコ)と対戦し、3-0の判定勝ちで王座を獲得し、2階級制覇に成功したが、「この試合はカスティージョの勝ちだ」と指摘する専門家やファンも多い。
2002年12月7日、前回の疑惑判定の声を受けてホセ・ルイス・カスティージョと再戦。今度は明白な差を見せつけて文句無しの3-0の判定勝利で初防衛に成功。
2003年4月19日、カリフォルニア州フレズノでビクトリアノ・ソーサ(ドミニカ共和国)と対戦し、3-0の判定勝利で2度目の防衛に成功した[28]。
2003年11月1日、ミシガン州グランドラピッズヴァン・アンデル・アリーナでWBC世界ライト級1位フィリップ・ヌドゥと指名試合を行い、強打者のヌドゥに効果的にパンチを集めてポイントを連取した。5回にはヌドゥの高速連打を全てかわす離れ技を披露し、7回に右フックからストレートでダウンを奪ってレフェリーストップがかかり7回1分8秒TKO勝ちで3度目の防衛に成功した。
スーパーライト級
2005年6月25日、WBC世界スーパーライト級王者アルツロ・ガッティ(カナダ)と対戦。この試合はメイウェザーにとって初めてペイ・パー・ビュー放送される試合とあって、試合前の会見ではいつも以上に挑発的な態度とトラッシュ・トークを行っていた。試合は6回終了TKO勝ちで王座を獲得、3階級制覇に成功した。勝利後は、試合前の強気が嘘のように嬉し涙を流して号泣した。同王座は防衛せず返上。
ウェルター級
2006年4月8日、IBF世界ウェルター級王者ザブ・ジュダー(アメリカ)と対戦。「宿敵」と題されたこの試合で序盤はジュダーにややスピード負けする、2ラウンドにジュダーのパンチでよろめいたメイウェザーがはっきりと右グローブをキャンパスにつける場面があったがレフェリーがスリップと誤審した。10ラウンドにジュダーの放ったローブローと後頭部への反則パンチを受けてメイウェザーが倒れると、メイウェザーの叔父でチーフセコンドを務めるロジャー・メイウェザーが激怒してリングに乱入、ジュダーの父でチーフセコンドのヨエル・ジュダーと乱闘になり、そこからさらに両陣営入り乱れての大乱闘に発展した。乱闘は関係者と警備員に止められ、5分後に試合が続行された。中盤から失速したジュダーを攻めたてて3-0の大差判定勝ちで王座を獲得、無敗のまま4階級制覇に成功した。このタイトルは防衛せず返上。
4月13日、ネバダ州アスレチックコミッションは、乱闘の発端となったロジャー・メイウェザーに罰金20万ドルと1年間のセコンド禁止処分を課し、5月8日にヨエル・ジュダーに罰金10万ドルと1年間のセコンド禁止処分、メイウェザーのアシスタントセコンドを努めたレナード・エレーベに5万ドルの罰金と4ヶ月のセコンド禁止処分、ザブ・ジュダーに35万ドルの罰金と1年間の出場停止処分を課した。
2006年4月25日、メイウェザーがトップランクからフリーエージェントになったことを理由にアントニオ・マルガリートとの対戦を拒否した[29]。
2006年11月4日、WBC世界ウェルター級王者カルロス・バルドミール(アルゼンチン)と対戦し、3-0の判定勝ちで王座を獲得した[30]。レオ・ガメスに次いで2人目、WBCでは初めてとなる同一団体4階級制覇となった。
スーパーウェルター級
2007年5月5日、WBC世界スーパーウェルター級王者オスカー・デ・ラ・ホーヤ(アメリカ)との「世紀の一戦」を2-1の12回判定で下し、王座を獲得した。トーマス・ハーンズ、シュガー・レイ・レナード、オスカー・デ・ラ・ホーヤに次ぐ、史上4人目の5階級制覇王者となった[31]。全勝のまま5階級制覇達成は史上初の快挙。その後、スーパーウェルター級王座を返上し、ウェルター級王座を保持する形となった。この試合は1億5000万ドル以上の興行収益を生み出し、当時の最高記録を更新。HBOによってPPV生中継され、約240万件のPPV売り上げを記録した。これはイベンダー・ホリフィールド対マイク・タイソンの再戦の際の約199万件を更新し、当時の史上最多の売り上げとなった。メイウェザーはこの試合で1,000万ドルのファイトマネーに[32]、ペイ・パー・ビュー売り上げの歩合を加えた総額2,500万ドルのファイトマネーを稼いだ[33][34]。
2007年9月、社交ダンス番組のダンシング・ウィズ・ザ・スターズのシーズン5に出場し9位で敗退した。
ウェルター級
2007年12月8日、リッキー・ハットン(イングランド)と対戦し、10回TKO勝ちで防衛に成功した[35]。アメリカとイギリスの無敗のスーパースター同士の大一番だった。メイウェザーはこの試合で1,100万ドルのファイトマネーを稼いだ[32]。
プロレス団体WWE参戦
2008年2月17日、ラスベガスのトーマス&マック・センターで開催されたプロレス団体WWEの大会『ノー・ウェイ・アウト 2008』にて、世界ヘビー級王座に挑戦するレイ・ミステリオを試合前に激励した後、リングサイド席で観戦するがミステリオは惜しくも敗れてしまう。試合後、14ヶ月ぶりにWWEに復帰したビッグ・ショーが登場し、リング上で復帰の喜びを語っていたがリングサイドにはまだ試合のダメージで動けないミステリオが残っていたため、気が散って喋ることに集中できずに苛立ったビッグ・ショーがミステリオに襲い掛かると、メイウェザーが客席から飛び出してビッグ・ショーを殴って流血させてミステリオを助けた後に逃走。追いかけたビッグ・ショーはシェイン・マクマホンの説得でいったん引き下がった。
翌日に開催されたRAWでWWE年間最大の大会レッスルマニアで両者が対戦することが決定した。なお、当初の予定ではメイウェザーはベビーフェイス(善玉)としてヒール(悪役)のビッグ・ショーと対戦という構図が予定されていたが、この日の観客がメイウェザーに凄まじいブーイングを浴びせ、逆にショーに歓声をあげたため役割を代えての対戦となった。
3月30日、フロリダ州オーランドで開催されたレッスルマニア24』で『THE BIGGEST vs. THE BEST(最大vs最高)』と題された試合で大巨人ビッグ・ショーと対戦。圧倒的な体格差に苦戦し、セコンドをKOされるなどしたものの、レフェリーの隙をついたイス・急所攻撃からのブラスナックルパンチでビッグ・ショーを殴り顎を骨折させ勝利した(骨折はプロレス上のアングルである)。現役のボクシング世界王者がプロレスのリングに上がり対戦するのは1976年のモハメド・アリ以来32年ぶりで、凡戦に終わるとの意見も多かったが、両選手の価値を落とさない名勝負となった。なお出場ファイトマネーを2,000万ドル受け取ったとメイウェザー自身は公表していたが[10]、後にWWEはこれが事実でないと訂正した。
1度目の引退
2008年6月6日、「ここ数年はボクシングに自分の望みを見いだすのが困難だった」とコメントし、現役引退を表明。WBC世界ウェルター級王座を返上した[36]。
引退からの復帰
2009年5月2日、MGMグランド・ガーデン・アリーナで行われた記者会見で7月18日にファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)との144ポンドキャッチウェイトのノンタイトルマッチで現役復帰することが正式発表された[37]。その後、メイウェザーがトレーニング中に負傷し、予定されていた日程からの延期となった[38]。
2009年9月19日、1年10ヶ月ぶりの復帰戦でファン・マヌエル・マルケスと対戦、2回にダウンを奪うなど、3-0の大差判定勝ち[39]。計量時にメイウェザーは契約体重を2ポンド体重超過したものの、144ポンドという契約が公表されていなかった両者間のプライベートキャッチウェイトだったため、1ポンドにつき30万ドル(計60万ドル)の違約金を払うだけで失格負けにはならなかった[40]。メイウェザーはこの試合で1,000万ドルのファイトマネーを稼いだ[32]。
2010年5月1日、3階級を制覇しているシェーン・モズリー(アメリカ)と変則ノンタイトル戦(モズリーが勝利した場合にだけ防衛が認められる)を行い、3-0の判定勝ちを収めた。2回にメイウェザーはモズリーの右を2度貰いダウン寸前の状態となるが、3回からは立て直し、プレッシャーをかけ試合をコントロール。その後も的確にクリーンヒットを奪い続けモズリーのスタミナ切れもあり、終わってみれば大差の判定勝ちとなった[41]。なおこの試合が変則ノンタイトル戦となったのはメイウェザーがWBAへの認定料支払いを拒んだためで、WBCからもダイヤモンド王座を懸けることを提案されるがこれもコスト削減として拒否していた[10]。メイウェザーはこの試合で2,250万ドルのファイトマネーを稼いだ[32]。
2010年9月10日、内縁の妻への暴行罪、携帯電話の重窃盗罪により逮捕された。
2011年9月17日、MGMグランド・ガーデン・アリーナにてWBC世界ウェルター級王者ビクター・オルティス(アメリカ)と対戦。試合初めからオルティスは強引に頭を押し付けるラフな戦法を取り、4回にはロープに詰まったメイウェザーに飛び上がるようにしてバッティングを見舞いメイウェザーの顔面に直撃する。レフェリーは試合を止めオルティスからバッティングの減点を取り試合を再開するが、激怒したメイウェザーは、オルティスが謝罪のために両手を前に差し出しハグをし終わった瞬間、左右のストレートを叩き込んだ。不意に顔面を痛打されたオルティスはダウンしたまま立ち上がれず、メイウェザーが4回2分59秒でKO勝利を収め、一度は返上した王座に復帰した[42]。しかしメイウェザーのルールの隙間を突いたようなスポーツマンシップを欠く不意打ちや、レフェリーのジョー・コルテスが余所見をしてKO場面を見逃す不手際もあり、物議を醸す後味の悪い幕切れとなった。
試合直後のリング上で、HBOの中継で司会を務めるラリー・マーチャントからインタビューで、最後のKOシーンについて質問をされるもメイウェザーはマーチャントの質問を無視して「チケットとPPVを購入してくれたファンの皆様に感謝します」などと言って誤魔化そうとしたが、なおもマーチャントが食い下がると遂に「お前はもっと俺にフェアな質問をしろよ!HBOはお前をクビにすべきだ!お前はボクシングのことを何も分かってない糞野郎だ!」と逆ギレするが、マーチャントから「私があと50歳若かったらお前なんかブチのめしてやる!」と言い返されるという騒動があった。なお、マーチャントは興行後のインタビューで「メイウェザーが終始ペースを握っていた。特に右のパンチは素晴らしかったね。最後のパンチも合法のパンチだ」とメイウェザーのこと自体は称えている[43]。メイウェザーはこの試合で2,500万ドルのファイトマネーを稼いだ[32]。
2011年12月21日、内縁の妻への暴行などで逮捕された事件の裁判で、2012年1月から禁錮90日、100時間の社会奉仕活動への従事の実刑判決を受けた。
スーパーウェルター級
2012年1月6日から刑務所に収監とされていたが、5月5日に予定されている次戦で生み出す経済効果とそれに伴う税収を踏まえた結果、試合後となる6月1日まで収監が延期された[44]。
2012年5月5日、刑の執行が6月まで延期されたことにより、MGMグランド・ガーデン・アリーナでWBA世界スーパーウェルター級スーパー王者ミゲール・コット(プエルトリコ)と対戦。コットの圧力に押し込まれる場面が所々あったものの、最終的には試合をコントロールし3-0で判定勝ちとなり、WBAスーパー王座を獲得した[45]。同時にWBCよりダイヤモンド王座が贈られた。
刑務所へ
2012年6月1日、90日間の禁固刑の服役の為に収監された。
2012年8月3日、刑務所内での態度が良好だったため、刑期が短縮となり釈放される。
2012年8月、釈放後、50セントと共同でTMTプロモーションズを設立するが直ぐに喧嘩別れをした。
ウェルター級
2013年2月、テレビ局のショウタイムと6試合で約200億円(2億ドル)の大型契約を交わす[46]。
2013年5月4日、MGMグランド・ガーデン・アリーナで、約1年振りの復帰戦としてWBC世界ウェルター級暫定王者で、4階級制覇を達成しているロバート・ゲレーロ(アメリカ)と王座統一戦を行い、3-0の判定勝ちで王座統一に成功、リングマガジン世界ウェルター級王座の獲得に成功した[47]。メイウェザーはこの試合で3200万ドルのファイトマネーに、ペイ・パー・ビュー売り上げの歩合200万ドルを加えた総額3400万ドルを稼いだ[48]。
スーパーウェルター級
2013年9月14日、MGMグランド・ガーデン・アリーナにて、スーパーウェルター級の規定体重を2ポンド下回るキャッチウェイトの152ポンド契約で、WBA・WBC世界スーパーウェルター級スーパー王者でリングマガジン世界スーパーウェルター級王者のサウル・アルバレス(メキシコ)と対戦し、12回2-0(114-114、117-111、116-112)の判定勝ちでWBAスーパー王座の統一、WBC王座とリングマガジン王座獲得に成功[49]、WBCがこの試合のために特別に作成した24金ゴールドベルト獲得にそれぞれ成功した。メイウェザーはこの試合で4150万ドルのファイトマネーに[50]、当時の歴代最高を記録したペイ・パー・ビュー売り上げの歩合3850万ドルを加えた総額8000万ドルを稼いだ[48]。
2013年12月21日、有明コロシアムで開催されたGLORY 13 TOKYOを観戦するために来日した。
ウェルター級
2014年2月10日、5月に行う試合の対戦相手を決めるためにメイウェザー公式サイトでファンからの投票を募り、アミール・カーン(イングランド)が20105票を集め、15474票を集めたマルコス・マイダナ(アルゼンチン)に勝利するが[51]、結局マルコス・マイダナが対戦相手として選ばれる。
2014年5月3日、MGMグランド・ガーデン・アリーナで、WBA世界ウェルター級王者マルコス・マイダナと王座統一戦で対戦。試合前日の公式計量ではメイウェザーが146ポンド、マイダナが146.5ポンドでパスしていたが、試合当日の非公式計量では2ポンド増量して148ポンドを計測したメイウェザーに対して、マイダナは18.5ポンド増量しており165ポンドを計測、両者の体重差が17ポンド(約8キロ)もある中でリングで対峙する事になった[52]。また、試合グローブをめぐる騒動もあった、公式計量後に、マイダナが選択したエバーラストのボクシンググローブ「MXグローブ」を拳部分の詰め物が薄いとしてメイウェザーが拒否したため、マイダナはネバダ州アスレチックコミッションにMXグローブ装着の承認を得るが、それでもメイウェザーはMXグローブを装着するのであれば試合を中止にすると脅したため、最終的にマイダナはMXグローブを諦めてエバーラストの別モデルのボクシンググローブ「パワーロックグローブ」を装着する事で妥協し[53]、試合が行われることになった[54][55][56]。
試合前は技術的に劣るマイダナをスピードとテクニックでメイウェザーが翻弄するだろうとの予想が大方を占め楽勝ムードすら漂っていた[57]。しかし頭から突っ込む、ローブロー、ラビットパンチ、片手をホールディングした状態で殴るなど反則スレスレの戦法を駆使するマイダナに苦戦を強いられる中、12回2-0(114-114、117-111、116-112)の判定勝ちを収め王座統一に成功、WBC王座は2度目の防衛、WBA王座獲得に成功した[58]。試合後メイウェザーはマイダナの反則を取らなかったレフェリーのトニー・ウィークスに不満を示し、反則スレスレの戦法を繰り返したマイダナのことをWWEのプロレスラーのようだったと批判、試合もこれまでで最もタフなレスリングマッチだったと皮肉で評した[59][60]。
2014年5月9日、WBAは最新ランキングを発表し、上述のマイダナとの王座統一戦の勝利を評価し、メイウェザーはWBAの4月度の月間優秀選手賞に選ばれた[61][62][63]。
2014年9月13日、MGMグランド・ガーデン・アリーナにて、マルコス・マイダナと再戦。WBCに承認され、異例中の異例となるウェルター級契約体重でのウェルター級とスーパーウェルター級の2階級同時防衛戦として行われた[64][65]。試合は、8回にメイウェザーがマイダナの頭をヘッドロックで抱えた時に左グローブの手のひらの部分をマイダナに噛まれ、試合が中断され確認作業が行われるが、レフェリーが噛んだ事実を確認できなかったことで減点など罰則無しで試合再開される。10回にはマイダナがメイウェザーを押し倒したとして1点減点され、12回3-0(2者が116-111、115-112)の判定勝ちを収め、WBAスーパー王座は初防衛、WBC王座3度目防衛、スーパーウェルター級王座初防衛に成功した[66]。
2014年10月9日、WBCは最新ランキングを発表し、上述のマイダナ戦の勝利が評価され、メイウェザーはWBCの2014年10月度の月間MVPに選出された[67][68][69]。
2014年10月10日、WBAは最新ランキングを発表し、上述のマイダナ戦の勝利が評価され、メイウェザーはWBAの2014年9月度の月間MVPに選出された[70][71][72]。
2015年5月2日、MGMグランド・ガーデン・アリーナにて、WBO世界ウェルター級王者マニー・パッキャオ(フィリピン)と王座統一戦を行い、12回3-0(2者が116-112、118-110)の判定勝ちを収め「世紀の一戦」を制し、3団体統一に成功した[73]。パッキャオが試合前から右肩を負傷していたと聞いたメイウェザーは「俺も両腕と両拳を負傷していた。それに、もし彼が勝ち名乗りを受けていたら、俺は彼に対するリスペクトの言葉を口にして、彼が上回っていたと言っただろう」と語った[74][75]。また、メイウェザーは試合前から次が引退試合となることを示唆していたが、試合後に改めて9月の試合で引退すると明言し[76][77]、後進に道を譲るために近日中に保持している5本全ての世界王座を返上すると表明した[78]。試合が5年以上実現しなかった大きな要因であった薬物検査については、メイウェザーとパッキャオ共に尿検査11回、血液検査8回の抜き打ち検査をパスした[79]。
ドーピングスキャンダル
計量後の試合前夜、米国反ドーピング機関(USADA)の検査員が、抜き打ちのドーピング検査のためメイウェザーの自宅を訪れたところ、メイウェザーが点滴(メイウェザーは後にマルチビタミン入りの生理食塩水250mlとビタミンC入りの生理食塩水500mlを点滴したと申請した)を受けていた痕跡を発見した。米国反ドーピング機関の規定では、事前に米国反ドーピング機関へ「治療目的使用に係る除外措置(TUE)」を申請して点滴の使用許可を得なければ、静脈への点滴が禁止されている為、メイウェザーはドーピング違反とされるケースであった。しかし試合から17日経った5月19日になってメイウェザーが治療目的使用に係る除外措置(TUE)を申請し、翌20日に米国反ドーピング機関が申請を受諾して試合日までさかのぼって点滴の使用許可を与えていたことが後に発覚し、正規の手続き手順を逸脱した承認方法に米国反ドーピング機関とメイウェザーの癒着であると報道された。これに対し、米国反ドーピング機関は「メイウェザーは点滴の使用前に米国反ドーピング機関に開示していた」、「報道は重大な誤りと偽りに満ちている」と主張したが具体的な内容までは言及しなかった。また米国反ドーピング機関がメイウェザーの点滴使用をパッキャオ側と試合を管轄したネバダ州アスレチック・コミッションに5月21日まで知らせなかったことや、通常点滴は減量苦の選手が脱水症状を軽減するため使用するが、ドーピング薬物を薄めて隠したり、生体パスポートの数値をごまかしたりするなどの不正に使用される場合があるため、減量に余裕があるメイウェザーが点滴を使用したことにも疑惑が集まった[80][81][82]。
この試合はペイ・パー・ビューで生中継され、歴代最高のペイ・パー・ビュー売り上げとなった440万件と、歴代最高のチケット収入7200万ドルを記録して、歴史的な成功を収めた興行になり[83]、メイウェザーは2億2千万ドル(約270億円)から2億3千万ドル(約280億円)、パッキャオは1億5千万ドル(約184億円)のファイトマネーを稼いだ[84][85]。
2015年5月7日、WBCは最新ランキングを発表し、上述のパッキャオ戦での勝利を評価し、メイウェザーをWBCの2015年5月度の月間MVPに選出した[86]。
2015年5月8日、メイウェザーはESPNの記者スティーブン・A・スミスに送ったメールの中で「手術後1年以内に彼と対戦する」とパッキャオが右肩の手術から復帰したあとに再戦する意向があることを伝えていたが[87]、この日、メイウェザーは「パッキャオと再戦するつもりだとメールを送ったのは事実だけど気が変わった」「言い訳、言い訳、言い訳だ。彼は潔く負けを受け入れない臆病者だ。負けたらその敗戦を認めて、『メイウェザー、君が優れたファイター』と言うべきだ」「彼は負けた。負けたのを分かっている。あれ以降、彼に対する尊敬の念を失った」「(右肩の怪我は)全くもって気付かなかった。彼は速かった。左パンチは速かったよ。右パンチも速くて、両方とも速くて強いパンチを打ち込んできた」と、パッキャオの右肩の怪我は試合に敗れた負け惜しみに過ぎないと切り捨て、前言を撤回して再戦に興味が無くなったと語った[88][89]。
2015年5月14日、WBOは最新ランキングを発表し、メイウェザーをWBO世界ウェルター級王者としてランクインした[90]。
2015年5月16日、WBAは最新ランキングを発表し、上述のパッキャオ戦での勝利を評価し、メイウェザーをWBAの2015年4月度の月間MVPに選出した[91][92]。
2015年5月20日、WBOはメイウェザーが近日中にWBO世界ウェルター級王座を含む保持している世界王座を全て返上すると表明したことを受けて、同年6月27日に行われるティモシー・ブラッドリーvsジェシー・バルガスの一戦をWBO世界ウェルター級王座決定戦として認可することを決定したが、この日、メイウェザーから弁護士を通じてこの決定に抗議する文書が届いた[93][94]。
2015年5月22日、メイウェザーからの抗議を受けて、WBOはメイウェザーに同年6月1日までにWBO世界ウェルター級王座を保持するという意思を明確にするよう文書で通達した[94]。
2015年6月1日、WBOにメイウェザーからWBO世界ウェルター級王座を保持するか返上するかの回答期限を例外的に8月1日まで待って欲しいとする嘆願書が届いた[94]。
2015年6月5日、WBOは7月3日までにメイウェザーが未払いのマニー・パッキャオ戦の認可料20万ドル(約2400万円)を支払った上で、異なる階級の王座を同時に保持することを禁止するWBOのルールに基づいて、WBA世界スーパーウェルター級スーパー王座並びにWBC世界スーパーウェルター級王座を返上する意思を表明しなければ、メイウェザーからWBO世界ウェルター級王座を剥奪すると決議し、その旨を文書でメイウェザーへ通達した[94][95][96]。
