デロイト トウシュ トーマツ
デロイト・トウシュ・トーマツ(Deloitte Touche Tohmatsu、略称:DTT)は、世界最大の会計事務所であり、世界四大会計事務所(Big Four)のひとつであるプロフェッショナルサービスファームである。アメリカの会計事務所デロイト&トウシュや日本の有限責任監査法人トーマツが中心となって運営されており、たんに「デロイト(Deloitte)」とも称される。
デロイト・トウシュ・トーマツ
概要
デロイト・トウシュ・トーマツリミテッドは世界四大会計事務所の一つである[1]。
ロンドンを発祥地とし、現在の本部はニューヨークである。加盟する会計事務所は、世界150カ国に及び、アーンスト・アンド・ヤング、KPMG、プライスウォーターハウスクーパースとともに世界4大会計事務所のひとつとなっており、世界最大のProfessional Service Firm/監査法人グループとなっている。
正式名称は「デロイト・トウシュ・トーマツ」であるが、たんに「デロイト」とも自称し、ときには「デロイトトウシュ」と呼ばれることもある。「デロイト」、「トウシュ」、「トーマツ」の名はいずれも人名に由来しており、デロイトはアメリカ合衆国(ウィリアム・ウェルチ・デロイト)、トウシュはイギリス(ジョージ・トウシュ)、トーマツは日本(等松農夫蔵)のそれぞれ会計士の名前である。これには、ヨーロッパ、アメリカ、アジアを広くカバーするファームであることを示す意図があるともいわれる。
2009年にBusinessWeek誌が発表した「キャリアをスタートするのに最も良い企業」にて全米1位を獲得した[2]。
沿革
- 1845年 - ウィリアム・ウェルチ・デロイト、ロンドンに会計事務所を設立。
- 1880年 - デロイト、ニューヨークへ進出。
- 1896年 - チャールズ・ワルド・ハスキンズとエリア・ワット・セルズ、ニューヨークで事務所を開業。
- 1898年 - ジョージ・トウシュ、ロンドンで事務所を開業。
- 1900年 - トウシュの事務所にジョン・バレンタイン・ニーブンが加わり、ニューヨークでトウシュ・ニーブン会計事務所を創立。
- 1947年 - トウシュ・ニーブン会計事務所とA・R・スマート会計事務所が合併、トウシュ・ニーブン・ベイリー&スマート会計事務所となる。
- 1952年 - デロイト会計事務所とハスキンズ・アンド・セルズ会計事務所が合併、デロイト・ハスキンズ・アンド・セルズ会計事務所が発足。
- 1960年 - トウシュ・ニーブン・ベイリー&スマート会計事務所がカナダのロス会計事務所を合併、トウシュ・ロス・ベイリー&スマート会計事務所となる(1969年にトウシュ・ロス会計事務所へ改称)。
- 1968年 - 等松・青木監査法人が創立。
- 1975年 - 等松・青木監査法人とトウシュ・ロス会計事務所が業務提携。
- 1990年1月 - デロイト・ハスキンズ・アンド・セルズ会計事務所とトウシュ・ロス会計事務所が合併し、デロイト&トウシュ会計事務所が発足。これに合わせ、国際組織デロイト・ハスキンズ・アンド・セルズ・インターナショナルとトウシュ・ロス・インターナショナルも合併。国際名称をデロイト ロス トーマツ インターナショナル(DRTI)に変更
- 1992年6月 - 国際名称をデロイト トウシュ トーマツ インターナショナル(DTTI)に変更
- 1998年1月 - 国際名称をデロイト トウシュ トーマツ(DTT)に変更
- 2000年6月 - デロイト トウシュ トーマツのインテグレーションステージがスタートし、日本の監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ)もインテグレーションに参画
Deloitteトーマツ
概要
Deloitteトーマツ(デロイトトーマツ)は日本の四大監査法人の一つである[1]。
特に日系企業の海外進出をサポートするJSG(Japanese Services Group)の歴史は長く、監査、コンサル、M&A、税務のローカルサービス、クロスボーダーサービスおよびそれらを組み合わせた包括的なサービスを行っている点に特徴がある。また、環境関連分野にも積極的に力を入れている。税務においては、他のBIG4の税理士法人と異なり、大阪や名古屋以外の地方事務所が多数存在していることが特徴である。
グループ企業
日本国内においては、「デロイト・トウシュ・トーマツ(デロイト)」のブランドの元に、監査(有限責任監査法人トーマツ)、コンサルティング(デロイト トーマツ コンサルティング トーマツイノベーション デロイト トーマツ ベンチャーサポート)(アビームコンサルティングはDTTを脱退)、M&A・企業再生(デロイトトーマツ ファイナンシャル アドバイザリー)、税務(デロイト トーマツ税理士法人)、環境コンサル(トーマツ環境品質研究所)などのグループ企業(「メンバー」と称する)を擁しており、大規模なビジネスプロフェッショナルグループを形成している。日本国内の約40都市に専門家約6,000名以上が配置され、多国籍企業や主要な日本企業などが顧客となっている。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 『会社四季報 業界地図 2016』東洋経済新報社、2016年版、150頁
- ↑ Best Places to Launch a Career 2009