スノーシェルター

提供: miniwiki
移動先:案内検索

スノーシェルターとは、雪害から建物施設設備保護するためそれらを覆う建造物豪雪地帯や雪の吹き溜まりとなりやすい場所に設置されている。

雪囲いの一種で、単に元々「雪囲い」と呼んでいたものを「スノーシェルター」と呼ぶようになった物なども存在する。

鉄道の場合

信号場・駅間に設置されている。

設置目的から下記のように分類される。

  1. 駅・信号場においてポイントを保護するもの
  2. 敷設されている線路や走行する列車を保護するもの
  3. 駅において駅舎ホームを保護するもの

1. ポイントにはトングレールやポイントマシンといった可動部分があり、この部分に雪が詰まったり凍結したりすると「不転換」という進路を構成できない事態が発生し列車を運行する事ができなくなる恐れがある。これを防止するため、ポイント設置部分をヴォールト状の雪囲いで覆ってしまうものである。

2. の類型は1. を発展させて鉄道施設全体を覆い、除雪作業を行わなくてもよいようにしたものである。積雪地帯を走行する路線において、トンネル間の短い明かり区間を覆っている例や、札幌市営地下鉄南北線平岸駅から真駒内駅までの地上区間がこれに該当する。

また、雪崩の危険性があるような区間や、トンネルの前後や洞門(トンネルポータル)間に堅牢な屋根施工して線路を保護する場合もある。これらは冬季のみならず、落石土砂災害、落ち葉による障害をも防ぎ、通年に渡って機能することから「シェッド」と呼ばれ区別される。

3. は、駅構内においてホームを含めて構内全体を覆い、乗客や駅員・乗務員を風雪から守り除雪作業を行わなくてもよいようにしたものである。八戸駅など北国における新幹線ホームはこれに該当する。

道路の場合

道路では吹雪対策の施設として設置される。豪雪地帯や等、吹雪が特に厳しい区間において、道路上の吹きだまりと視程障害を防止するために道路を覆う施設である。トンネルが連続する区間では坑口や「明かり」となる場所に作られていることもある。

雪崩落石土砂災害から道路を保護するための強固な構造を持つものは覆道と呼ばれる。

パーキングシェルター

日本では、地吹雪が特に厳しい箇所に緊急避難用としてパーキングシェルターという設備が設置されている。車道の両脇に駐車帯を備え、全体が屋根で覆われている。公衆トイレ公衆電話消火器道路情報提供装置等を備えたものもある。いずれも北海道北部海岸近くの平野部であるが、冬季は強風雪に加えて路面も凍結しているため、受風面積の大きな車両は風除けが無ければ停車していても滑って流されてしまい、時には道路外へ転落することもある。

※ トイレ、道路情報提供装置なし。

ギャラリー

参考文献

  • 『酷道をゆく 1、2』 イカロス出版、2008年

関連項目

外部リンク