2015年6月14日、WBOは最新ランキングを発表し、メイウェザーをWBO世界ウェルター級王者としてランクインした[97][98]。
2015年7月6日、WBOは同月3日までにメイウェザーが未払いのマニー・パッキャオ戦の認可料20万ドル(約2400万円)を支払わず、WBA世界スーパーウェルター級スーパー王座並びにWBC世界スーパーウェルター級王座を返上する意思も表明しなかった為、メイウェザーからWBO世界ウェルター級王座を剥奪した[99][100][94]。
2015年7月14日、WBOは最新ランキングを発表し、王座剥奪となったメイウェザーをWBO世界ウェルター級ランキングから除外した[101]。
2度目の引退
2015年9月12日、MGMグランド・ガーデン・アリーナでWBA世界ウェルター級暫定王者アンドレ・ベルトと対戦し、12回3-0(117-111、118-110、120-108)の判定勝ちを収めWBA王座を統一による3度目の防衛とWBC王座の5度目の防衛に成功した。戦績をロッキー・マルシアノに並ぶ49戦49勝無敗としたメイウェザーはリング上で現役引退を表明した[102][103][104]。この試合はペイ・パー・ビューで生中継されたが、ペイ・パー・ビューの売り上げ件数が40万件〜55万件と前戦のパッキャオとの試合から大幅に減り、2006年以来の低い売り上げとなった[105]。メイウェザーは後に引退の理由を語り、長年トレーナーを務めていた叔父のロジャー・メイウェザーがボクシングのダメージでメイウェザー・ジュニアのことを誰か認識できないほどパンチドランカーの症状が悪化してしまったことを挙げた[106]。
2015年10月8日、WBAは最新ランキングを発表し、上述のベルト戦の勝利を評価し、メイウェザーをWBAの2015年9月度の月間MVPに選出した[107][108]。
2015年11月2日、WBCはWBC世界ウェルター級王座並びにWBC世界スーパーウェルター級王座でメイウェザーを名誉王座に認定した[109][110][111]。
2016年1月8日、WBAはロッキー・マルシアノに並ぶ49勝無敗という戦績を残し引退したメイウェザーをWBA世界ウェルター級ランキング並びにWBA世界スーパーウェルター級ランキングから月末までに除外すると発表した[112]。
2016年1月19日、WBAはWBAの2015年12月度のランキングを発表し、サーマンとララを正規王座に据え置くと共にアバネシヤンとクルカイを暫定王座に据え置き、メイウェザーをWBA世界ウェルター級ランキング並びにWBA世界スーパーウェルター級ランキングから除外した[113]。
メイウェザーvsマクレガーの交渉の過程
*「Aサイド」とは、試合をより売る方、ビジネス面での主役の選手のこと。Aサイドの選手が興行の主導権を握る。
2015年4月15日、総合格闘家のコナー・マクレガーが雑誌エスクァイアのインタビューの中で「私は1つの分野のエキスパートをスペシャリストとして見ることはない。他の10の分野でルーキーとして見る。もしボクシングが出来るやつが、私に足を掴まれたらどうなるだろう?。私とフロイド・メイウェザーを向かい合わせたとしよう。私がフロイドと戦えば、30秒以内に彼を殺せるだろう。30秒位以内でボアコンストリクターのように彼に巻きついて絞め殺してしまうだろう」と発言[114]。4月17日にゴシップサイトのTMZがメイウェザーの関係者の話として、メイウェザーが「真剣に受け取ることは無い。彼は注目を集めようとしているのだろう」とコメントしたと報じた[115]。
2015年7月2日、マクレガーがTBSのトーク番組「Conan」に出演して、司会者の「もしあなたとフロイド・メイウェザーがリングに入ったら、なにが起きると思いますか?」との質問に「フロイドと対戦したいか聞いているのなら、1億8000万ドルのためにリングでダンスを踊りたく無いやつはいないだろうね」と冗談で答えてから、「彼が私の世界に足を踏み入れたくないことはよく分かってるんだ。純然たる武器を用いない制限の無い格闘の世界にね。しかし私は彼の世界に間違いなく足を踏み入れるよ」「もしその機会があれば、その時には私は間違いなく彼とボクシングをするだろう」と語った[116]。
12月30日、メイウェザーがボクシング専門サイトFightHype.comのインタビューでボクシング界には人種差別主義が存在するという主張を展開し、その中でマクレガーについて「俺はコナー・マクレガーのことは実際よく知らない。彼の試合を見たことがない。俺の会社の総合格闘技をやっている従業員からマクレガーってやつの話を聞いたんだ。マクレガーはトラッシュトークばかりして称賛されているというじゃないか。しかし俺が言うと、生意気だ思い上がるなと言われてしまう。偏見だろ!。俺は人種差別主義者では全く無いが、未だに人種差別主義は存在すると以前からずっと言ってるんだ」と言及した[117][118]。
2016年1月8日、マクレガーが自身のInstagramに「フロイド・メイウェザーよ、俺の成功に人種問題を持ち込むな。俺はアイルランド人だ。俺達は虐げられてきたし、それは未だに深く続いている。俺は偏見を感じているし、それは血として流れている。俺の一族の長い闘いの歴史の中で、'マクレガー'の名を持つだけで死によって罰せられた時代があったんだ。今回のような事で2度と俺を一括りにするな。もしお前が対戦したいのなら問題ない。お前の最後の試合であらゆる収益が失敗したことを勘案すれば、80対20の分け前が妥当だろう。27歳の俺がこのゲームの鍵を握っているんだ」と掲載した[119][120]。
2016年5月6日、イギリスのタブロイド紙ザ・サンが、メイウェザーと総合格闘家のコナー・マクレガーのボクシングルールによる試合がメイウェザーが1億ポンド、マクレガーが700万ポンドのファイトマネーの条件で契約間近で、メイウェザーが友人にマクレガーと対戦すると話していることを報じた[121] [122]。
この報道を受けて5月7日に、メイウェザーが「流れている噂は自分が出したもの。でも、噂ではないかもしれない。(実現するように)祈って欲しいね。ボクサーと総合格闘家の対戦は可能性があるよ。俺が試合をすれば、俺の数字は、もちろん、1億ドル以上だ。それぐらい要求してもいいだろう」とコメントを出した[123][124]。
5月8日、マクレガーが、「総合格闘技VSボクシング」と書き添えた自分とメイウェザーがにらみあう合成画像を、自身のツイッターへ投稿した[125][126]。
5月13日、メイウェザーがボクシング中継の中で、「単なる噂じゃないんだ。今のところどうなるかわからない。でも、俺が本当に試合が実現すると思うかって?、絶対に実現するさ」「俺にとって厳しい試合になるのは間違いないだろう。どうなるかは今のところわからない、でもたくさん話題になっているんだ、試合を実現させたいね」「俺がもちろんAサイドだ」「ボクシングの試合になる、マクレガーはオクタゴンでほとんどの試合を立った状態の打撃で勝ってきたんだ」「試合会場は決まっていないし、ファイトマネーについてもまだ話し合っていない」「俺は長年に渡って自分自身を証明してきた。ゲンナジー・ゴロフキンから逃げも隠れもしない。俺はビジネスマンだ。もし俺がリングに復帰して試合をするなら、ビジネス的に、今俺が考えているただ一人の相手はコナー・マクレガーだけだ」と試合実現に強い意欲をみせた[127]。
5月22日、マクレガーがESPNに出演して「噂を流したのは彼だ。彼が1億ドルなのに、俺が700万ドルだって?それでは(総合格闘技で稼いでいるファイトマネーより)減給になる。減給は受け入れられない。ボクシングは金を稼げるところだと思っていたけど、700万ドルとは全くくだらない。彼が1億ドルの話をするなら、俺だって1億ドルだ」「彼は俺を必要としているが、俺は彼を必要としていない。それが真実だ。彼は他に対戦相手がいるのか?他のやつと対戦すれば稼ぎが1億ドルから1500万ドルに落ちてしまうだろう。彼が話したいのであれば、話し合おう。しかし、主導権を握っているのは俺だ」「俺はルールは気にしない。彼の望むルールで決めればいい。彼が総合格闘技のルールで戦いたくないのは分かっている。彼が制限された試合で戦いたいのであれば、それで問題無しだ」と語った[128]。
5月28日、ボクシングの名トレーナー、フレディ・ローチがAXS TVの総合格闘技番組に出演して、「先週メイウェザーが私のジムにマクレガーのトレーナーに就くよう頼みに来たんだ。彼は、試合は実現するし、大金を稼ぐつもりだと言っていた」「コナー・マクレガーはタフな男のようだが、それはボクシングでは全く役に立たない」「メイウェザーは世界一のボクサーだ。マクレガーぐらいの経験しかない相手ならメイウェザーは1ラウンドも取られることはないだろう。つまり彼はまあまあのボクサーってことさ、総合格闘家としてはとても良い選手なんだがね。でもこれはボクシングなんだ。彼はボクシングでは初心者さ。彼がメイウェザーのような相手と試合をするには準備におそらく3年ぐらいかかるだろう」と語った[129][130]。
5月29日、今度はメイウェザーがプロモーションポスター風の合成画像を、自身のツイッターやインスタグラムへ投稿した[131][132]。
9月19日、メイウェザーが「私とコナー・マクレガーの試合を実現せようとしたが実現させられなかった。我々は前へ進まなければならない。コナー・マクレガーと戦いたがっているボクサーは多いが、それを言い出したのはまたしても私が最初だった。総合格闘技とボクシング、2つの違う分野でトップに立つことは名誉なことだと思う。でも、自分はもう戦わない」と試合の実現にこぎ着けることができなかったと語った[133][134]。
11月30日、マクレガーがカリフォルニア州でボクシングライセンスを取得したことをきっかけに再び両者の間で駆け引きの応酬が再燃した[135]。アメリカのボクシングライセンス取得は日本のようにプロテストは無く、健康診断にパスして登録料を支払い、簡単な事務手続きを済ませれば取得できる。メイウェザー・プロモーションズCEOのレナード・エラーブは「これはゲームにすぎない。ファンを盛り上げるための計算された取り組みだろう。コナー・マクレガーは言いたいことを言えるが、彼はUFCの契約下にいて、ダナ・ホワイトというボスがいる。彼がフロイド・メイウェザーとボクシングマッチをやりたくても、彼のボスが認めないだろうから彼はボクシングが出来ない。最近UFCを買収した企業はとても賢い人達だ。彼らが誰もが結果がわかりきったフロイド・メイウェザーとの試合をやらせることは決して無いだろう」とボクシングライセンスを取得したからといって試合実現に近づいたわけでは無く、UFCがマクレガーのボクシングマッチを認めないだろうとコメントした[136]。
