セレーネー
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セレーネー(古希: Σελήνη, Selēnē)は、ギリシア神話の月の女神である。長母音を省略してセレネ、セレーネとも表記される。ローマ神話のルーナと同一視される。
概要
ヘーシオドスの『神統記』によると、ヒュペリーオーンとテイアーの娘でエーオースとヘーリオスの姉妹。なお、ゼウスとセレーネーとの間の娘にパンディーア、ヘルセー、ネメアがいる。また、兄であるヘーリオスとの子供に四季の女神ホーラがいるともいわれる。
輝く黄金の冠を戴き、額に月をつけた絶世の美女で、銀の馬車に乗って夜空を馳せ行き、柔らかな月光の矢を放つ。後にアルテミスやヘカテーと同一視された[1]。月経と月との関連から動植物の性生活・繁殖に影響力を持つとされた。また、常に魔法と関係付けられた[2]。聖獣は馬、驢馬、白い牡牛。
恋物語
セレーネーの神話で一番有名なのは、美青年であるエンデュミオーンとの物語である。セレーネーは彼を愛し、ゼウスに願って彼に不老不死の永遠の眠りを与えたと言われる。セレーネーは夢の中のエンデュミオーンと交わりを重ねて50人の娘・暦月の女神メーネたちを生んだ。
他には、牧神パーンもセレーネーの美貌に魅了され、恋い焦がれたことがあり、純白の羊毛皮を贈ってセレーネーを誘った。
出典
典拠レコード: