バニラ
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バニラ
Vanilla planifolia; common vanilla
ラン科のつる性草本。茎は径 1cmあまりの緑色円柱形で他の樹木などにからみついてはい上がり,生長後は根を欠いても気根のみで生活をする。葉は互生し,茎を抱くやや短い柄があり,長楕円形で先はとがり,多肉,無毛で鮮緑色を呈する。葉に対生して白色紐状の気根が生じる。上方の葉腋から総状花序を出し,多数の大きな黄緑色の花をつける。果実は円柱形で初めは緑色で,のちに濃褐色となり,多数の黒い種子を生じる。これを成熟前に乾燥したものをバニラ果といい,発酵させたものを香料として用いる。ほかに薬用にも利用されている。メキシコ,中央アメリカ原産であるが,温帯,熱帯に広く栽培され,特に海岸や島など高温多湿のところによくできる。現在は中央アメリカと西インド諸島,ジャワ,モーリシャスなどが主産地となっている。