12月3日、マクレガーが北アイルランド・ベルファストで開いたトークショーで、「そもそもフロイドが俺に電話をかけてきたことが始まりなんだ。俺はフロイドの事なんて気にかけちゃいない、どうだっていいんだ。ノールールで戦えないやつのことなど気にならない」「俺がただ座って自分のビジネスと真実の戦い(UFC)を支配することを考えていたら、フロイドが俺に喧嘩をふっかけて俺達が試合をするような噂を流したんだ。俺がした事といえば少しばかり目を開いたぐらいさ」「『ちょっと待てよ、ボクシング側へ行けばなにかあるかもな』そう考えてこう(ボクシングライセンス取得)したんだ。裏で交渉していたから今後どうなるか見守っているところだ」「俺はボクシングライセンスを取得した。次はあちらの順番だ。フロイドの太ったマネージャーは『フロイドは今バハマで休暇中だ、彼はコナーのことなど気にしていない』と言ってたが、俺もフロイドのことを気にしていない。あちらがこの試合を望まないのなら、それで問題無しだ」と語った[137][138]。
12月13日、メイウェザーがFightHype.comで「俺はカリフォルニア州では戦わない。彼は何のためにカリフォルニア州でライセンスを取得したんだ。彼はみんなを煙に巻こうとしているだけだ。彼は本当は試合をしたくないのさ。俺は彼のボスに会いに行ったんだ」とコメントした[139]。
12月15日、メイウェザーが、UFCの試合でマクレガーがネイト・ディアスにタップアウト負けするシーンを編集した動画を作成して、「この動画に最も面白いキャプションを考えたやつには1万ドルを贈る。発表は12月19日月曜日。乞うご期待!」とのメッセージと共に、自身のSNSアカウントに掲載した[140][141][142]。またメイウェザーは14日から15日にかけてInstagramの個人ライブ配信を何度か行い、その中で、「マクレガーをズタボロにしてやる、あの間抜け野郎マクレガーをな。ひっぱたいてやる、今度会ったら嫌というほどひっぱたいてやる」[143]や「コナー・ザ・タップアウト」「あいつはビッチのように降参しやがった」とからかい[144]、さらにFaceTimeを使ってネイト・ディアスと直接通話をして、マクレガー戦は2試合ともネイトが勝っていたと伝えると、「ヘイ、ネイト、俺が何をすればいいか教えてくれ、俺はお前があいつにやったことを見たぞ、今度は俺が最後の総仕上げであいつをやってやる」と宣言した[145]。
12月18日、マクレガーがアイルランドのテレビ局RTÉにRTÉスポーツパーソン・オブ・ザ・イヤーの受賞インタビューで出演して、「私はボクサーライセンスを取得しました。彼の最後の試合のペイ・パー・ビューは35万件しか売れず大失敗に終わりました。彼の最後の2試合は失敗に終わったのです。私は間違いなく彼を必要としていません。もちろん、フロイドとの試合は国民が見たい試合でしょう。しかしこういうことには時間がかかります。もう少し様子を見ましょう」と述べた[146]。
12月24日、マクレガーが自身のSNSアカウントに「こいつの顔をぶん殴ってやる」とメッセージを添えてボクシンググローブをはめたマクレガーとメイウェザーが向かい合う合成画像を掲載した[147][148]。
2017年1月11日、メイウェザーがESPNのスポーツトーク番組「First Take」に出演。マクレガーへ1500万ドルの試合オファーを提示していることを明かし、「私が興味のある恐らく唯一のことはコナー・マクレガーとの試合だけだ。私はビジネスマンだ、そしてマクレガー戦はビジネスとして最も意味をなすと思うんだ」「こちら側はコナー・マクレガー戦を実現させようとしたんだ。私のファイトマネーはあちら側に伝えてある。私のファイトマネーは最低保証1億ドルだ。こちらがAサイドだ。コナー・マクレガーがいくら稼いできたのか本当に知らないが、総合格闘技の試合で1000万ドル稼いだことが無いのは確かだろう。マクレガーには1500万ドルの提示をしてるんだ、ペイ・パー・ビュー収入の分配の話し合いも別でしよう。だが、Aサイドはもちろんこちらだ。800万ドルやそこらすら稼いだことないやつがどうして2000万ドルや3000万ドルの話しができるんだ?」「コナー・マクレガーはこの試合を実現させたいと言い続けている。だったら実現させようじゃないか」「誰も彼もコナー・マクレガーのことを話し続けているが、あいつは皆を上手くだましているのさ。ダナ・ホワイト(UFC代表)、実現させようじゃないか。あいつをボクシングに連れて来てくれ。私がボクシングがどんなものかあいつに教えてやる」と語った[149][150]。番組の放送が終了したあと、マクレガーが自身のSNSアカウントに、ノックアウトされた黒人ボクサーが横たわるそばでマクレガーがチャンピオンベルトを掲げるイラストを、「俺のことをC・J・ワトソンと呼んでくれ!」とメッセージを添えて掲載した。(C・J・ワトソンはメイウェザーが家庭内暴行で刑務所に収監されるきっかけとなった内縁の妻が交際していたNBA選手)[151][152][153]。
1月13日、UFCのダナ・ホワイト代表がFOXスポーツ1のスポーツトーク番組「The Herd」に出演。番組内でメイウェザーへ2500万ドルの正式な試合オファーを提示して、「さあフロイド、これは正式な試合オファーだ。私は実際にオファーを出来る人物で、そして実際に正式なオファーをしているんだ。我々は君に2500万ドルを払う。コナーにも2500万ドルを払う。ペイ・パー・ビュー収入の分配についても話し合おう。これは正式なオファーだ」「君がAサイド?どうして君がAサイドなんだ?。君の最後の試合は皆に悪い印象を残した、もう誰も君の試合を見たがらないだろう」「君の最後の試合のペイ・パー・ビューは35万件売れただけだが、コナーの最後の2試合は130万件と150万件売れた。だから君がAサイドとは思えないんだ。君がこのコナー戦をどうしてもやりたいのは、大金を稼げる試合とわかっているからだろう」と語った。また、メイウェザーがマクレガーに1500万ドルの試合オファーを提示したと主張していることについて、「フロイド・メイウェザーは誰にも試合オファーの提示などしていないよ」と否定した[154] [155] [156]。この放送直後にTMZの直撃インタビューを受けたメイウェザーは、2500万円相当の腕時計を見せつけならが「あいつ(ホワイト代表)はコメディアンか。俺が買ったこの時計を見てくれ。いくらで買ったと思う?調べてみてくれ」と、提示されたオファー金額が安いと言わんばかりに笑い飛ばした[157]。
1月14日、メイウェザーが自身がプロモーションしたボクシング興行のテレビ中継の中で「マクレガーと対戦したいですか?」とインタビューを受け、「絶対にな。私はビジネスマンだ。(試合が実現すれば)とんでもない数字を叩き出すだろう」「相手がコナー・マクレガーなら私にとって意味を成すが、相手が他のやつなら私にとって意味をなさない、遠慮しておくよ」と答えた[158]。
1月19日、メイウェザーが自身のSNSアカウントに、メイウェザーの純資産が6億5000万ドル、マクレガーの純資産が250万ドルとする画像を、「2500万ドルを要求する前に、2500万ドル以上の価値を付けてくれ。おまえが"2"と"5"を持っているのは正しいが、でもそれは250万ドルだ、2500万ドルではないだろう」とメッセージを添えて掲載した[159][160][161]。
1月20日、マニー・パッキャオが「マクレガーにそのつもりがあるなら、可能性はある。ただ、やるなら絶対にボクシングだ。総合格闘技ルールではやらない」と、メイウェザー対マクレガーが決まらなかった場合には、マクレガーとボクシングルールでなら対戦するつもりがあるとコメントを出した。このコメントを受けてボブ・アラムが、UFCの幹部と親しいトップランク社の幹部トッド・ドゥボエフにUFC側と交渉を始めるように指示を出すが、ダナ・ホワイトは「私はマニー・パッキャオのことは好きだが、ボブ・アラムのことは好きじゃないんだ。我々はアラムとはビジネスをしないので、彼にお金を無駄にしないよう、こちらに連絡をしてこないよう伝えて欲しい」とアラムとの交渉を拒絶した[162][163][164]。これに対してボブ・アラムは「私がこの交渉に関係する必要はない。しかしマニーにとって簡単な試合だ。この試合を実現させたいと思っている。ダナが私のことを気に入らなくて、私がマニー・パッキャオ対コナー・マクレガー実現のための唯一の障害であるなら、私は関わらない。マニーに正当は金額が支払われるなら、私はいつでもマニーにコナー・マクレガー戦の許可を与えるよ」「間違いなくマニーもコナー・マクレガーとボクシングマッチで対戦したいと思っているだろう。ボクサーなら誰だってマクレガーと対戦したいだろうね、彼らはマクレガーをノックアウトできるのだから」と語った[165]。
1月28日、マクレガーがイギリス・マンチェスターで開催したトークショーで「試合は調査段階以上に来ている。現在も進行中だ。まだ多くのステップがあるが、試合は実現する。みんなが望んでる試合で、俺もやりたい試合だ。実現すると確信している」「100%だ。俺が次に格闘技場に足を踏み入れる時は、10オンスか8オンスのグローブを付けてロープをくぐることになるだろう」「アリ法(ボクサーをプロモーターから保護する法律)があるので実現可能だと思っている。特に今は(ダナが)オファーをした訳だしな。しかし一緒にやるほうがより円滑に進むだろう。俺はこれまでUFCとダナと関係者みんなと大きなビジネスを成し遂げてきた。しかしその一方でそれぞれの立場がある。メイウェザー・プロモーションがあり、UFCがあり、そして今新しくマクレガー・プロモーションが出来た。つまり俺のボスは誰もいないってことさ。フロイドはダナが俺のボスで彼が物事を決定してるように言うが、そんなわけない、決定するやつなんていない。彼らが柔術トーナメントに出場させるなら俺のボクシング出場を止めることは出来ない。みんなで一緒にやればより円滑に進むのは明らかだ。しかし、みんなそれぞれの立場がある、そしてそれぞれの立場を知る必要がある。解決していくよ」「メイウェザーは怯えてるのさ、正直になろうぜ。彼はリアルファイトをやろうとしない。彼は自分を守るためにルールが必要なのさ。俺はルールを必要としない。彼はあれこれ言ってるが、実際には死ぬほどビビってるのさ。もし俺が戦いを決めるなら、UFCでも、総合格闘技でも、ボクシングでも、スポーツファイティングでも無い、ただ戦おうぜと言うだけさ、これまでで最も楽な戦いになるだろう」「今年の年末か来年のはじめまでには実現するよ」と語った[166]。同日にメイウェザーがアメリカでイギリスのテレビ局Sky Sportsとショウタイムのボクシング中継に出演して、「きっと試合は実現するよ。俺とコナー・マクレガーの試合は実現する。マクレガー戦は俺がリングに復帰する唯一の試合だ。できればイギリスのファンがこっちへ来て俺を応援してくれるといいんだけどね」「試合の体重は145ポンドから150ポンド契約になる。試合がいつになるのかはわからない。チームと話し合う必要があるだろう。まだ契約は締結していない。でもきっと実現できるさ」「皆さんもご存知のように、俺がAサイドだ。俺とチームで多くの記録を破って証明してきただろ」「試合を実現できるかって?間違いないよ。誰もが見たい試合だ。もちろんこの業界で最大で最高なのはショウタイムだ、だからショウタイムがペイ・パー・ビューを放送するだろう」「俺はファンがこの試合を求めていると本当に思っているんだ。ファンはこの試合をずっと求めている。要はエンターテイメントなんだ。彼は歯に衣を着せないで遠慮なく物を言う、俺みたいにな。だからファンが見たいものを実現させようじゃないか」と語った[167][168][169]。
