デヴィッド・リーン
デヴィッド・リーン(David Lean、1908年3月25日 - 1991年4月16日)は、イギリス出身の映画監督・映画プロデューサー・脚本家である。デビッド・リーンとも表記。
来歴
ロンドン郊外クロイドン生まれ。19歳のときゴーモンピクチャーを尋ね、使いっ走りとして雇われる。映画らしい最初の仕事はカチンコ係だった。その後カメラマン助手、助監督、編集、などの仕事を得て1942年に監督デビュー。1940年代から1950年代にかけてライバルであるキャロル・リードと共にイギリス映画界を牽引する。初期は主に劇作家ノエル・カワードや文豪チャールズ・ディケンズの作品を手がけた。『アラビアのロレンス』と『戦場にかける橋』でアカデミー監督賞を、『逢びき』でカンヌ国際映画祭グランプリを、『ホブスンの婿選び』でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞している。知名度の割には寡作ではあるが、格調ある文学的な作品を作り続け、イギリスを代表する巨匠である。
1991年、コンラッドの『ノストロモ』の映画化を企画中に死去した。
KBE叙勲者。
次世代への影響
リーンの作風はスティーヴン・スピルバーグや、マーティン・スコセッシなど次世代の映画監督に多大な影響を与えた。
特にスピルバーグは高校生の頃に『アラビアのロレンス』を見たことで映画監督を目指すことを決心したと語っており、彼を偉大なる師として尊敬していた。リーンの自然主義的な作風はスピルバーグに大いに受け継がれており、『アラビアのロレンス』『戦場に架ける橋』『ドクトル・ジバゴ』は撮影前に必ず見直す作品だと語っている。
また、クリストファー・ノーランは『ダークナイト』の撮影でIMAXカメラを使用した際、「デヴィッド・リーンが砂漠の中で65ミリのカメラを抱えられたなら、僕たちにこれが使いこなせないわけはない」と語っている。
その他
監督作品
- 軍旗の下に In Which We Serve (1942)
- 幸福なる種族 This Happy Breed (1944)
- 逢びき Brief Encounter (1945)
- 陽気な幽霊 Blithe Spirit (1945)
- 大いなる遺産 Great Expectations (1946)
- オリヴァ・ツイスト Oliver Twist (1948)
- 情熱の友 The Passionate Friends (1948)
- マデリーン 愛の旅路 Madeleine (1950)
- 超音ジェット機 The Sound Barrier (1952)
- ホブスンの婿選び Hobson's Choice (1954)
- 旅情 Summertime (1955)
- 戦場にかける橋 The Bridge on the River Kwai (1957)
- アラビアのロレンス Lawrence of Arabia (1962)
- ドクトル・ジバゴ Doctor Zhivago (1965)
- ライアンの娘 Ryan's Daughter (1970)
- インドへの道 A Passage to India (1984)
日本のテレビ番組出演
- スター千一夜(フジテレビ)- 1963年2月19日
脚注
外部リンク
テンプレート:デヴィッド・リーン テンプレート:アカデミー賞監督賞 テンプレート:ゴールデングローブ賞 監督賞 テンプレート:ニューヨーク映画批評家協会賞 監督賞