スズラン
スズラン(鈴蘭、学名:Convallaria majalis)は、スズラン亜科スズラン属に属する多年草の一種。狭義にはその中の一変種Convallaria majalis var. keiskeiを指す。君影草(きみかげそう)、谷間の姫百合(たにまのひめゆり)の別名もある。
毒性
強心配糖体のコンバラトキシン (convallatoxin)、コンバラマリン (convallamarin)、コンバロシド (convalloside) などを含む有毒植物。有毒物質は全草に持つが、特に花や根に多く含まれる。摂取した場合、嘔吐、頭痛、眩暈、心不全、血圧低下、心臓麻痺などの症状を起こし、重症の場合は死に至る。
北海道などで山菜として珍重されるギョウジャニンニクと外見が似ていることもあり、誤って摂取し中毒症状を起こす例が見られる。スズランを活けた水を飲んでも中毒を起こすことがあり、これらを誤飲して死亡した例もある。
種類
スズラン属の日本在来変種はC. m. var. keiskeiのみであり、本州中部以北、東北、北海道の高地に多く自生する。北海道を代表する花として知られる。花には強い芳香がある。
観賞用に栽培されているものの多くはヨーロッパ原産のドイツスズラン(C. m. var. majalis)である。日本に野生するスズランと比べると大型で、花の香りが強い。またスズランの花茎が葉より短いのに比べ、ドイツスズランは花茎が葉と同じ長さかそれ以上に伸びる。花色は白が普通だが桃、紅などもあり、葉に斑(縞)の入った品種もある。
なお、エゾスズラン(Epipactis papillosa)はラン科の植物である。
文化
フランスでは、花嫁にスズランを贈る風習がある。また、メーデーにスズランの花を贈り合う。フィンランドの国花であり、スウェーデンのイェストリークランド地方の花でもある。
日本の自治体の花
画像
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脚注