2月10日、メイウェザーが観戦に訪れたNBAの試合会場で、契約が締結するまでは実現は何も保証されていないとしつつも、親しいESPNの記者スティーブン・A・スミスに、マクレガーとの試合実現が「非常に、非常に近づいている」と話した[170][171]。
2月14日、アイルランドのタブロイド紙アイリッシュ・ザ・サンが、マクレガーのジムの匿名の関係者からの情報として、マクレガーとメイウェザーの試合が、第三者の介入により正式にサインはされていないものの、ファイトマネーを含めた全ての条件で合意に達し、2週間以内に試合が発表されると報道した。また、マクレガーはアイルランドのホテルで2月17日に予定していたイベントをキャンセルして、UFCの記者会見で対戦相手のネイト・ディアスにペットボトルを投げつけた為に、ネバダ州アスレチックコミッションから受けた処分の一環としてラスベガスで児童のいじめ防止ビデオを撮影をするため、アイルランドから渡米中で、ラスベガスでは撮影の他にメイウェザー陣営の代表と詰めの交渉をする予定であると報道した[172]。しかしダナ・ホワイトは契約は締結から程遠いと合意報道を否定し、メイウェザーも自身のSNSアカウントに「近頃メディアの間でいろんな噂が広まっているようだが、誰かと戦うなどといった契約は交わしていない。今のところ引退に満足で人生を楽しんでいる。もし何か変化があれば必ず最初に俺が世界へ知らせるよ」と掲載して合意報道を否定した[173][174]。ラスベガスに到着したマクレガーはそれに応えるように自身のSNSアカウントに「今ラスベガスだ。フロイドは俺がラスベガスに到着したから引退しやがった」と掲載した[175][176]。メイウェザーは自身のSNSアカウントに「いいか、コナー・マクレガー、おまえが本当にこの試合を実現させたいのであれば、おまえとUFCのビジネスを片付けてからこちらに連絡するようにしてくれ」と掲載した[177][178]。
2月18日、マクレガーがTMZの突撃取材を受け「フロイドはビビりやがった。俺がラスベガスに来たのに奴は姿を見せなかった。俺がラスベガスに着いたとたん引退しやがった」とコメントした[179]。
試合実現の障害になると考えられていた、プロボクシングの実績と経験が全く無いマクレガーとメイウェザーの対戦をコミッションが許可するかについて、ネバダ州アスレチックコミッションの事務局長ボブ・ベネットが「もちろん許可する。この試合は世界の格闘技の中心地(ラスベガス)で開催して欲しい、当然のことだ。2人の世界最高の格闘家による試合を開催したくないアスレチックコミッションなど存在しないだろう」と、ネイト・ディアスとの再戦で見せたマクレガーの打撃技術とメイウェザーより12歳若いことを考慮して試合を許可する方針であると話した[180]。また同コミッションのチェアマン、アンソニー・マーネルが、この試合が実現するまでに解決しなければならないいくつかの問題が残されているとしつつ、水面下でメイウェザーとマクレガー両陣営による活発な交渉が行われていることをコミッションは把握していると明かし、交渉の最大の難関はファイトマネーの配分割合になるだろうと述べた[171]。
2月24日、メイウェザーがショウタイムのボクシング中継に出演して「今日は俺の誕生日だが、これを言うためにここに来た。彼らはコナー・マクレガーの名前を口にし続けている。俺はここにいるぞ、ファンが見たいものをやろうじゃないか」「重要な試合が1試合だけある、それはメイウェザー対マクレガーだ。俺はボクシングでやる必要のあった事は全てやってきたつもりだ。適正なファイトマネーが支払われるなら、どんなことでも起こりえるんだ」「マクレガーは立った状態の打撃で勝ってきた、彼が負けたのはグラウンドだ。打撃では負けたことがない。彼はものすごいファイターで、とてもタフな選手だ。試合に勝とうとする強い意志も持っている」「ボクシングとUFCのグローブに大きな違いはない。少し小さいだけだ。パワーがあれば関係ないし、マクレガーはパワがーがある」「俺のボスは俺自身だから話し合う必要はないが、マクレガーは彼のチームと話し合う必要がある。マクレガーはUFCと彼のボスと話をまとめる必要がある。そうすれば試合が実現するだろう」と語った[181][182]。
3月上旬、メイウェザーがイギリス各地をトークショーツアー「アンディフィーテッド・ツアー」で廻り、その中で「もし俺がマクレガーで俺が賢いのなら、UFCでまた負ける前に、フロイド・メイウェザーにケツを蹴らせて大金を稼ぐね。それがビジネスってもんだ」「もし誰かが『俺はメイウェザーと戦いたい』と言ったら、俺はシンプルに『よし、やろう』と言うことが出来る。しかしマクレガーのように契約があると、まずダナ・ホワイトと話さなければならない、そしてダナ・ホワイトは彼のボスに話さなければならない」「マクレガーは決定権が無いのさ。『メイウェザーはなぜパッキャオと戦わない?』と言われたが、それはパッキャオにボスがいたからだ。俺にはボスはいない。簡単に何年も前にパッキャオ戦を実現することは出来たんだ、しかし全てのことに意味があるのさ。最初、パッキャオとは5000万ドルの保障で試合をするはずだったが、俺は忍耐があった。忍耐のおかげでその試合は3億ドルの試合になったんだ」「1000万ドルを稼いだことないやつが1000万ドルを要求することは出来ない。フォーブスで自分の価値を見てくる必要がある。俺はその価値の分は与えるつもりだ。価値が5なら10を与える、価値が10なら20を与える。俺は1試合だけでマクレガーがこれまで稼いできた金額より多く稼いだんだ」[183] 「マクレガーが本当にこの試合を実現させたいのなら、人々を戸惑わせるのを止めて、契約書にサインをしろ。おまえは自分がボスと言っただろ、だったら契約書にサインをして試合を実現させよう」[184]「試合が実現するか分からない。実現するなら俺の最後の試合になるだろう。ボクシングの歴史で最大の試合になりえる。しかしどうなるか分からない」[185]などと語った。
3月11日、メイウェザーが「コナー・マクレガーであれば、俺は復帰する。戦うのはマクレガーだけだ。今日、俺はマクレガー戦のために正式に引退を撤回する。時間を無駄にしたくない。さっさと実現させよう。6月がいい」 とマクレガー戦のためなら引退を撤回して現役に復帰をすると宣言し、「金やUFCに関しての言い訳はもう聞きたくない。契約書にサインをしてくれ。そうすれば6月におまえは俺と試合が出来る。単純明快だろ?戦いたいならサインしろ。さあ6月にやろうぜ」「俺はアルツロ・ガッティと対戦した時、彼のホームへ行って試合をした。彼がAサイドで俺はBサイドだったからだ。泣き言や不満は言わなかった。そして俺は彼に勝った。オスカー・デ・ラ・ホーヤと戦った時も、彼がAサイドで俺はBサイドだった。その時も俺は不平や不満を言わなかった」「マクレガー、おまえはBサイドで、俺がAサイドだ。金について不満を言うためにここにいるんじゃない。俺はもう金のことやおまえは試合をやりたいのか?と言うのに飽きたんだ。皆を戸惑わせるのは止めて、対戦したいのなら契約書にサインをしろ」「本物の男は立って戦うものだ。俺は昔気質の人間だ。俺は靴を脱いで戦わない。俺は男の股の間で戦わない。グランドでレスリングをしない。俺は立って相手をやっつけるんだ。それが俺のやり方だ」などと語った[186][187][188]。
3月、メイウェザーがマクレガー対策のスパーリングパートナーとして総合格闘家のケビン・リーと契約[189]。
3月16日、「日曜日のスーパーボウルでトム・ブレイディが控えのクォーターバックに回されるくらいの確率」など、これまで試合実現の可能性はほぼ無いと否定的な発言を繰り返していたダナ・ホワイトがTBSのトーク番組「Conan」に出演して、「私は試合が実現すると思っている。難しい交渉になるだろう。この契約には多くのエゴが絡んでるし、多くの人が関わっているんだ。その一方で、とてもたくさんのお金も絡んでいるので、実現しないとは考えられない」と、この日初めて試合実現に肯定的な発言をした[190][191]。ただし実現は可能だと思うとしながらも「実現までの道のりはとても、とても長い」と述べている[192]。
3月17日、同郷のボクサー、マイケル・コンランのプロボクシングデビュー戦がニューヨークで行われ、応援に駆けつけたマクレガーが会場にいたボクシング記者団に向かって「お前たちはボクシング関係者か?俺はボクサーだ。俺がボクシングを支配するのを見守っておけよ。ボクシング業界の誰も何が起ころうとしているのか分かっていないだろうが、俺を信じて欲しい。俺が足を踏み入れた時、世界中に衝撃を与えるだろう。本当だ。俺の目をしっかり見てくれ。俺は28歳で、自信に満ち溢れ、リーチが長く、危険な両拳を持っている。絶対にだ。俺はフロイドを止める、そしてお前たち全員、前言を撤回することになるだろう。全世界が前言を撤回することになるんだ」「実現間近だ、心配するな。俺は帰る、俺がボクシングだ」と豪語した[193]。
4月21日、マクレガーが自身のInstagramに「最近はもっぱらボクシング一本に絞っていた。しかし間違いのないように、制限の無い自由な戦いで必要とされる蹴りやグラップリングやその他すべての事は、現在も非常に重要だ。そう考えている。フロイドが結局この件を台無しにするかもしれないが、もしそうなったら、俺は真実の戦い(UFC)へ戻るか、他のパッキャオのようなボクサーと戦うだろう」と掲載した[194]。
5月6日、メイウェザーがESPNの記者スティーブン・A・スミスのラジオ番組に出演して「俺が出来ることは以前したように忍耐強く待つことだけなんだ。誰もメイウェザー対パッキャオが実現するなんて思っていなかった、しかし俺は忍耐強く待ったんだ。忍耐強く待つ必要がある、焦らずゆっくり待とう」「俺が試合が実現すると思ってるか?本当に分からない。俺とチームは準備が出来ている。マクレガー側がサインをしたら、直ぐにトレーニングキャンプを開始する」「何が交渉の妨げになっているか?マクレガーの子供の出産予定が5月だと聞いている。マクレガーの子供が産まれたら交渉再開だ」「マクレガーはUFCではAサイドだ。しかし今回はメイウェザー・プロモーションズとUFCの共同作業になる。俺がAサイドの理由は数字だ。数字に注目する必要がある。俺のペイ・パー・ビューの数字、彼のペイ・パー・ビューの数字、比べものにならないだろう。保障されたファイトマネーに関して俺が聞いているのは、彼が最も稼いだのが500万ドル程度らしいじゃないか」とコメントした[195]。
5月7日、マクレガーに第一子が誕生した[196][197]。
5月11日、ダナ・ホワイトがCBSスポーツのラジオ番組に出演して「(マクレガー陣営との交渉を)今週の日曜日までにまとめ上げ、それからメイウェザー陣営との交渉を始める予定だ。もし予定通り期限内に交渉が上手くまとまれば、試合が実現するかもしれない。しかし、まだ交渉することがあり、交渉がまとまる保障はない」「(サウル・アルバレス対ゲンナジー・ゴロフキンの開催が決定した9月16日は)我々が狙っていた日付だった。今朝インタビューで『MGMがダナ・ホワイトはその日を確保していなかったと言っている』と聞かれたが、我々はその日を確保していなかった」「時は人を待たずだ。もっと早く動くべきだった。交渉を更に進めるべきだった。我々の失敗だ」「マクレガー陣営との交渉はとても上手くいくと思っている。できれば月曜日にメイウェザー陣営と交渉の席に着きたい。これ以上この件でゴタゴタしているわけにはいかない。私には本業(UFCの運営)がある、他のことにも集中しなければならない」とマクレガー陣営との交渉に最終期限を設けたと語った[198]。
