ビキニ環礁

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世界遺産 ビキニ環礁核実験場
マーシャル諸島
英名 Bikini Atoll Nuclear Test Site
仏名 Site d’essais nucléaires de l’atoll de Bikini
登録区分 文化遺産
登録基準 (4), (6)
登録年 2010年
備考 いわゆる負の世界遺産[1]
公式サイト 世界遺産センター(英語)
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ビキニ環礁(ビキニかんしょう、Bikini Atoll)

西太平洋,マーシャル諸島北西部の環礁。長さ 40km,幅 24kmほどの楕円形の礁湖を囲む礁上に,約 20のサンゴ島がある。

第2次世界大戦中アメリカ合衆国軍が占領,原子爆弾実験場(核実験場)に決まると,住民は南東に約 800km離れたロンゲリク島,のちにキリ島に強制移住させられた。最初の核実験は 1946年7月1日に行なわれ,20ktの原子爆弾によって 80隻もの廃船標的艦が爆破された。

2度目の実験は同年7月25日,水中爆発によって 9隻の標的艦が沈んだ。1954年3月1日の水素爆弾実験では,付近のロンゲラップ環礁の住民および近海の禁止区域外で操業中だった日本の漁船『第五福竜丸』などが放射性を帯びた「死の灰」(放射性降下物)を浴び,深刻な被害を受けた(第五福竜丸事件

核実験はエニウェトク環礁とともに 1958年までに 60回以上にわたって実施され,この地域の自然と住民にはかりしれない深いきずあとを残した。1969年以降アメリカ政府によって放射能で汚染された表土の入れ換えなどの環境修復が試みられたが,住民は戻っていない。2010年,核実験の威力を伝えるうえできわめて重要な証拠が保存されているとして,世界遺産の文化遺産に登録された。


この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
  • (6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)。

関連項目

外部リンク


  1. 世界遺産アカデミー監修『くわしく学ぶ世界遺産300』マイナビ、2013年、p.216