トリブス
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トリブス
tribus
都市国家古代ローマの住民の行政,財政,軍事の構成単位。 ] 起源は不明確だが最初期のローマはラムネス,チチエス,ルケレスの血縁的な3トリブスから成り,それぞれパトリキ (貴族) とプレプス (平民) を含む 10クリアから成っていた。伝承によればローマ第6代の王セルウィウス・ツリウスのとき地域別に新トリブスが定められ,平民会 (トリブス会) ,戸口調査,徴税,徴兵の単位となり,ローマの民主化に役割を果したといわれる。その後ローマ市内には4トリブスがおかれ,以後ローマの支配圏の拡大に伴って田園のトリブスは増加したが,前 241年 35トリブスに固定され,以後の新市民はいずれかのトリブスに居住地域とは関係なく登録された。
本来土地をもつ市民だけが登録されたが,前312年戸口総監 (ケンソル ) アッピウス・クラウディウスの提案により,財力のある被解放者もローマ市の4トリブスに編入され,以後も新市民の政治的発言力を押えるために少数トリブスへの編入が行われたので,新旧市民の政治的不均衡が深刻な問題となっていった。