5月14日、ダナ・ホワイトがESPNの取材で「(コナーとは)会っていないが、契約はすぐに完了するだろう。コナーと条件面では既に合意している。日曜日には完了したい。それからメイウェザー陣営と交渉を始める。契約に大勢の弁護士が関わっていて、大変なんだ。完了したら直ぐに(メイウェザーのマネージャー)アル・ヘイモンと会う予定だ」「(メイウェザー陣営との)契約が上手くいかないのなら、この件はお終いだ、諦めるしか無い。今年中に実現するか一生実現しないかのどちらかになるだろう」「コナーは今年2回試合をしたくて、可能ならその内の1試合がフロイドと対戦できればと思っているんだ」と語った[199]。
5月18日、ダナ・ホワイトがTNTに出演して「マクレガー陣営の契約は完了して、メイウェザー陣営との交渉を始めている。試合が実現するとは言わないが、一方の契約が完了して、今はもう一方と交渉しているところだ」「ヘイモンとメイウェザーとの契約が完了するなら試合が実現するだろう」とコメントした[200]。同日、マクレガーが自身の運営するWEBサイト「THE MAC LIFE」を通して「様々な記録を破るであろうこの契約をズッファ、UFC、パラダイム・スポーツ・マネージメントと共にサインできたことを光栄に思います。この歴史的な契約の最初にしてかつ最も重要な部分のサインが正式にされました。すべての関係者へ祝辞を述べたいと思います。そして今、我々はアル・ヘイモンと彼のボクサーのサインが来る日にされるよう期待して待ちます」と声明を発表した[201]。
5月20日、イギリスでメイウェザー・プロモーションズの契約選手ガーボンタ・デービスが試合を行い、メイウェザーが「俺とコナー・マクレガーが試合を実現させたいと望んでいるのであれば、俺は試合が実現すると思う。(実現したらその興行で)ガーボンタ・デービスとバドゥ・ジャックの試合を前座で組みたいと思っているんだ」「俺は素晴らしいキャリアを送ってきたが、まだ終わりじゃないかもしれない。50試合目の相手はコナー・マクレガーになるかもしれない。成り行きを見守ろうじゃないか」[202]「俺が試合をするなら、コナー・マクレガーと対戦する可能性は90%だ」(引退を撤回してマクレガー以外のボクサーと対戦するつもりはありますか?)「間違いなく有り得ない」「俺にとって意味がある試合はマクレガー戦だけだ。俺が対戦したかったボクサーたちとの試合は全て成し遂げてきた。コナー・マクレガーはプロフェッショナルで、俺もそうだ」「ファンがこの試合を要求してるんだ。彼らが見たがっているものを提供する必要がある。俺は今年フォーブスのスポーツ選手長者番付の1位に返り咲くと思う」「アメリカへ戻ったら、アルに連絡して次の動きを確認する。焦ってはいない。チームの話をまとめる必要があるだろう」「乗り越えなきゃいけない壁がもうひとつだけあると思ってる。恐らく俺たちが行動を起こせば、とても大きな動きになる。フロイド・メイウェザーが試合をする時、歴史が作られる。俺が追っているのは俺自身の記録だ。つまりペイ・パー・ビューの記録さ」[203][204]「マクレガーが契約にサインをしたと聞いた。俺も契約にサインするのを楽しみにしているよ。俺はまだ契約にサインをしていないが、自宅に帰ったら、チームに連絡を取って意見を聞きたい。そして意見をまとめたら、スーパーファイトをやるつもりだ」と語った[205]。
5月21日、マクレガーが自身のSNSアカウントに、「そっちのサインをしろ、フロイド。さもなくば口先だけの男になるぞ」と掲載した[206][207]。
5月22日、定期的に5月と9月のメキシコの記念日に試合を行ってきたメイウェザーが「9月と5月は私の月だ。5月は私の月の必要がある、なぜなら私がメイウェザーだからだ。5月と9月はいつも私の月だった」「今年もそうなるかもしれない。まだどうなるかわからないがチームと話す必要があるだろう」とコメントした[208]。
6月12日、マクレガーが自身のSNSアカウントに、メイウェザーがマクレガー戦に向けてスパーリングを再開したとされるトレーニング画像と共に、「やれやれ、ジムでいまだにトレーニングしてるフロイド・シニアには(ジュニアをわざとシニアに変えている)大いに尊敬するよ。俺もあれぐらいの歳になってもトレーニングできるといいんだがな。リスペクト」とのメッセージを掲載した[209][210]。
試合決定
6月14日、マクレガーが自身のSNSアカウントに、自身の写真と(メイウェザーでは無く)メイウェザー・シニアの写真を並べて掲載し、「試合が行われる」と発表[211][212]。続けて、その数十分後にメイウェザーが自身のSNSアカウントに、自身とマクレガーを並べた試合告知動画と共に、「これは公式だ!!!」と試合が正式に決定したことを発表した[213][214]。
6月16日、メイウェザーはアメリカメディアのインタビューでマクレガー戦に関して「世界中のみんながこの試合を望んだ。だから私はこの試合をみんなに提供しなければならなかった。私は引退したけど、みんなが復帰を望んだ。だから戻ってきた。両陣営ともハッピーだ。彼もハッピーだし、私もハッピーだ。試合が待ちきれない」と復帰理由を語った。一方で、3週間前にスーパーファイトが開催されることになり、自身が主催するビックマッチのサウル・アルバレス対ゲンナジー・ゴロフキンにビジネス面で少なからず悪影響を受けることが必至になった[215]オスカー・デ・ラ・ホーヤは「これはサーカスだ」と今回の試合を茶番だと断定し、リング誌も「多くのボクシング記者と心あるファンはこの試合を冷笑的に見ている」とし、「ダーク・コメディ(ブラック・ユーモア)」と題した記事を掲載し、この試合を批判した[216]。19日にはゲンナジー・ゴロフキンが「サーカスの見せ物」と話し、「人々は本当の戦い、本当のボクシングがどういうものであるか知っていると思う。コナーはボクサーではない。ただの見せ物だ。ショーを見たいなら彼らの試合を見ればいいが、もし本当の戦いを見たいなら、私とカネロ(サウル・アルバレス)の試合を見なさい」と批判[217]、同様にサウル・アルバレスも「私はショーと張り合うことはしない。ファンがショーを見たいのなら、彼らはその試合を見るだろう。しかし、彼らが本物の競争のある試合、本物の試合を見たいのであれば、私達の試合を買うだろう」[218]「メイウェザーもマクレガーのことも尊敬しているが、この組み合わせは全くのショーだ。彼らはこの試合でボクシングをとても傷つけることになるだろう」と批判した[219]。
6月17日、試合の会場として発表されたT-モバイル・アリーナだったが、3on3形式のバスケットボールリーグ「BIG3」の決勝戦の開催が同日に決定しており、既にチケット販売も始まっていた為、会場の権利を譲渡してもらう交渉がBIG3側と難航していることがTMZによって報じられた[220]。
2017年6月26日、マクレガーがダション・ジョンソンとスパーリングパートナー契約。ダション・ジョンソンはメイウェザーと試合をした時にパッキャオがスパーリングパートナーとして招へいしたボクサーで、元UFCの総合格闘家でもある[221]。
2017年7月11日から14日にかけて、ロサンゼルス、トロント、ニューヨーク、ロンドンの4都市をまわる記者会見ツアーを行った[222]。
レフェリー
2017年6月29日、マクレガー陣営が、世界的に評価の高いレフェリーであるもののメイウェザー寄りのレフェリングをすると度々批判されたことがあり、この試合についても「私は見たくない。UFCとボクシングは異なるスポーツだ。何の意味がるんだ?」と不快感を表していたレフェリーのケニー・べレイスが試合のレフェリーに選ばれた場合には、レフェリー変更の要請をすることを表明した[223]。8月14日、ネバダ州アスレチック・コミッションはケーニー・べレイスの発言を重く見て、レフェリーの選考からベレイスを除外したことを公表[224]。8月16日、ネバダ州アスレチック・コミッションでミーティングが開かれ、試合のレフェリーにロバート・バードが選ばれた。メイウェザーのキャリア49試合の中でロバート・バードがレフェリーを務めたのはロバート・ゲレーロ戦の1試合のみである[225]。
ジャッジ
2017年8月10日、マクレガー陣営が、試合のジャッジにアメリカ国籍以外のジャッジを選ぶようネバダ州アスレチック・コミッションに要請。メイウェザーは2006年以降14戦連続でラスベガスで試合を行っているが、14試合の中でアメリカ国籍以外のジャッジが選ばれたのは3試合で3名のみであるため[226]。8月16日、ネバダ州アスレチック・コミッションでミーティングが開かれ、イタリア国籍のジャッジ1名が選ばれた[227]。
ボクシンググローブ
普段UFCでは4オンスのグローブで試合をしているマクレガーが記者会見ツアーの中で「メイウェザーは(固い)メキシコ製グローブはダメだとか、ビビッて、いろいろ条件を付けてくるんだ。メイウェザーが154ポンド(スーパーウェルター級)でやりたがったのは、ウェルター級以上なら通常10オンスのグローブで行われるからだ」と批判、8月1日にメイウェザーが自身のSNSに「メディアの言うことやブログに書いてあることを信じるな、俺からの直接のメーッセージ以外は、事実じゃない。マクレガーよ、『8オンスのグローブで戦おう』。マクレガーは好きなブランドのグローブを使える。俺はグラントの8オンスグローブを使う。マクレガーがリングで自分が有利になると思えるのなら、俺はなんでも承諾する。ボクシングファンと総合格闘技ファンに見たいものを提供しようじゃないか」と掲載した[228][229]。8月16日、スーパーウェルター級の試合は10オンスのグローブを着用して行うとルールに決まっているが、両者が8オンスグローブの着用を求めたことで、ネバダ州アスレチック・コミッションで委員による投票が行われ、今回の対戦に限り、8オンスグローブの着用が例外で認められた[230][231][232]。
ボクシングライセンス取得
2017年8月16日、ネバダ州アスレチック・コミッションでミーティングが開かれ、マクレガーはネバダ州のボクシングライセンスを取得した。コミッション事務局長のボブ・ベネットは試合を承認した理由を、3団体統一世界ライトヘビー級王者アンドレ・ウォードのトレーナー、バージル・ハンターに連絡を取って、ネイト・ディアスがウォードやアンドルー・フォンファラのスパーリングパートナーを務めた事と、ディアスがボクサーであれば世界クラスのボクサーになっていただろうとするハンターの見解を確認し、そのディアスからパンチで数度ダウンを奪ったマクレガーのボクシング技術とディアスのパンチをアゴに貰ってもダウンをしなかった打たれ強さを評価、また、ベテランボクシングプロモーターであるボブ・アラムとオスカー・デ・ラ・ホーヤが、それぞれマニー・パッキャオとサウル・アルバレスをマクレガーと対戦させようとしたのは、マクレガーにボクサーとしての信憑性があるからだとした[233][234][235]。
2017年8月26日、T-モバイル・アリーナにて総合格闘家のUFC世界ライト級王者コナー・マクレガーとスーパーウェルター級12回戦を行い、10回1分5秒TKO勝ちを収め戦績を50戦50勝無敗とし、ロッキー・マルシアノの持つ無敗記録を61年ぶりに更新した[236][237]。
