トラシュメーデース
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トラシュメーデース(古希: Θρασυμήδης, Thrasymēdēs)は、ギリシア神話の人物。長母音を省略してトラシュメデスとも表記される。
トラシュメーデース(Θρασυμήδης, Thrasymēdēs)は、ギリシア神話の人物である。ピュロス王ネストールの子で、ペルセウス、ストラティコス、アレートス、エケプローン、アンティロコス、ペイシストラトス、ペイシディケー、ポリュカステーと兄弟[2][3]。シロスの父、アルクマイオーンの祖父で[4]、アテーナイのアルクマイオニダイの祖[5]。
トラシュメーデースはネストールやアンティロコスとともにトロイア戦争に参加した。ピュロスの軍勢15隻を率いたともいわれる[6]。トラシュメーデースはキマイラを育てたというアミソーダロスの子マリスを倒した。またパトロクロスがアキレウスの鎧をまとって戦っている間、ネストールの指示でアンティロコスとともに前線から離れたところで味方に気を配りながら戦った。そしてアンティロコスがパトロクロスの死をアキレウスに知らせに行ったとき、彼がピュロス勢を指揮した[7]。
後にアンティロコスがメムノーンに討たれたとき、トラシュメーデースはメムノーンを討とうとして果たせなかった。しかしアカマースを攻撃して戦場から退かせ[8]、また木馬作戦に参加した[9][10]。
戦後、トラシュメーデースはネストールとともに無事にピュロスに帰り、テーレマコスにも会った[11]。
脚注
参考文献
- アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)
- クイントゥス『トロイア戦記』松田治訳、講談社学術文庫(2000年)
- ホメロス『イリアス(上・下)』松平千秋訳、岩波文庫(1992年)
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』、岩波書店(1960年)