フェーン現象
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フェーン現象(フェーンげんしょう、英語: foehn phenomena)
山地を吹き越え,反対側の斜面を吹きおろす高温乾燥の強風。もとはヨーロッパのアルプス地方でつけられた名称であるが,世界各地の類似の風にも使用される。風が山地を越す際,山の風上側で雨雪を降らせ水蒸気を減少させるが,このとき気温は 100mにつき約 0.5℃の湿潤断熱減率に近い減率で下降する。次いで山を越えた風は,100mにつき約 1℃の乾燥断熱減率に近い減率で上昇するため異常高温および乾燥となる。これをフェーン現象という。山の風上側で雨や雪を降らせない場合でも,山を越えた風下側で気温が上がり,湿度が下がることがあり,ドライフェーンと呼ばれる。日本では,夏の南東季節風が異常に強いとき,また春先に発達した低気圧が日本海を通過するとき,脊梁山脈を越えた気流が日本海側にフェーン現象を起こす。
脚注