メイウェザー・プロモーションズ
メイウェザー・プロモーションズを主宰している[238]。
2013年3月、ドーピング検査で、所属選手のミッキー・ベイから30対1の非常に高濃度のテストステロンが検出され、罰金と出場停止処分を受けた[239]。
2013年5月、ドーピング検査で、所属選手のジェイ・レオン・ラブからヒドロクロロチアジド、同じく所属選手のマシュー・ギャレットソンからフロセミドが検出されたとして罰金と出場停止処分を受けた[240]。
2014年4月、ドーピング検査で、所属選手のルーイ・アリアスとクリス・ピアソンが、マリファナが検出されたとして出場停止処分を受けた[241]。
2014年6月上旬、メイウェザーが信頼していたリチャード・シェイファーがゴールデンボーイプロモーションズを退職したことで、今後ゴールデンボーイプロモーションズとの関係を一切断つと絶縁を宣言した[242]。
2014年7月2日、ゴールデンボーイプロモーションズを退職したばかりのブルース・ビンコーがメイウェザープロモーションズへ入社[243]。
2014年7月14日、ニューヨーク州でプロモーターライセンスを承認され取得。7月23日にはネバダ州でプロモーターライセンスを承認され取得した[244]。
2014年9月18日、最高経営責任者のレナード・エレーベと、長年カットマンとバンテージを巻くのを担当していたラファエル・ガルシアを解雇したことを発表した[245]。(エレーベは後に復帰する)
2014年9月21日、マニー・パッキャオなど多くの選手のコンディショニングを担当したアレックス・アリーザと2年契約を交わした[246]。
キャンプ中のトレーニングメニュー
- 深夜3時に起床して軽い朝食を取る[247]。
- ジムへ向かい、筋肉をほぐすためのマッサージからトレーニングを始める[247]。
- シャドーボクシング[247]。
- ミット打ち[247]。
- ヘビーサンドバッグとスピードバッグ打ち[247]。
- 腹筋を300回から500回、腕立て伏せを100回[247]。
- 縄跳びを15分から20分した後に懸垂を数十回[247]。
- 週3回のスパーリング(15ラウンド以上)[247]。
- 最後にロードワークを8キロから13キロ(日によってはジムワークの前に行うこともある)[247]。
犯罪・トラブル
2001年10月、内縁の妻のメリッサ・ブリムに自動車内で暴行を加えたとして起訴される[248]。
2002年3月、ショッピングモールでメリッサ・ブリムを殴ったとして起訴される[248]。
その後、メイウェザーは上記2件のブリムへの家庭内暴行とブリムの父親への暴行を認めて執行猶予判決を受ける。罪を認めた引き換えに、ストーカー容疑及び公務執行妨害容疑など他の容疑の起訴は取り下げられた[248]。
2003年8月、ラスベガスのナイトクラブで、別の内縁の妻ジョージ・ハリスの知人女性2人を殴ったとして執行猶予判決を受ける[248]。
2003年12月、自動車内でジョージ・ハリスに殴る蹴るの暴行を加え、髪の毛を掴んで車外へ引きずり出したとして、重暴行容疑で逮捕される。しかし2005年7月にハリスが証言を翻し、メイウェザーは無罪となる[248]。
2007年5月、メイウェザーが総合格闘家のチャック・リデルを「チャック・リデルがボクシングのリングに入ったら、平凡なボクサーにも痛めつけれられるだろう。ノックアウトされるから彼らに組み付くチャンスは無い。」とこき下ろし、「良いボクサーならUFCの選手達をまとめてノックアウトできる。ボクサーを送り込めばUFCのチャンピオンになれる。」と挑発。これにUFC代表のダナ・ホワイトが、当時UFCライト級チャンピオンだったショーン・シャークと対戦させたいと応じるが、メイウェザーはデ・ラ・ホーヤ戦の試合前に「(デ・ラ・ホーヤ戦の)宣伝活動だった。ふざけていただけで、UFCで試合をするつもりは無い。時々、言っては駄目なことを言ってしまうこともある、ダナ・ホワイトと関係者に謝罪をしたい。」と関係者を通じてダナ・ホワイトに謝罪を申し入れた[249][250]。
2009年、累積した税金の未払いが560万ドルに達したのにもかかわらず、IRS(内国歳入庁)からの再三の支払要請を拒んでいたが、IRSがマルケス戦のファイトマネーを差し押さえる手続きを取ったことで、ようやくメイウェザーは支払いに応じた[251]。
2010年9月、この当時メイウェザーは別の内縁の妻シャンテル・ジャクソンと同棲していたが、ジョージ・ハリスがNBA選手のC.J. ワトソンと会っていると聞き、嫉妬心からメイウェザー所有のジョージ・ハリスが生活している邸宅に男1人を引き連れて乗り込む。そしてハリスの携帯電話にC.J. ワトソンからのメールを見つけ、ハリスを問い質したところワトソンと会っていることを認めたことで激怒、「お前たち2人を殺す」「消させてやる」と叫びながら、自身の子供たちの目の前でハリスの後頭部を何度も殴り、髪の毛を掴んで引きずり倒して蹴りつけた。ハリスは子供たちに警察に通報するよう助けを求めたが、メイウェザーが警察に通報したら「尻をひっぱたくぞ」と子供たちを脅した。それでも子供たちは警察に通報しようと試みるがメイウェザーが連れてきた男に妨害されたため、子供の1人が邸宅から抜け出して直接警察署に駆け込み助けを求めた。そして警官が邸宅に駆けつけるが、メイウェザーはハリスの携帯電話を奪い逃げ去った後だった[248]。
2011年12月、メイウェザーはハリスへの暴行、子供への脅迫、携帯電話の窃盗など最大で懲役34年の実刑を科せられる可能性があったが、司法取引に応じて一部の罪を認めたことで、懲役90日まで減刑された[248]。
2012年6月、刑務所に収監された[248]。
2012年8月3日、刑務所内での受刑態度が良かったとして刑期が短縮され出所した[248]。
2012年9月9日、メイウェザーが所有する邸宅でメリッサ・ブリムと激しい口論となり、ブリムが警察に通報するが、メイウェザーはブリムの私物を奪って逃亡。後日メイウェザーがブリムへ私物を返却したことで、ブリムは訴えを取り下げた[248]。
2014年3月5日、UFCの女子スター選手ロンダ・ラウジーがラジオ出演時に、総合格闘技の試合ならメイウェザーに勝てるかと聞かれ「殴られないように這いつくばって素早く近づくわ。映画Bloodsportに出ていた猿男のようにピョンピョン跳ね回って、テイクダウンでグランドに引きずり込むのよ」と冗談半分で答えたことが反響を呼び話題になる[252]。(後述のメイウェザーの謝罪につながる)
2014年4月、婚約者のシャンテル・ジャクソンと破局したことが報じられる[253]。メイウェザーは破局の原因をジャクソンが相談も無く授かった双子を中絶したからだと語り、生まれてくるはずだった胎児のエコー写真を公開した[254]。中絶を公表されたジャクソンは、メイウェザーの財力では買収は無理だろうと言われていたにもかかわらず、ロサンゼルス・クリッパーズ(NBA)の買収に名乗りを上げたことで一部から嘲笑されていたメイウェザーをからかうように「こんなことをするってことは、ようやくNBAチームの買収を諦めたようね 笑」「#幼稚よ」「#大人になってね」と反撃するが[255]、メイウェザーはジャクソンが豊胸や顔の整形手術を受けており、その費用の支払いをメイウェザーが肩代わりしたことなどを暴露した[256]。
2014年5月26日、ラスベガスのファットバーガーで食事をしていたメイウェザーの所にラッパーのT.I.が来て、激しい口論の末にT.I.がメイウェザーに殴りかかり、ボディガードが慌てて止めに入るも、双方の関係者同士が店内で大乱闘になる騒ぎがある。原因は明らかにされていないものの、T.I.の妻タイニーとメイウェザーの浮気が原因と伝えられた[257]。
2014年6月下旬にイギリス各地をツアーでまわることが発表されていたが、イギリス政府がメイウェザーへの入国ビザ発行を拒否したことでキャンセルされた[258]。
2014年7月15日、前述のロンダ・ラウジーとの試合についてUSAトゥデイのボクシング記者にインタビューで聞かれ、メイウェザーは「“彼”が誰か知らない」と答える[259]。しかし2日後の7月17日、ESPNの式典『ESPY賞』でロンダ・ラウジーが女性アスリート部門最優秀賞を受賞、式典に出席していたメイウェザーは「アメリカンフットボールとバスケットボール以外はボクシングでさえあまり詳しくないんだ。」と弁明して失言だったとラウジーに謝罪をした[260]。
2014年9月4日、7年以上連れ添ってきた元婚約者のシャンテル・ジャクソンが、付き合っていた期間に暴力を振るわれていた。胎児のエコー写真をソーシャルメディアに投稿して中絶したと一方的に公表されたことで名誉を傷つけられた。ジャクソンがラッパーのネリーと一緒に写った写真をSNSで公開したところ、メイウェザーにその写真を削除しなければジャクソンのヌード写真をリークすると脅された。として、裁判所にメイウェザーを提訴した[261][262]。
2014年9月11日、NFLのレイ・ライスがエレベーター内で夫人を殴り倒し意識不明にさせ逮捕された事件[263]について、メイウェザーが「防犯カメラに録画されていないだけで、どこの家庭でも多くの酷い事が起きている」NFLは最初に下した裁定の2試合出場停止処分で済ますべきだと発言。しかし有名ニュースキャスターのキース・オルバーマンは「メイウェザーはレイ・ライスのために予想外の共感をあらわにした。メイウェザーは人を殴るのが好きだ、特に自分自身で身を守ることができない女性を。フロイド・メイウェザーは今日のスポーツ界で最低の男だ」と非難し、CNNとESPNの女性キャスターがメイウェザーの試合観戦とPPV購入をボイコットするよう記事を書くなど批判が集まったことで、メイウェザーは「気分を害してしまった人たちに謝罪する。私も間違うことがある。家庭内暴力は許されるべきことではない」と謝罪した[264][265]。
2014年9月23日、マルコス・マイダナ第2戦前にショウタイムが放送したリアリティー番組「オール・アクセス」にて、女性のグループがマリファナを吸う横で、メイウェザーがアシスタントにマリファナ用の巻紙を買いにいかせる場面と、“ドッグハウス・ルール”と名づけた休憩無し時間無制限ルールの違法スパーリングでプロ選手とアマチュア選手を決着が付くまでの31分間休憩無しで対戦させた上に金銭を賭けていた場面が問題視され、プロモーターライセンスの交付を受け番組の製作総指揮者も担当していたメイウェザーはネバダ州アスレチック・コミッションから事情聴取を受けた。その中でメイウェザーは番組はペイ・パー・ビューを販売するためのやらせで、マリファナに関しては偽物が使われ、違法スパーリングで金銭が賭けられたことは認めるも31分間の間に数分の休憩はあったがテレビの編集でカットされたと回答し、コミッション側から厳重注意を受けた[266][267]。しかし10月になると、違法スパーリングに参加させられたアマチュア選手の兄弟が、「自分たちのスパーリングの様子が放送されることに同意した覚えはない」「1ラウンド5〜7分のスパーリングを命じられ、時間を短くしてほしいと言ったところ、メイウェザーに却下された」「自分がリングを出ようとするとメイウェザーがスパーリング相手と周りの選手に対し、リングを出たらリングの外でたたきのめすよう言った」「休憩なしで31分に及ぶスパーリングを命じられ、メイウェザーをはじめとするスタッフは、この勝敗に金銭を賭けていた」「メイウェザーが、ネバダ州アスレチック・コミッションで故意に不正確な証言をした」として訴訟を起こした[268][269]。また、マルコス・マイダナ第2戦で投資家のウォーレン・バフェットがメイウェザーと帯同してリング入場する計画があったが、バフェットの側近がメイウェザーの家庭内暴力とマリファナの場面を問題視し、試合直前で計画中止となった[270]。
