パクス・ロマーナ
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パクス・ロマーナ(ラテン語: Pax Romana (パークス・ローマーナ))とは、「ローマの平和」を意味し、ローマ帝国の支配領域(地中海世界)内における平和を指す語である。パクス(パークス)とはローマ神話に登場する平和と秩序の女神である。
18世紀のイギリスの学者エドワード・ギボンが『ローマ帝国衰亡史』のなかで五賢帝(Five Good Emperors)の時代を「人類史上もっとも幸福な時代」と評し「パークス・ロマーナ」というラテン語の造語で表現してから一般に広まった。
ただし、「五賢帝」とともに美化されたイメージは、今日の歴史学では基本的に支持されていない[1]。
時期
ギボンは五賢帝の時代をそう表したが、アウグストゥスが帝政(プリンキパトゥス)を確立したキリスト紀元前27年から、五賢帝時代の終わりであるキリスト紀元180年までを指すようになった。
派生語
ギボンの造語は広く知られることとなり、彼に倣い後世の学者たちによって、「強大な一国の覇権による(相対的)平和」を「パクス-」と呼ぶようになった。
参考文献
- ↑ Geer, Russell Mortimer (1936). “Second Thoughts on the Imperial Succession from Nerva to Commodus” (subscription required). Transactions and Proceedings of the American Philological Association (The Johns Hopkins University Press) 67: 47?54. doi:10.2307/283226. JSTOR 283226.