2014年12月8日、ビデオ通話アプリのFaceTimeを通じて妻の不倫をメイウェザーに相談していたラッパーのアール・ヘイズが、妻を殺すとメイウェザーに告げて風呂場にいた妻を射殺したあとに自分も自殺する事件が起きる[271]。この事件をFaceTimeを通して一部始終見聞きしたメイウェザーは警察の事情聴取で、妻を射殺し戻ってきたヘイズと会話を続け、自殺をすると言うヘイズに落ち着くよう説得を試みたが止められなかったと話した[272]。
2015年2月5日、オーストラリアのメルボルンとシドニーでプロモーションツアーを予定していたが、家庭内暴力での収監や逮捕などの犯罪歴を理由にオーストラリア政府から入国ビザの発行を拒否されキャンセルとなった[273][274]。
2015年5月5日、パッキャオ戦に向けてのインタビューの中で過去の家庭内暴力について聞かれた際に、メイウェザーは元内縁の妻のジョージ・ハリスに暴行を働いた事件について「ハリスは薬物中毒でハイな状態だったため、3人の子供の前でおとなしくさせねばならなかった」などと語ったが、このメイウェザーの発言は虚偽で名誉毀損に当たるとしてジョージ・ハリスが2000万ドルの損害賠償を請求する訴えを起こした。ハリス側は「自身の悪評から目をそらせ、パッキャオ戦を過剰に宣伝するためのでっちあげだ」と主張した[275][276]。
2016年12月、ラスベガスのホテルのナイトクラブで自身の39歳の誕生パーティーに出演する契約をしていたが、ヨーロッパ滞在を優先して誕生パーティー出演を土壇場でキャンセルしたとしてホテル側から訴訟を起こされた。契約は90分間の出演とギャラ3万5千ドル(約400万円)の条件で、半額が前払いでメイウェザーに渡されていたが、その前払い分の返却も拒否されているとしている。メイウェザーは10月にも宝石店から2015年9月に300万ドルで購入したダイヤモンドのネックレスの代金の内140万ドル(約1億6千万円)が未払いであるとして訴訟を起こされている[277]。
2017年2月、ロサンゼルスで自身の40歳の誕生パーティーを開いていた最中に、ラスベガスの自宅に泥棒が入り高級時計など15万ドル相当の金品を盗まれた[278][279]。2017年11月には、中国を旅行中に、ビバリーヒルズの自宅に泥棒が入り金品を盗まれた[280]。
2017年3月6日、メイウェザーがイギリス各地をファンミーティングツアー「アンデフィーデッド・ツアー」で回っていた最中に、ツアー宣伝カーが放火によって燃やされる。メイウェザーが遊んでいたナイトクラブのVIPルームに女性客数人を招き入れたが、その彼氏の何人かの入室は断ったことで、入室を断られた彼氏の報復による犯行と伝えられた[281][282]。
2017年7月、メイウェザーが2015年度分の税金2220万ドル(約24億円)を滞納し、アメリカ合衆国内国歳入庁(IRS)にマクレガー戦まで支払期限の延期を求める嘆願書を提出していた事及び、2010年度分の税金720万ドル(約8億円)を滞納している事が発覚した[283][284][285][286]。
2017年12月1日、メイウェザーが元婚約者のシャンテル・ジャクソンに対して、付き合っていた2008年から2013年の間に多額の現金を盗まれたとして、訴訟を起こした[287]。
メイウェザーvsパッキャオ実現までの過程
戦績
- アマチュアボクシング: 90戦 84勝 6敗
- プロボクシング: 50戦 50勝 27KO 無敗
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獲得タイトル
- アトランタオリンピックフェザー級銅メダル
- WBC世界スーパーフェザー級王座(防衛8=返上)
- WBC世界ライト級王座(防衛3=返上、名誉王座に認定)
- WBC世界スーパーライト級王座(防衛0=返上)
- IBF世界ウェルター級王座(防衛0=返上)
- WBC世界ウェルター級王座(防衛1=返上、名誉王座に認定)
- WBC世界スーパーウェルター級王座(防衛0=返上、名誉王座に認定)
- WBC世界ウェルター級王座(防衛5=名誉王座に認定)
- WBC世界スーパーウェルター級王座(防衛1=名誉王座に認定)
- WBA世界ウェルター級スーパー王座(防衛3=返上)
- WBA世界スーパーウェルター級スーパー王座(防衛1=返上)
- WBO世界ウェルター級王座(防衛0=剥奪)
- WBC世界スーパーウェルター級ダイヤモンド王座
- IBO世界ウェルター級王座
- IBA世界ウェルター級王座
- リングマガジン世界ウェルター級王座
- リングマガジン世界スーパーウェルター級王座
ペイ・パー・ビュー売上げ
日付 | イベント | 売上げ | テレビ局 |
---|---|---|---|
2005年6月25日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. アルツロ・ガッティ | 36.5万件 | HBO |
2006年4月8日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. ザブ・ジュダー | 37.4万件 | HBO |
2006年11月4日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. カルロス・バルドミール | 32.5万件 | HBO |
2007年5月5日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. オスカー・デ・ラ・ホーヤ | 240万件[288] | HBO |
2007年12月8日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. リッキー・ハットン | 92万件[289] | HBO |
2009年11月19日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. ファン・マヌエル・マルケス | 110万件[290] | HBO |
2010年5月1日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. シェーン・モズリー | 140万件[291] | HBO |
2011年11月17日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. ビクター・オルティス | 125万件[292] | HBO |
2012年5月5日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. ミゲール・コット | 150万件[293] | HBO |
2013年5月4日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. ロバート・ゲレーロ | 87.5万件[294] | Showtime |
2013年9月14日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. サウル・アルバレス | 220万件[295] | Showtime |
2014年5月3日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. マルコス・マイダナ I | 85万件[296] | Showtime |
2014年9月13日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. マルコス・マイダナ II | 92.5万件[297] | Showtime |
2015年5月2日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. マニー・パッキャオ | 440万件[298] | HBO・Showtime |
2015年9月12日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. アンドレ・ベルト | 40万件 - 55万件[299] | Showtime |
2017年8月26日 | フロイド・メイウェザー・ジュニア vs. コナー・マクレガー | 440万件[300] | Showtime |
脚注
- ↑ メイウェザー・ジュニア デラホーヤを下し5階級制覇達成 AFPBB News 2007年5月6日
- ↑ Mayweather wins split decision over De La Hoya ESPN.com 2007年5月7日
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- ↑ メイウェザー復活!マルケスに圧勝 ボクシングニュース「Box-on!」 2009年9月20日
- ↑ メイウェザー2ポンド超の146。マルケスは142 ボクシングニュース「Box-on!」 2009年9月19日
- ↑ メイウェザー、モズリーに快勝。パッキアオ戦へ前進 ボクシングニュース「Box-on!」 2010年5月3日
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- ↑ メイウェザー逆風はねのける、PPVは92万5000件 Boxing News(ボクシングニュース) 2014年9月19日
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- ↑ “Mayweather-Berto PPV comes in well under 1 million in sales”. Yahoo.Sports.com (2015年9月16日). . 2015年10月14日閲覧.
- ↑ “Mayweather-McGregor Expected to Come in at 4.4 Million PPV Buys”. Boxing Scene.com (2017年9月26日). . 2017-11-7閲覧.
関連項目
- 男子ボクサー一覧
- オリンピックボクシング競技メダリスト一覧
- 世界ボクシング協会(WBA)世界王者一覧
- 世界ボクシング評議会(WBC)世界王者一覧
- 国際ボクシング連盟(IBF)世界王者一覧
- 世界ボクシング機構(WBO)世界王者一覧
- 国際ボクシング機構(IBO)世界王者一覧
- 複数階級制覇
- 統一世界王者
- スポーツ無敗記録一覧
外部リンク
- Floyd Mayweather Official Homepage公式サイト(英語)
- (英語)
- メイウェザー・プロモーションズ公式サイト
- フロイド・メイウェザー・ジュニアの戦績 - Boxrec.com
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